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横書き「生ぐさボウズ」

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丁寧。
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#子ども

自分の弱さにつまづいてかいしゃをやめたはなし

自分の弱さにつまづいてかいしゃをやめたはなし

僕は会社をやめて、29年生きてきてはじめて、自分で人生を歩みだした気がしています。

会社をやめたとき、自分の中の「自分」をできるだけ深く見つめようとしました。その時のことを、できるだけ赤裸々に書いた文章です。

正しいことは書いていないと思います。

一人でも、読んでくださる方がいれば、うれしいです。

(これは3/29に投稿済みの記事を、キナリ杯にあわせ、再投稿したものです。多くの方に届くかも

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嫌い

嫌い

20220516

「ういって嫌いって言わないよね」と、娘について妻が言う。

確かにと思う。ういさんの口から何かを嫌いって言葉を聴いた覚えがない。

「大好き」はよく言う。
好きであることに真摯なんだと思っている。「大好き」って言い続けていてれば自分のモノになると思っているだろう節もある。

幸運なことに、僕たち親なり、どこか他の場所から、ういさんが欲しいと思っているモノはうまいこと集まってくる

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そっと留める

そっと留める

20211025

娘のういさんが動画の撮影をしていた。

よくみているYOUTUBEの真似事で、「はごろも将棋チャンネル」と名乗る。三脚にカメラを取り付け、大切にしてる植物たちの紹介とオススメをしている。

その姿勢にいたく感動する。

みる人がどういうことに関心があるだろうかってことを想像しつつ、自分が楽しんでることをおすそ分けする。

こんな言葉が使えるようになってるんだと、こちらが驚くよう

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貧乏性

貧乏性

20210719

このところ将棋の勉強をはじめた。キッカケは5歳の娘だ。

半年ほど前からだろうか、彼女はボードゲームにはまっていて、世界各国の子ども向けのボードゲームの動画を見漁っていた。簡単に手に入るモノは買って遊んでいた。

それで先日、たまたま僕が将棋の動画を見ていて、彼女も隣で見ていた。

あっそういえばと、「このしょうぎっていうのもボードゲームなんだよ」と伝えると、ワクワクした顔で、

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一対一

一対一

20210515

妻の鍼灸院に、小学生が定期的に来てる。

その子は、お母さんに「家の外に師匠をもつなら誰がいい?」ときかれて、「あすかさん!」と答えてくれるくらいには、妻は慕ってもらっているらしい。

そんな話を聴きながら、子どもの頃に、親以外の大人に一対一で話を聴いてもらえるってことは、とっても贅沢でうらやましい時間だなあと思ったりする。

僕が子どもの頃に関わりのあった大人を思い出すに、学

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生きる質感

生きる質感

20210410

「ういの夢は植物屋さんと(『魔女の宅急便』の)キキになることなの!」と娘が言いはじめた。

キキになるってのは昔から言っていたけれど、植物屋さんが加わった。

このところ、娘は毎日のように、植物を育てる動画をyoutubeをみて、家にある植物に触れている。

動画の中での進行役が、パンダのぬいぐるみってのがとても大きいのだとは思うけれど、随分と気に入っている。

それで、自分も

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興味をもってやってみな

興味をもってやってみな

20210107

本年2021年の目標のひとつは、娘のういにカルタで勝つことです。

去年の秋くらいから娘はカルタを覚えて、たまにやっては、2:8とか3:7くらいのスコアで僕は負けます。ボロ負けです。

新年入っての数日前にやった時も、見事に負けました。

僅差の戦いであれば、勝たせてあげるかと手を抜くことも考えるのですが、初っ端からリードされっぱなしなので、ガチで勝ちに行きます。

でもあっと

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泥まみれ

泥まみれ

20201231

何日か前、久々に娘と2人、公園で遊んだ。

保育園の迎えの後にとか、妻と3人でとかが続いてて、ずいぶん懐かしい感じだった。

いつもの遊び場とちがうのもあって、こんなこともできるようになってんだ、こんなことにチャレンジしたいんだっていう、成長といいたくなる変化が目立つ。

そんなことが巡りながら、娘やまわりの子どもたちの様子を眺めながら、彼女たちの遊ぶ姿にとても感銘をうける。

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親になってしまう者

親になってしまう者

20201024

目の前にいる誰もが“子ども”をもつ可能性がある。

そういう可能性を念頭におきながら、いろんな存在に向き合おうとしてる自分がいる。

ここでの“子ども”は血のつながりだけを指すわけでもないし、人間に限定されるモノでもない。

力の流れが一方向へ限定されやすい強者と弱者の関係、その弱者を“子ども”と呼ぼうとしている。

すでに持っているか、これから持

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娘の名

娘の名

20201015

自分で吐き出してることばで、このところよく見かけるのが「あなたと私を、たやすく、私たちって言わない!」だと思う。

自分から発しておきながら、なにが見かけるだって話だけど、何書こうとか決めてなくて、ある一つのキッカケを掘り進めていくと、そこに行き着いてるだけだから、そうなる。

あなたと私、それぞれがもつ複雑さを、簡単に入れ替えられるものとして扱わな

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相手はどうか、自分はどうだ、相手と自分の間

相手はどうか、自分はどうだ、相手と自分の間

20201005

畑のお手伝いをして半年ほど。
畑に行った日はなにかしらSNSで流してた。

ある時期、自分がなにをしたかを披露するような投稿が多かったなあとふりかえる。

それがどこかから、畑やそこになる野菜、その場所自体の魅力や美しさを発見しようって投稿にシフトしていったような自覚がある。

自分と世界とがセッションする。なにかを発見する。そこに歓びがある。ただそれだ

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子どもが現れた

子どもが現れた

20200926

↓↓↓妻のツイート↓↓↓

↓↓↓妻のツイートへの返事↓↓↓

妻と僕とだけって関係は、それはそれは清らかだった。淀みなし。

結婚前からの付き合いふくめて人生半分くらいに一緒にいるし、生きてきた中でまちがいなく一番仲がいいというか、束縛のない自由な関係。

子どもがうまれて一変する。天候は嵐、濁流。

変貌した流れに最初に放りこまれたのは妻だった。
娘とむきあ

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関数としての言葉(岡崎乾二郎『先行するF』)

関数としての言葉(岡崎乾二郎『先行するF』)

20200818

最近娘のういが「あなた」と言うようになった。昨日か一昨日くらいから。

日記みかえすと、「わたし」を使い始めたのは、2ヶ月前、4歳になってすぐくらい。

親バカおおいにあるけど、娘の言語はずいぶん達者だ。

「どこでおぼえたの?」とききかえしてしまうような言葉の組み合わせを度々つかう。

言語、道具としての言葉の力は、モノゴトをきりわけることに、おおきな比

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相変わる

相変わる

20200630

娘のういは、ついさっき、やりたい!って言ったことと、今からこれやりたい!ってことが、一瞬で変わる。

それは遊びたい内容だったり、「もうこれで食べるのおしまいよ?」「わかった!」で次の瞬間には「もう一個!」となる。

それの対処として、「約束は守ろう!」とか言いたくなるし、最初の内容でおしきる時もある。

ただ、毎度それに違和感がある。

「ういは、求めるも

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