【米国株式投資】ジェニュイン・パーツ / GPC / 予想配当利回り2.67% / 強気 / 配当王:最新の23年4Q決算分析と今後の株価見通し(Genuine Parts)
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本日のアナリストは、🇨🇾キプロスを拠点に活動している、イアニス・ゾルンパノス氏です。
自己紹介
ゾルンパノス氏は、詳細なビジネス分析を通じてデューデリジェンス・プロセスを向上させることを目的とした株式市場調査プラットフォーム、「Yiazou Capital Research」の創設者。
以前はDeloitteとKPMGで外部監査と内部監査、コンサルティング業務に従事。公認会計士資格を保有し、ACCAグローバルのフェロー・メンバー。
また、英国の一流ビジネススクールで学士号と修士号を取得。
最新のレポート紹介
ジェニュイン・パーツ / GPC / 予想配当利回り2.67% / 強気 / 配当王:最新の23年4Q決算分析と今後の株価見通し(Genuine Parts)
Ticker: GPC / 3027文字 / 所要時間6分程度 / 強気
サマリー
ジェニュイン・パーツ(GPC:予想配当利回り2.67%)は、自動車の補修部品や工業製品を米国内外で販売している。
同社は2024年2月15日に23年度第4四半期決算を発表している。
また、同社は過去67年間連続して増配を実施しており、米国株配当王の一角を担っている。
ジェニュイン・パーツの概要
セクター:自動車関連
現在の株価:149ドル
時価総額:208.1億ドル
一株当たり本質的価値:$168.72
安全マージン:11.53%
5年間の配当成長率:5.60%
配当落ち日:2024年2月29日
配当支払い日:2024年4月1日
予想配当利回り:2.67%
5年間の売上高成長率:8.10%
10年間の売上高成長率:5.50%
ジェニュイン・パーツ(GPC)は、自動車の補修部品(売上高の約60%)と工業製品(売上高の40%)を米国内外で販売している。
自動車部門は主に、世界9,800カ所の小売店ネットワークへの流通業者としての役割を果たし、そのうち約3分の2は個人経営となっている。
同社はNapa Auto Partsブランドで米国内の約6,000の小売店に供給しており、売上の約80%はプロ顧客向けであるとされている。
一方で、産業部門は、主に米国でMotionブランドのもと、ベアリング、パワートランスミッション、その他産業用製品の大手流通業者として、200,000社以上のメンテナンス、修理、OEM顧客にサービスを提供している。
ジェニュイン・パーツの収益と成長に関して
ジェニュイン・パーツ(GPC)の23年度第4四半期決算では、EPSが2.26ドルと、前四半期と比較してわずかに減少していることを示している。
しかし、1株当たり売上高は四半期を通じて一貫した成長を見せている。
また、長期的なパフォーマンスを見ると、同社株の非経常損益項目を除くベースでのEPSの過去5年間の年平均成長率(CAGR)は13.70%である一方で、過去10年間の年平均成長率は7.30%となっている。
さらに、今後10年間の同社の業界成長予測を見ると、着実な成長が予想され、見通しは明るいように見える。
加えて、同社は歴史的に適度な財務レバレッジを維持し、安定した成長を可能にしてきた。
一貫した収益の成長実績と安定した財務体質により、ジェニュイン・パーツは今後数年間、業界の成長機会を活用するのに有利なポジションにあるように見える。
ジェニュイン・パーツの配当に関して
ジェニュイン・パーツ(GPC)は、過去数年間一貫した配当成長を示しており、1株当たり過去5年間の配当成長率は5.60%で、過去3年間の配当成長率は6.30%となっている。
また、EBITDA純有利子負債倍率は2.27倍で、管理可能な負債水準であると言える。
加えて、予想配当利回りは2.67%で、投資家に適切なリターンを配当を通じて提供している。
実際に、直近の四半期では、同社は1株当たり1.00ドルの配当金を支払い、67年間連続して増配が続いている。
さらに、配当実績をセクターと比較すると、同社の配当成長率は競争力があり、株主に報いるという同社のコミットメントを示している。
信頼できる配当による収入源を探している投資家にとっては、同社の配当成長の歴史と現在の予想配当利回りは、同社を魅力的な投資対象としている。
予想配当利回り:2.67%
配当性向:41%
配当カバレッジ・レシオ:2.46
過去5年間の配当成長率:5.60%
EBITDA純有利子負債倍率:2.27
ジェニュイン・パーツのバリュエーション
現在ジェニュイン・パーツ(GPC)の株価である149.26ドルは、弊社算出の一株当たり本質的価値である168.72ドルを下回って取引されており、割安の可能性を示している。
また、実績PERは16となっており、同社株価がその収益と比較して合理的な価格であることを示唆している。
また、株価売上高倍率は0.92で、業界平均を下回っており、売上高ベースで株価が過小評価されている可能性を示している。
EV/EBITDAレシオも11.55と業界平均を下回っており、EBITDAに基づくと株価が割安である可能性を示唆している。
一方で、PEGレシオは1.05となっており、成長見通しから株価がやや割高である可能性を示している。
5年平均や10年平均と比較すると、ジェニュイン・パーツは現在割安で取引されており、市場でバリュー・配当投資の機会を探している投資家にとって潜在的に魅力的であるように見える。
ジェニュイン・パーツのリスクとリターンに関して
ジェニュイン・パーツ(GPC)のリスク評価分析では、投資家が投資決定を下す前に考慮すべきいくつかのポイントを取り上げたい。
まずネガティブ面では、全体的な負債水準は許容範囲と判断されるものの、同社の過去3年間の長期債務の増加額は13億ドルにのぼっている。
一方で、プラス面では、ベニッシュMスコアは-2.52となっており、同社が利益操作をしている可能性が低いことを示唆している。
さらに、同社の営業利益率は拡大しており、これは一般的にポジティブな兆候である。
同社はまた、予測可能な売上高と一株当たり利益の伸びを示している。
さらに、アルトマンZスコアは3.07で、良好な財務健全性を示している。
全体として、長期債務の増加は懸念材料ではあるが、ジェニュイン・パーツの強力な財務指標と良好な営業実績は、同社株式に関連する長期債務関連のリスクの一部を軽減すると見ている。
ジェニュイン・パーツのインサイダー(内部関係者)による売買に関して
ジェニュイン・パーツ(GPC)の過去12ヶ月のインサイダー取引活動は低水準で、インサイダーによる同社株式の買い付けは2件、売却は0件となっている。
ただし、インサイダーによる同社株式の保有比率は僅か1.46%である点にはご留意いただきたい。
一方、機関投資家の保有比率は44.48%と比較的高く、機関投資家が同社に大きな関心を寄せていることを示唆している。
これは、同社を深く研究し、その成長の可能性を信じている可能性のある大口投資家からの強い関心を示している。
全体として、ジェニュイン・パーツのインサイダー取引と保有データは、同社へのインサイダーと機関投資家の関与のバランスの取れた組み合わせを反映しているように見える。
ジェニュイン・パーツの流動性に関して
ジェニュイン・パーツ(GPC)の流動性は高く、直近の営業日の出来高は2,078,524株で、過去2ヶ月の1日平均出来高は1,001,103株となっており、足元、同社株式の取引が活発であることを示している。
また、同社株式のダークプール指数(DPI)は61.94%で、取引活動の大部分が公開取引所ではなくダークプールで行われていることを示唆している。
※ダーク・プール指数は、ダーク・プール(私設取引所)内において、同社株式がどの程度取引されているかを示すものであり、注目すべき指標の1つである。
そして、この水準は、機関投資家や他の大規模な市場参加者が同社株式の取引に積極的に関与していることを示唆している可能性がある。
全体として、ジェニュイン・パーツは投資家が容易にポジションを売買できる十分な流動性を持っているように見える。
しかし、ダーク・プール指数の水準が高いため、価格の可視性を高めたいトレーダーにとっては、さらなる検討が必要かもしれない。
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