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想うこと 感じること 

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想うこと 感じることをシンプルに。
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ごくり

ごくり

会いたい想いは
むくむくと
湧き出ては
引っ込む

それでいて
突然 
激しく掻き回し
息が詰まるほど
はち切れそうに
膨れ上がる

抑えて
抑えて

目の前の
やるべきことに
意識を向けて
抑えた想いを
ごくり 飲み込む

どうにか息して
ごくり 
また ごくり
飲み干す

はぁ

かすかな吐息が
愛するということは
生きるということは
こういうことなのだと
諭す

そのあとは

そのあとは

春の嵐の
そのあとは

冷えた空気

めずらしく
雪化粧

どこからともなく
桃の花

その儚さに
心 惹かれる

(神戸市灘区)

土産

土産

月曜日の通勤電車

斜め前の人に
思わず 頬が緩む

ああ、あの人も

私と同じ土産袋

満員の車内で
重くかさばる土産物

エピソードがぎっしり
詰まっているような

持ち手を替える
その重さが
旅へ想いを巡らせる

何から話そうか

気ごころ知れた同僚
談笑シーン

また頬が緩む

車内に朝陽が射し込む 

ほっこり

ほっこり

慌ただしく
流されるように
鬱々と歩く

都会の喧騒

ふと目をやった先に
ああ

心 ほぐれる

証

秋晴れが続く

抜けるような青空の下
色鮮やかな街路樹
足元を彩る落ち葉
色づき増す六甲の山々
その全てが美しく
ただただ感嘆のため息

この感覚は幸せの証

まんまる

まんまる

わっ
大きい
まんまる

思わず手で包みたくなる
顔がほころぶ

ふっくら ふわふわ
意外に ずっしり
ぼよよん 弾むような

想像の戯れ
梅雨の散歩道

始まり

始まり

ジー、ジジジー、ジィィ

夕暮れの
か弱い蝉の声

地上での 
短い命の始まり

夏だ