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『わたし、定時で帰ります。』第8話 働くことの意味とは?

あらすじ(ネタバレ有り)

部長の福永が持ってきた、絶対赤字の闇案件が、やはり通ってしまう。絶対に通らないと思っていた東山たちだったが、決まった以上はやるしかない。種田弟の愁から、「担当はメインバンクの頭取の息子だった」という裏話を聞き、事態を飲み込む東山。普通なら倍の予算が必要となる案件で、残業は必至なのに、一切悪ぶれることのない福永だった。そして、プロジェクトチーフ任されたのは、東山の先輩賤ヶ岳だった。

早速プロジェクトを進めるが、頭取の息子である担当者はとても頼りなく、「上が、上が」の一点張りで、社内でも都合よく扱われているようだった。今回のプロジェクトと、今後の運用を確約するが、会社からは赤字は出すなと無理強いされる。

そんな時、チーフの賤ヶ岳の義母が倒れてしまう。旦那は母親の看病の為、子供を置いて熊本へ行ってしまう。賤ヶ岳は、激務のプロジェクトと家事育児を一身に背負うこととなる。旦那からも、「このまま熊本に残って母親の看病をしたい」と言われ、益々追い込まれてしまう。

一方東山の新居に突然巧の母が押しかけてきて、その日に限って巧は残業し、結衣一人で母親の相手をする。「仕事はいつまで?」と唐突に聞かれるが、
「いつも定時で帰るから、仕事に興味がないと思ってた。」
と言われてしまう。仕事をしたことがないとはいえ、その言葉に結衣はムッとする。しかし、「定時で帰る」ということが、現代社会においての客観的な見方なのでしょう。

結衣は新居で同棲を始め、巧と仕事についての話をする。
「もし億万長者になったら働くか?」
巧は、僕は働かないかなぁと言うが、東山は、「私は働くかなぁ」と答える。「え、そうなの?」と聞かれるが、「今の仕事場、働きやすいし。」その言葉に含みを覚える巧だった。

東山が賤ヶ岳家の手伝いに行った日、巧も手伝いにやってくるが、買い出しに出て戻った時、巧の知らない過去の話を立ち聞きしてしまう。結婚しても仕事は続けたいと東山が思っていることも含めて、種田の存在がまだいるのではないかと疑ってしまう。あまり触れてこなかったが、巧は種田に対してライバル心や嫉妬心を強く持っていた。

そんなある日、結婚祝いで飲んで帰ってきた巧は、東山に種田の事で当たってしまう。好きなのは巧だと言っても話にならず、「じゃあどうすればいいの?」と聞くと、「仕事を辞めてほしい」とは言えない巧に、東山は「コンビニ行ってくる」と家を飛び出してしまう。行きつけの上海飯店で管を巻きながら酔いつぶれる東山。そこにタイミング悪く現れる種田。酔い潰れた東山を、家がわからない為会社に連れて行くが、その寝顔に触れようとする手を抑えるが、結衣への気持ちが垣間見える種田だった。

休日、賤ヶ岳が双子を連れて公園に行くと、福永から電話が入る。「中々連絡がつかない取引先の課長と来週の日曜にゴルフの約束をしたんだけど、どうかな?」と。旦那もおらず、子供の面倒を見なければならず、返事は保留にしてもらう。家に帰り、泣く双子の為にご飯を用意するが、いっぱいいっぱいの賤ヶ岳は破裂しそうになってしまう。そこに突然旦那が帰ってきて、「なんで・・・?」と聞くと、「やっぱり忘れてた。結婚記念日。結婚記念日は、どんなに忙しくても一緒に過ごそうって約束したでしょ?」大事な約束を忘れるほど追い込まれていた賤ヶ岳は、双子をあやす旦那の姿を見て、会社を休職する決意をする。

福永は当然認めず、チーフとしての責任を問うが、苦労を知っている会社の人たちは賤ヶ岳の判断を受け入れ、福永からの言われように、東山は自らチーフになると申し出てしまう。後ほど呼び出され、「チーフが定時に帰ると、全体の士気が下がる。定時に帰る君にチーフが務まるのかな。」と釘を刺され、さらに種田がこの部署に来た秘密を教えてあげようと言ってくる。


働くことの意味は何なのか?

このドラマでは「働き方革命」を一つのテーマとして描かれており、国としても「働き方改革」に乗り出しています。しかし、そもそも「働く」とはどういうことでしょうか?第2話のコラムで、「働く」とは「側を楽にする」が語源であると述べましたが、働くとは本来、お金を稼ぐ為ではなく、周りの人、家族を楽にするためにすることが、「働く」という意味でした。しかし、資本主義経済になり、働かなければならない社会の仕組み、経済システムになってしまった為、働かなければ生きてはいけなくなった。それが、一つ、働き方の落とし穴ではないかと思います。

つまり、前提として働かなければならないという状況を迫られているのです。働かなければならないからこそ、「何の為に働くのか」ということを考える必要があったり、大事なことかもしれません。そういった資本主義経済の中で生きるには、働かなければなりませんが、「働き方」といっても、一つではありません。

労働と仕事

働き方には大きく分けて、2種類あると考えます。

従属して賃金を稼ぐために働く「労働(Labor)」

価値を生み出し、人の役に立つことで報酬を得る「仕事(Work)」

さて、あなたはどちらで働いていますか?

言わずもがな、「労働」の方が圧倒的に多いと思います。「労働者」という言葉があり、ほとんどの人が就職し、会社勤めをしていたり、公務員をされているかと思いますが、そういった方の働き方のほとんどは「労働」です。もちろん、労働している中で、価値を生み出し、人の役に立つことは沢山あります。労働しているだけでも役に立っているかもしれませんが、もっと簡単に言えば、

「働いているのか」
「働かされているのか」

ということです。

働かなければならないから、働かされているのか、そうでないかは、とても大きな違いがあります。これはこれで長くなりそうなので割愛しますが(笑)、巧と結衣の会話から、今回のメインテーマを考えていきます。

億万長者になったらあなたは働きますか?

「億万長者になっても働くか?」という会話がありましたが、

もしあなたが一生働かなくてもいいだけの億万長者になったとしたら、働きますか?

これは、とても重要な問いだと思っています。

仕事をしなければ生きてはいけない。それが資本主義の弊害と言えるかもしれませんが、お金を稼ぐ為だけであれば、「働かされている」と言えるでしょう。「働きたい」と思えるのは、それ以外の価値を感じているからだと言えます。

あなたが出した答えが、「働いている」のか「働かされている」かの答えです。億万長者になっても尚、働きたいと思えるもの、やりたいと思えるものこそ、自分の本心からやりたいと思う仕事ではないでしょうか。ありがたいことに、私にはそれがあります。今は億万長者でもなんでもないので当然仕事として働いていますが、億万長者になっても続けたい。そして、億万長者になったからこそやりたいこともあります。

遊ぶだけの人生になっても、すぐに飽きると思います。不自由があるから自由を感じられるように、働くから休日がありがたく感じるものです。もう少し働く時間を減らせたらとは思いますが、まず第一の「働き方改革」として、「働き方の認識」を変えることではないかと思います。「働かされている」という人を減らすこと。自分が本当にやりたいことを発見できる社会にすること。その為には、根本的な社会変革、教育変革が必要になるかもしれませんね(^^;
でも、仕組まれた資本主義体制を変革するには、それくらい必要なのかもしれませんね。少なくとも、今流行りの「オンラインサロン」などでは、そういった取り組みをしている「コミュニティ」もあると思うので、今からできる変革を、一人一人実行できたらいいのかもしれませんね。
私もこのnoteを通じて、そういった発信をして、受信してくださる方がいてくれたら嬉しい限りです(^^)

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