しおん@5/21✒️👓️🎓️D21

漫画の神様、手塚治虫先生作品を愛でるアカウント。 それに派生する二次創作作品、主に小説…

しおん@5/21✒️👓️🎓️D21

漫画の神様、手塚治虫先生作品を愛でるアカウント。 それに派生する二次創作作品、主に小説を書いてます。 2019年にリメイクされた「どろろ」が特に好き。 後、先生最後の作品と云われる「火の鳥大地編」がアツい。 ここでは、これまで出した同人作品の再録、告知、レポートなど載せたい。

記事一覧

どろろで語る七十二候 ~穀雨~

2019年にリメイクされた「どろろ」で、中国起源の二十四節気から、さらに三等分された七十二候を表現するシリーズ。 この度、穀雨の候を揃えて描く事が出来たので、キャプ…

小田原の関東大震災② 海に沈んだ根府川駅

先月発生した能登半島地震、そして100年前に発生した関東大震災。 どちらも朔日に起きたという事で何か繋がりがあるのかもしれません。 忘れてはならないのは、今やリゾー…

芹摘姫 どろろで語るむかしばなし

むかしむかし、ある都に、とある高貴な君がおりました。 やがて帝となられるこの君は毎日、東と西の宮を行幸するのを日課としておりました。 そしてあるお正月の明けた初…

石田検事怪死と大正の終焉

12月25日は大正天皇が亡くなり、昭和が始まった日。 私も知らなかったのですが、昭和元年はこんな年の瀬に始まったのですね。 そして大正浪漫と呼ばれ、たった十五年しかな…

MW Transfer for Haneda 11.12 手塚治虫作品オンリー ペンと眼鏡とベレー帽6  本文サンプル

 ひどい土砂降りの日であった。  ただでさえ、捜査に難航する荒磯なのである。  大雨は、それに拍車をかけていた。  だがしかし、周りの刑事たちは、それをやり遂げな…

小田原の関東大震災

今日10月15日は旧暦9月1日という事で、前回に続き関東大震災を振り返ります。 神奈川県での震災の様相は、まだまだ認知されていないように思います。 そして神奈川県でも今…

関東大震災から100年

今年は関東大震災から100年という事で、各種メディアで関連番組が放送され、私も知っている様で知らない震災の様相に触れる事ができました。   行政で決められた避難場…

処暑のはなし

 8月23日から、二十四節気の一、処暑に入りました。  今年の夏の暑さは特に酷く、自分の中では生き地獄を味わいました。  百年ぶりの猛暑というのは頷けて、コロナ禍以…

昭和11年の三大事件に迫る!!

西暦1936年(昭和11年)とは、 1931年に満州事変、32年に五・一五事件、 そして一年後の37年に盧溝橋事件による日中戦争、 39年には第二次世界大戦の始まりと、 正に、歴史…

通小町 かよいこまち どろろで語る能楽

名古屋能楽堂の七月定例公演を見てきました。 二年前から能楽を定期的に見始め、その雅な物語の数々にすっかり虜になってしまいました。 そして自身の推しキャラクターに当…

水無月どろろイラストまとめ

pixivに投稿しているどろろイラストのまとめを、こちらに置いてみました。 と、いうのもヘッダーのイラストがノートの規格に合うので。 初めて見る方のために、4年前アニメ…

夏至の夫婦岩

6月21日の夏至。 夫婦岩のある、三重県伊勢市の二見ヶ浦沿いにある二見興玉神社に行ってきました。 こちらを訪れるのは二回目で、前回は2022年の3月3日の桃の節句。 今回こ…

池鯉鮒さんぽ 在原業平と杜若と於大さまと

6月10日に知立市にある八橋かきつばた園に行ってきました。 三河国であった知立市は、何といってもこの方が有名。 伊勢物語の主人公にして六歌仙、そして元祖イケメンと言…

チャップリンのその後

 こうして、『五・一五』を逃れたチャップリンですが、犬養首相亡き後も日本に滞在し、1932年6月2日、無事、横浜港から氷川丸に乗り帰国の途に就きました。  偶然…

國技館と五・一五事件

照ノ富士、四場所振りの優勝おめでとう!! というわけで、横浜中華街に続き、東京旅行レポート二日目はうって代わって両国界隈です。 両国駅及び國技館を散策してきまし…

どろろで語る七十二候 ~穀雨~

どろろで語る七十二候 ~穀雨~

2019年にリメイクされた「どろろ」で、中国起源の二十四節気から、さらに三等分された七十二候を表現するシリーズ。
この度、穀雨の候を揃えて描く事が出来たので、キャプションや制作背景を記述したいと思います。
どろろという作品が室町時代が舞台であるだけに、毎年放送される大河ドラマの影響を受けてしまう…今年は源氏物語及び関連古典作品を題材として、七十二候かつどろろ源氏絵巻風に表現したいなという意気込みで

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小田原の関東大震災② 海に沈んだ根府川駅

小田原の関東大震災② 海に沈んだ根府川駅

先月発生した能登半島地震、そして100年前に発生した関東大震災。
どちらも朔日に起きたという事で何か繋がりがあるのかもしれません。
忘れてはならないのは、今やリゾート地として名高い小田原の地が、100年前、能登半島と同じ災禍を被ったという事です。

関東大震災の鉄道関連で、最も甚大な被害を受けたという根府川駅を訪れました。
新幹線で小田原まで行き、そこからJRに乗り換え、根府川へ。

小田原から早

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芹摘姫 どろろで語るむかしばなし

芹摘姫 どろろで語るむかしばなし

むかしむかし、ある都に、とある高貴な君がおりました。
やがて帝となられるこの君は毎日、東と西の宮を行幸するのを日課としておりました。

そしてあるお正月の明けた初めてのお節句の日です。
君の行幸が始まりました。
沿道には高貴な姿を見ようと、多くの者が集まり、人垣を作っていました。
君はとある川端を通りかかりました。
するとそこでは、数人の娘が芹を摘んでおりました。
彼女たちも君が通りかかると、作業

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石田検事怪死と大正の終焉

石田検事怪死と大正の終焉

12月25日は大正天皇が亡くなり、昭和が始まった日。
私も知らなかったのですが、昭和元年はこんな年の瀬に始まったのですね。
そして大正浪漫と呼ばれ、たった十五年しかないけれど、関連資料本が明治・昭和より分厚い大正時代。
そんな大正末期から昭和初期には大きな闇が潜んでおりまして、今回はそこに触れてみたいと思います。

まず特筆すべきは、昭和元年である西暦1926年は、あの関東大震災から3年しか経って

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MW Transfer for Haneda   11.12 手塚治虫作品オンリー ペンと眼鏡とベレー帽6  本文サンプル

MW Transfer for Haneda 11.12 手塚治虫作品オンリー ペンと眼鏡とベレー帽6  本文サンプル

 ひどい土砂降りの日であった。
 ただでさえ、捜査に難航する荒磯なのである。
 大雨は、それに拍車をかけていた。
 だがしかし、周りの刑事たちは、それをやり遂げなければならなかった。
 何故なら波に揉まれ、布に包まれた何かが、漂っていたからである。
 刑事たちは、ダイバーの力をも借りて、それを引き揚げた。
「!?」
 ただの包みではない。
 女性の身体ほどもある。
 ダイバー達は、頑丈に縛ってある

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小田原の関東大震災

小田原の関東大震災

今日10月15日は旧暦9月1日という事で、前回に続き関東大震災を振り返ります。
神奈川県での震災の様相は、まだまだ認知されていないように思います。
そして神奈川県でも今年は100年という事で、『神奈川震災100年』というプロジェクトで各博物館で震災関連の展示を強化しています。

先日訪れた小田原城下の郷土資料館でも、『小田原の関東大震災』という企画展を行っていました。

展示によると、小田原付近は

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関東大震災から100年

関東大震災から100年

今年は関東大震災から100年という事で、各種メディアで関連番組が放送され、私も知っている様で知らない震災の様相に触れる事ができました。
 
行政で決められた避難場所もなく、ラジオもない。
布団や家財道具を持って避難するという今の常識では考えられない当時の風潮が、大きな被害を生んだとも考えられます。

手塚治虫先生が原作で令和二年にノベライズされた『火の鳥 大地編』にも、関東大震災の描写が出てきます

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処暑のはなし

処暑のはなし

 8月23日から、二十四節気の一、処暑に入りました。
 今年の夏の暑さは特に酷く、自分の中では生き地獄を味わいました。
 百年ぶりの猛暑というのは頷けて、コロナ禍以上にStay Homeに成らざるを得ませんでした。
 一ヶ月前の今頃は、退勤時の午後5時をもってしても、西日が容赦なく照りつけ、喫茶店に避難して、太陽が鎮まるまで、帰れないくらいでした。
 そして一ヶ月後の昨日。
 久しぶりの雨のせい

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昭和11年の三大事件に迫る!!

昭和11年の三大事件に迫る!!

西暦1936年(昭和11年)とは、
1931年に満州事変、32年に五・一五事件、
そして一年後の37年に盧溝橋事件による日中戦争、
39年には第二次世界大戦の始まりと、
正に、歴史の火薬庫が爆発するかしないかの、
ヒヤヒヤの位置に存在します。
そして、そんな年に、日本国民に印象づけた、三つの事件が起きています、
即ち、

2月26日 二・二六事件5月18日 阿部定事件7月25日 上野動物園黒ヒョウ

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通小町 かよいこまち どろろで語る能楽

通小町 かよいこまち どろろで語る能楽

名古屋能楽堂の七月定例公演を見てきました。
二年前から能楽を定期的に見始め、その雅な物語の数々にすっかり虜になってしまいました。
そして自身の推しキャラクターに当てはめて妄想するともっと深みが広がって楽しくなりました。
どろろと百鬼丸を生み出した手塚治虫先生は、「羽衣」や「安達ケ原」などの能楽を題材にした作品を描いているわけだから、彼らに能楽が合わないわけはない!!
特に今回見た「通小町」ほど、ど

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水無月どろろイラストまとめ

水無月どろろイラストまとめ

pixivに投稿しているどろろイラストのまとめを、こちらに置いてみました。
と、いうのもヘッダーのイラストがノートの規格に合うので。
初めて見る方のために、4年前アニメが放送された、手塚治虫原作どろろのファンアートを描いてます。
このアニメの良き所は、原作にはないどろろの成長姿が見れる所です。
このビジュアルにほれ、私の描くファンアートも、圧倒的に成長どろろが多いです。
ここでは、季節の移り変わり

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夏至の夫婦岩

夏至の夫婦岩

6月21日の夏至。
夫婦岩のある、三重県伊勢市の二見ヶ浦沿いにある二見興玉神社に行ってきました。
こちらを訪れるのは二回目で、前回は2022年の3月3日の桃の節句。
今回この日にちを選んだのは、夏至の期間中は、夫婦岩の中心から日が昇るから。
また、それに合わせ、夏至祭が催行されるからです。
二見ヶ浦の夏至祭は、ヘッダーのように、夫婦岩の傍らで、禊が行われる。
また、伊勢神宮に近い事から、二見ヶ浦は

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池鯉鮒さんぽ 在原業平と杜若と於大さまと

池鯉鮒さんぽ 在原業平と杜若と於大さまと

6月10日に知立市にある八橋かきつばた園に行ってきました。
三河国であった知立市は、何といってもこの方が有名。

伊勢物語の主人公にして六歌仙、そして元祖イケメンと言われる在原業平!!
初めて降りた三河八橋駅でも業平に関するゆるキャラがお迎えでした。

かきつばた園の様子。
実はもう殆ど終わっていたのが残念。
来年リベンジですね。

園内には、京都の和菓子、八橋の元となった「八橋伝説」兄弟の墓もあ

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チャップリンのその後

チャップリンのその後

 こうして、『五・一五』を逃れたチャップリンですが、犬養首相亡き後も日本に滞在し、1932年6月2日、無事、横浜港から氷川丸に乗り帰国の途に就きました。
 偶然ですが、氷川丸の近くも訪ねていました。
 今回は、チャップリンの足跡を辿る旅となりました。

國技館と五・一五事件

國技館と五・一五事件


照ノ富士、四場所振りの優勝おめでとう!!
というわけで、横浜中華街に続き、東京旅行レポート二日目はうって代わって両国界隈です。
両国駅及び國技館を散策してきました。
なぜ、國技館なのか?それは…

1932年、初来日した喜劇王チャーリー・チャップリンが訪れた場所だからです。
更には、どうしてチャップリンなのか?それは、

来日直後発生した五・一五事件で狙われていたもう一人の人物であったからです。

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