佐為末利(SAIMatsuri)

さい・まつり 1997年09月12日生まれ 新潟県在住 J-POPの歌詞に興味を持った…

佐為末利(SAIMatsuri)

さい・まつり 1997年09月12日生まれ 新潟県在住 J-POPの歌詞に興味を持ったことがきっかけで高校生のときに詩を書き始める。特に影響を受けたのはTHE BLUE HEARTS。嵐世代で百恵ちゃん好き。今は宇多田ヒカルが好き。苦手なことは計算と片付け。

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記事一覧

【詩】全員不在

佐為末利(さいまつり)と申します。 先日、睡眠のお薬を切らしており、全く眠れない夜がありました。(2、3時間寝れたけど寝た気がしなかった) 底知れぬ闇の中に身を…

きみらの心のなかのヴィラン

さいまつりと申します。 入選しませんでしたが、現代詩人会の投稿ページに投稿した作品を載せます。 自分なりの正義を書きましたが、綺麗事すぎたかもしれません。 人の…

深海トーク

こんばんは さいまつりです 日本現代詩人会 第30期 詩投稿欄 にて「深海トーク」が佳作となりました。 前回に引き続き…とても嬉しいです。 詩は以下に記載します。 _…

できもの

日本現代詩人会 第29期 詩投稿欄にて、「できもの」を根本正午さんに選んでいただきました。 詩で選ばれたのは人生で2度目、中学時代にエントリーした矢沢宰賞ぶりなの…

パーフェクト・ナイト

なにもかも 聞こえない なにもかも 味方する 夜 歌姫は 皆 死んだ夜 おまえの 勿体無い… という言葉など、 想像力に乏しすぎる 恋をして 本当に綺麗になったあの子…

デザートはいらない

欲望が滲む窓を 指で撫でると 沢山の光が 飛び込んでくる 貴方 不味いものまで欲しがって なんでも話だけで 片付けようとする人 デザートなんていらない 早く帰ってしま…

祭りの後

祭りの後 立ち去った人は 次の夢を捜すでしょうか 祭りの後 くれた視線は 次の命燃やすでしょうか 浅い眠りを焚べて 祭りを夢見る心は残らず なんなら覚めてしまえ 出任…

葡萄酒の微笑み

絶望は冷めやかに いつの肉体労働のつかれにくゆらす 冷たく見るひとたちは忙しい 貴方は知っているでしょう 語られることなきワインの赤色を 説明ならば一度だけ 譲られ…

Meaningless

私は私という意味だけ まるで過不足無し 嫌いな名前 何度も書いた 重なる帳尻合わせとその返済 鏡の向こうの近親憎悪 こんな名前、誰の為? お前が奪った私、返せ …

空室

歌がうまいね この娘 貴方はレコードの声に 嘯く 帰りの支度の合間に 木漏れ日が立ち去る この部屋に何が あったというのだろうか 私が笑うから 貴方も笑った ほんのひ…

名前のない金曜

「嘘をついている人間なんて  みればすぐわかる」 本当かな? 肌を脱(ぬ)いたら たちまち露わになる 恥ずべき人生 景色が眩む ここでは殴り合いも出来無いのか 傷つきた…

絶唱

笑っているのか 泣いているのか 酔っているのか 醒めているのか 生まれたとき 一瞬のきらめき そこからずっと 魔力をかけられて 生まれたっきり 私を愛しているのは 喝采…

一匹狼

どうしてこれまで 私のことを知っているのか どうしてこの馨りを 嗅ぎ分けてきたのか 食後にはちょうどいいお口直しは 出来レースと冗談と トカゲの尻尾 老いたネコ 居…

リトル・シュガー・メイト

お互いのことは 知っていた コーヒーを飲みながら ノートを広げていると いつも勝手に 相席してくる人 私をひたすら笑わせて 先に帰ってしまう 午後三時頃になると 店…

二人の時代

ずっとある痛みがなんの痛みかもわからず 薬を塗っていたけれど もう鏡も見なくていい 指先で弾けば なにもかも失う危うさだ けれど 今が青春じゃないというなら なんだ…

あの家の窓

なんでもわかるよ 母親のように なんでも見えるから 存在しない時間に消える あの人が好きだ 隣人のリテラシー 風通しのわるい家に文句はないが 貴方の相手が落としてい…

【詩】全員不在

【詩】全員不在

佐為末利(さいまつり)と申します。

先日、睡眠のお薬を切らしており、全く眠れない夜がありました。(2、3時間寝れたけど寝た気がしなかった)
底知れぬ闇の中に身を置いていると、果てしない孤独を感じました。本当に。
なんで寝れないんだ、、、と自分を責めたり。
だって私、未成年の時から10年以上、不眠なのです(正確には「不眠」と思ってきたのです)。だから、急に自分の思考を制御してくれるストッパーのよう

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きみらの心のなかのヴィラン

きみらの心のなかのヴィラン

さいまつりと申します。

入選しませんでしたが、現代詩人会の投稿ページに投稿した作品を載せます。

自分なりの正義を書きましたが、綺麗事すぎたかもしれません。
人の悪意に塗れる時期もあり、、、
嫌いなことはやっぱり好きにはなれません。
無理なものは無理ですね。

私は、話をすることがほんとに苦手です。
最近はぜんぜんしゃべれない・・・
しゃべりすぎたり、黙ったりしてしまう。
言わなきゃよかった、言

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深海トーク

深海トーク

こんばんは
さいまつりです

日本現代詩人会 第30期 詩投稿欄 にて「深海トーク」が佳作となりました。
前回に引き続き…とても嬉しいです。

詩は以下に記載します。

___
__
_

ずっと
ってないらしいよ
あこがれは永遠じゃない
それを気づかせてくる人たちが
こっちを見て手招きしてる
でもそちらを向いてしまったら
あたしの心はもう戻らないことを、
 知っている

(まあ きっと なんとか

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できもの

できもの

日本現代詩人会 第29期 詩投稿欄にて、「できもの」を根本正午さんに選んでいただきました。

詩で選ばれたのは人生で2度目、中学時代にエントリーした矢沢宰賞ぶりなのでおよそ10年ぶりです…。
とてもとてもとても……嬉しいです。

そもそもnoteに詩以外の投稿をするのは初めてです。
苦手ですがいつかきちんと自己紹介したいとも思っています。(てか、詩友が欲しい…)
思考の放浪癖が止まらない為、とても

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パーフェクト・ナイト

なにもかも
聞こえない
なにもかも
味方する 夜
歌姫は 皆 死んだ夜

おまえの 勿体無い… という言葉など、
想像力に乏しすぎる

恋をして
本当に綺麗になったあの子
歌に歌われた女
全部、同じ夜

あなたは魔女だ
と決めつけてくる男に、
もう全ては終わったことだから・・・
まさに、パーフェクトナイト

皆 眠り
見ない素振りをする
なにもかも
鮮明に
なにもかも
隠さ

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デザートはいらない

欲望が滲む窓を
指で撫でると
沢山の光が
飛び込んでくる

貴方
不味いものまで欲しがって
なんでも話だけで
片付けようとする人

デザートなんていらない
早く帰ってしまおう
デザートなんていらない、と
貴方はいつも言うの

祭りの後

祭りの後
立ち去った人は
次の夢を捜すでしょうか

祭りの後
くれた視線は
次の命燃やすでしょうか

浅い眠りを焚べて
祭りを夢見る心は残らず
なんなら覚めてしまえ

出任せばかりに
身振り手振りも
沈黙を埋める三枚目
格好(pose)で埋めるなら黙ろうか

祭りの後を嗤われて
それが栄光よ

もう飾りは付けないね
貰いもんは要らないね

葡萄酒の微笑み

絶望は冷めやかに
いつの肉体労働のつかれにくゆらす
冷たく見るひとたちは忙しい

貴方は知っているでしょう
語られることなきワインの赤色を
説明ならば一度だけ

譲られることなき唇に
あげたい花などありません

腕を切るよに少年時代をあきらめた
幼い頃の面影を
見出せないなら母親が恋し

いつの日も私は貴方がほしい

Meaningless

私は私という意味だけ

まるで過不足無し

嫌いな名前

何度も書いた

重なる帳尻合わせとその返済

鏡の向こうの近親憎悪

こんな名前、誰の為?

お前が奪った私、返せ

そもそもは何も無い

meaningless

空室

歌がうまいね
この娘
貴方はレコードの声に
嘯く

帰りの支度の合間に
木漏れ日が立ち去る

この部屋に何が
あったというのだろうか

私が笑うから
貴方も笑った

ほんのひととき
貴方は楽しかったのかしら

貴方の手を引き
乱暴に連れ出した
情熱だけで
好きだと言った

思い出だけは優しげに
温い毛布が絡まり

この部屋に何が
あったというのだろうか

私が泣くから
ごめんと言った

ほんのひと

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名前のない金曜

「嘘をついている人間なんて
 みればすぐわかる」
本当かな?

肌を脱(ぬ)いたら
たちまち露わになる
恥ずべき人生
景色が眩む

ここでは殴り合いも出来無いのか
傷つきたくないなら
傷つけろ

絶唱

笑っているのか
泣いているのか
酔っているのか
醒めているのか

生まれたとき
一瞬のきらめき
そこからずっと
魔力をかけられて
生まれたっきり

私を愛しているのは
喝采だけ

一匹狼

どうしてこれまで
私のことを知っているのか
どうしてこの馨りを
嗅ぎ分けてきたのか

食後にはちょうどいいお口直しは
出来レースと冗談と

トカゲの尻尾
老いたネコ

居なくなるなら後始末させないで
死ぬなら一匹(ひとり)で死ぬね
求められぬなら求めろよ

リトル・シュガー・メイト

お互いのことは 知っていた
コーヒーを飲みながら
ノートを広げていると
いつも勝手に 相席してくる人

私をひたすら笑わせて
先に帰ってしまう

午後三時頃になると
店先では
貴方を待つ人影が
早く出てこいと急かしていたから

愛嬌のある人気者
クセのないブレンドコーヒー

笑うと片頬が上がるの
クールだと思ってた
どんな冗談を言っても
おどけて笑ってみせる いなせな人

甘くて優しい人気者
まろ

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二人の時代

ずっとある痛みがなんの痛みかもわからず
薬を塗っていたけれど

もう鏡も見なくていい

指先で弾けば
なにもかも失う危うさだ

けれど
今が青春じゃないというなら
なんだ

「何故」と聞かないで
二人に前提は無いから
はやく大人になってくれ

あの家の窓

なんでもわかるよ
母親のように
なんでも見えるから

存在しない時間に消える
あの人が好きだ
隣人のリテラシー

風通しのわるい家に文句はないが
貴方の相手が落としていった草花が拾われない

なんでもわかるよ
女神のように
なんでも見えるから

死角に存在する時間を覗きたい
隣人のリテラシー

なにかわかる
なにか見えるから