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「秘密の医師の内情・実話!」

 知られていない医師のことについて書いておきましょう。
 医師国家試験に合格してから一人前の医師としてクリニックを持つまでには、最低10年がかかります。
 その10年間は、所属している大学病院の恩師に当たる教授の言うとおりに働くことになります。
 通常は病院勤務です。時には八丈島にある病院勤務を命じられることがあったり、自分の意見を挟む余地はありません。過酷な病院勤務が待っているわけです。
 病院勤務と言っても医師は人間ですから、会社と同じくイジメがあったり、人間関係は複雑です。
 例えば、わたしの弟が医師として修業中のことです。
 
教授命令で山奥の総合病院に勤務することになりました。
 そこの総合病院の全診療科の当直医になったりして、ハラハラドキドキだったそうです。弟は当直の時、ベッドで仮眠を取ります。そのベッドの脇にスピーカーがあり、急患が入るとブザーが鳴るそうです。ブザーがなるたびに、手術が必要な患者さんではないようにと祈ったそうです。弟は内科学が専攻ですから、盲腸の手術であっても彼にとっては大手術なのです。
 弟から聞いた話ですが、急患でおばあさんが運ばれてきて、転んで首筋を切ったそうです。弟は、数十針縫ったそうです。そして、出血が止まり、入院室で患者さんから休んでもらいました。後から、どうなったかとこっそり心配になって見に行ったら、縫ったところがすべて糸が取れていたそうです。患者さんは眠っていたので気づかなかったそうです。同僚に知られないうちに、もう一度、縫いなおしたことがあると自慢話のように話してくれたことがあります。
 また、弟は人間関係が下手でとことん同僚の医師によってイジメられました。
 ・誰かが弟の名前でツケにして、握り鮨やうな重を注文する。
 ・乗っていないのにタクシーが弟の名義でツケにされ、請求される。
 ・ロッカーの前に缶ビールの空やゴミを置かれる。
 ・新車を購入したら、その晩、駐車場へ行くと新車に硬球を投げつけた跡があり、ボコボコにされていた。
 ・宿舎に頼んでいないしそういう趣味はないのに風俗嬢が来たり、デリヘルが勝手に来て断ると請求されたそうである。ちなみに弟は既婚者で一児の父親である。
(とうとう、ノイローゼになり、この総合病院の内情を教授に話し辞める。)

 そして、当直が終わり朝になると、いつもと同じように診察室へ行き患者さんの診療に当たります。徹夜なのです。
 教授が、そろそろ独り立ちしていいよ、と許可を出し、世の中に出て自由に初めて医師として診療活動ができるわけです。

 クリニックを持ちたい人もいると思います。
 父や親戚にクリニックを開業している人がいるとよいですが、初めての開業となると、患者さんの奪い合いにならないように、先にその地域で開業している医師の許可が必要です。
 また、医療器械は高く、開業費用は億単位です。

 仕事はハードで、ほぼ12時間近くは病院にいます。当番医になれば、お休みであってもその日は病院に待機です。患者さんがいるので海外旅行とか長期の旅行へはいけません。医師の収入は窓口収入と診療報酬の合計で、月に350万円くらい稼ぐのが普通です。稼いでも忙しくてお金を使う暇はありません。高額な税金を支払うために働いているようなものです。
 医師は高額納税者で1000万円以上は支払っている人が多いです。
 

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