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コム活日記☆

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半僧半俗である虚無僧の俗人目線で虚無僧活動を綴ります✏️
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歩く供養塔☆の話

歩く供養塔☆の話

最近、あちこちにある石塔やら石仏やらを調査していたら、自分もなんだか石塔やら石仏になったような気がしてきた。

時代錯誤も甚だしい格好で、江戸のかけらも無い真新しい街中に立っていると、虚無僧は石塔並みかも知れない。

ということで、

ワタクシ石塔です。

なんて気持ちで吹いていた。

この日は吉祥寺駅周辺エリア。

すると珍しくいつもより反応があった。

年齢層の幅も広く、若い人から年配の方まで

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コム活日記☆海の近くの某駅前にて

コム活日記☆海の近くの某駅前にて

最近、三浦半島に引き続き、神奈川に行く機会がありまして…、

初めての茅ヶ崎🌊

ゆーちゅーぶにアップしたりして。

この動画、実は茅ヶ崎に住む友人が撮ってくれました。

岐阜県高山市在住であったその友人は、最近茅ヶ崎に移住し、移住先で早くも活動開始で、こちらの市民研究員として活躍中。

企画展「小津生誕120周年 小津安二郎・野田高梧展 ―二人の日記が映し出す茅ヶ崎―」

企画展「クリエイター

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くりすます🎄コム活

くりすます🎄コム活

年の瀬です。

ひさびさにコム活報告です。

場所は高円寺。

実は最近また喘息がはじまり辻立ちに出られなかったのが、どうせ低空飛行だし(良くも悪くもならない)、クリスマスだし行く気になったのだ。

さて、

いつもの場所で吹きはじめようと思った矢先に、

背後からマイクで何やら怒っている声。

よくよく聞いて見ると、今世界で起きている戦争に対する批判。

そりゃ、戦争はいけないことだしどこかの金

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ついていないコム活☆

ついていないコム活☆

某地下道にて。しばらく吹いていてもいつものことだが人々の反応はない。オバチャンが10円くれただけだった。

場所を変えようと、隣の駅に行く。

ここは、後ろが壁で、高架下のため音がよく通るので、誰かしら聞いてくれる場所ではある。

が、

眼の前に、下校途中の高校生が5、6人たむろしはじめた。

元気な高校生の話し声には負けてしまう。

そして、何やらチクリとすると思ったら、蚊が飛び立っていった。

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路上の人々★

路上の人々★

駅前で何か活動をやっている人というと、募金活動や署名活動、政治家の辻立ちや、物販、演奏活動やパフォーマー等々。

あとは、宗教活動者だ。

誰でも見たことのあるキリスト教系の二人組、富士山の写真のチラシを配る人。

虚無僧なので私もそのひとりになるのかも知れない。網笠に絡子、偈箱の「不生不滅」は仏教感あふれている。

先日、とある女性が話しかけてきた。

「あなたはもしや2〜3年前、吉祥寺でも活動

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男の人と、男の子。

男の人と、男の子。

最近のコム活ばなし。

とある駅前で、吹いておりました。

仕事帰りではなさそうな感じの(編み笠からは足元しか見えませんが、サラリーマンぽくないゆるい格好の)男性たちが、どこの居酒屋に行こうか相談しているようだった。  

しばらくして私に気がついて、目の前で立って聞きはじめた。

一曲吹き終わっても、立っている。

これは吹きつづけた方がいいのかな、

ともう一曲、短めの「大和調子」を吹いてみる

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夜の虚無僧☆中央線・総武線篇

夜の虚無僧☆中央線・総武線篇

高円寺〜大久保〜新宿〜飯田橋

普段はあまり夜は虚無僧しませんが、この8月は夕方5時過ぎても30℃超えが続き、流石に日が沈んでから行くことにする。

何故、夜やらないかって、

編笠かぶった全身黒尽くめの格好をした虚無僧が夜、駅前に立ってたら怖い。

周りにマンションあるような駅だと通報されやすい。

朝3時半起きしている。

というわけで、

夜は周辺に住宅のない賑やかな駅を選びます。

神楽坂

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夏のコム活☆夕暮れ時の人々

夏のコム活☆夕暮れ時の人々

いやはや、永遠にこのまま暑い日々が続きそうです。

あまり暑すぎると野菜の成長が止まってしまうのだそうだ。

そう言えば我が家のベランダ菜園のインゲンもキュウリも全然大きくならない…。

ピーマンも暑さで傷んでしまっている。

その代わり、この晴天続き。

梅干しは干し放題だ。

ということで、

ご飯と梅干しの日々が続くのか。

ま、我が家の事情はいいとして…、

あまり気温が高すぎるとコム活に

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乞う。を考ふ☆地下街の洋服屋の前で

乞う。を考ふ☆地下街の洋服屋の前で

コム活中、あまりの暑さで朦朧としてしゃがみ込んでいたら、目の前の偈箱にチャリンと入れてくれた人がいた。

後ろ姿は、見るからに日本人ではない海外の人。

しゃがんでいるだけでくれたということは…、

改めて自分の姿を見てみるに、完全にボロをまとった乞う人。

夏仕様の虚無僧スタイルは、上着はかなり使用感のあるインド綿の黒の羽織のようなもの。パンツはもんぺ型で作った黒パンツ。黒布が足りなかったため二

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お腹の減らない方法☆コム活日記☔ある地下道にて。

お腹の減らない方法☆コム活日記☔ある地下道にて。

生きているとお腹が減る。

尺八なんか吹いてたらさらにお腹が減る。  

  

時々、コム活中に、お腹が減ったという感覚を強烈に自覚するということがある。

シャリバテというやつだ。

ちょうど劇団Pカンパニーによって公演された作・別役実の『招かれなかった客』『消えなさいローラ』2本立てを観た日のこと。

演出は冨士川正美氏。音楽は日高哲英氏のゴールデンコンビで、共にフリーの大道具の頃にとてもお

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雨の日☔コム活

雨の日☔コム活

梅雨ですね。

このジメジメにも左右されない楽器、尺八。乾燥してるよりも有り難い環境なので、雨でも屋根の下であれば虚無僧日和といえば、そうなんですが…、

行き交う人々は、雨の日の駅前では忙しいのです。

傘という荷物が一つ多いので、何となく忙しくなり虚無僧に注意をはらう余裕が減り、

特に駅前は人や車が集まりザワザワといつもより音が煩く、

ついでに気圧のせいか頭も重い…。

やはり、

雨の日

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拾う神さまに会いに行く☆ある路上演奏者の話🪈

拾う神さまに会いに行く☆ある路上演奏者の話🪈

「捨てる神あれば拾う神あり」

ということわざがある。

『ことわざを知る辞典』の解説によると、 

中世の頃からある表現なんですね。

世の中には様々な人がいて、自分のことを見限って相手にしてくれない人もいれば、その一方で救いの手を差し伸べてくれる人もいる。
日本には八百万の神がいるのだから、不運なことや非難されるようなことがあっても、悲観することはない。

…という、故事ことわざ辞典の解説。

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虚無僧の幽霊の件。

虚無僧の幽霊の件。

とても久しぶりに新宿でコム活です。

ようやく、咳が減ったということで出てみる気になった。

人が増えましたね。

観光客がほとんど。

そして、いつもの場所の地下道の滞在者のみなさんは一掃され、誰もいなかった。

寂しい…。

とても幅の狭い地下道なので、苦情があったかも知れない。

昨年12月の話。

みんなどうしているのか。
何処に行ったのか。
屋根のある場所にいるのか…

近くの連なってい

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コム活日記☆デタラメも悦に入れば…。

コム活日記☆デタラメも悦に入れば…。

辻立ち虚無僧で吹く曲はだいたい決まっている。
調子、虚鈴、大和調子、阿字観と続けて吹いて、その後は、虚空や瀧落、三谷に志図の曲、鉢返しに紫鈴法、筑紫鈴慕、奥州三谷、布袋軒鈴慕などなど。

いつどこで誰が聞いているか分からないので、一応真面目に吹く。

結構、知っている人に聞かれていたりするかも知れない。

何故ならこの数年の間、私の吹いている曲名を知っていた、3名の尺八奏者に路上で声を掛けられたの

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