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考えがととのうマガジン

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状況に合わせて、自分の考えをスムーズに巡らせるための考え方を紹介しています。考え方はたくさんあって、自分に合う合わないものがあります。まるでサプリのようなものです。色々試しながら…
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#UX

抽象度のコントロールが難しいと感じるときに使える2つの考え方

抽象度のコントロールが難しいと感じるときに使える2つの考え方

何かについて考えるときに「抽象度をコントロールすること」が難しい、という話を聞くことがあります。私自身も興味をもっているテーマの一つで、抽象度のコントロールが上手くなりたいと思っています。そこで今回は、抽象度のコントロールについて「抽象度を上げる方向性」と「抽象度の段階の刻み方」という2つの視点から考える方法を紹介します。

抽象度を上げる方向性まず「抽象度を上げる方向性」について考えてみます。た

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質的なリサーチが重たく感じる時に使える「視点の変え方」

質的なリサーチが重たく感じる時に使える「視点の変え方」

質的なリサーチは、きちんと進めようとすると時間がかかるものです。普段お仕事をするなかでやろうとすると、重たく感じることがあるかもしれません。そういうときに使える視点の変え方を紹介します。

「一つでも学びば得られたらよし」と考える一度のリサーチで核心に辿りつかなければと思うと、重たく感じてしまいがちです。なので、一つでも自分が知らなかったことを学んでみようと思うようにしてみましょう。

また、学び

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仏教の広がりを捉える時に使える、2軸で捉える考え方

仏教の広がりを捉える時に使える、2軸で捉える考え方

仏教には、たくさんの宗派があって面白いものです。一見すると「本当に仏教としてくくっていいの?」と思うぐらい考え方が違うものもあります。今回はその広がりを、利己的と利他的、自力と他力、という2軸で考えてみます。

これは趣味的な解釈(β版)なので、事実とズレている部分があるかもしれません。もし気づいた方がいたら、教えていただいてアップデートできたら良いなとおもっています。

利己的x自力の仏教初期の

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グループワークで議論が停滞しそうな時に使える「個人の時間を活かす」テクニック

グループワークで議論が停滞しそうな時に使える「個人の時間を活かす」テクニック

グループで話し合うことで、一人ではたどり着けない発想ができることがあります。一方で、せっかくグループで話し合っているのに「これなら一人で考えた方が良くない?」という場面に出くわすことがあります。今回は、そんな時に、グループでの話し合いをより活かせるようにするための「個人で考える時間を作る」と「構造的に考えをまとめる」という考え方を紹介します。

グループで話し合いをするときは、参加する一人ひとりの

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複雑なことを考えるときに使える、ものことを視点ごとに分けて考える方法

複雑なことを考えるときに使える、ものことを視点ごとに分けて考える方法

複雑なものことを考えるときに、すべてを同時に考えることはできません。そこで、どのような視点から考えることが必要か洗い出し、視点同士の関係性を整理したうえで、視点ごとに考えるようにします。

3DCGを描くことを例に挙げてみます。3DCGを描くときは、三面図(平面図、正面図、側面図)といわれる、3つの視点を使って考えたりします(図はNMRIのページ「機械設計のための基礎製図」からの引用です)。

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なかなか考えが広がらない時に使える、「なんのため?」に注目して深掘りする考え方

なかなか考えが広がらない時に使える、「なんのため?」に注目して深掘りする考え方

一生懸命考えているのになかなか考えが広がらない、という時があります。そういう時のために、「考え方」を覚えて使えるようにすると捗るものです。

そこで、今回は「なんのため?」に注目する考え方を紹介します。

観光地について考えることを例にとって考えてみます。観光地について調査してみると、観光地に行きたい当事者から「短時間でいける場所が良い」という声があることが分かりました。その発見をもとに「この観光

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ニーズを具体的に捉えたい時に、あなたのサービスを必要とする実在する人を考える

ニーズを具体的に捉えたい時に、あなたのサービスを必要とする実在する人を考える

「あなたのサービスを喜んで使う人がいるとしたら、それはどんな人ですか?」と聞いて、具体的な人をパッと答えられることは、サービスを考える上でとても大事です。

サービスを考えるためのレクチャーで受講生の提案を聞いてると「このサービスのユーザーは、このサービスを使う人です」みたいなコメントをもらうことあります。もしくは、「大学生」とか「父親」とかざっくりしたカテゴリで返答がくることもあります。

あな

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「これを作ってほしい」といわれたときの効果的な取り入れ方

「これを作ってほしい」といわれたときの効果的な取り入れ方

サービスやプロダクトづくりをする中でインタビューをしていると、お客さまから「これを作ってほしい」と、直接的に解決策の提案をもらうことがあります。大体の場合、確かにそのお客さまが解決策として欲しいものなので、上手く取り入れていきたいと思いますよね。とはいえ少し注意が必要です。

取り入れていくときに大事なことは、なぜその解決策がほしいと言われているのかを詳しく知ることです。たとえば、どういう状況で、

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UIの細部だけに注目しがちのときに使える「考える時間と視点を決める」という考え方

UIの細部だけに注目しがちのときに使える「考える時間と視点を決める」という考え方

ユーザインタフェース(UI)の細かい所ばかりが気になって、うまく思考が進まないときがあります。今回はそんなときの思考の対処法について書きます。

考える時間と視点を決める
すごくスタンダードではありますが、視点が整理されたフレームワークを使って、考える時間と視点を決めて作業するやり方があります。

たとえば、サービスを使う人の体験(UX)に関することであれば、UXホワイトペーパーで整理された4つの

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イノベーションができない!と焦りを感じる時に使える「価値あるデザインをする」という考え方

イノベーションができない!と焦りを感じる時に使える「価値あるデザインをする」という考え方

イノベーションが必要だと世の中(企業)はよく言いますけど.しかし,イノベーションじゃない(広義の)デザインの方も日常的にはとても価値がありますよ、というお話をします.

残念ながら私たちの身の回りには使いにくいモノやコトがあふれています.なので,それらをコツコツと昨日より良くデザインしていくことは,私たちの日常をよくしていくために,とても大事な営みです.たとえば,大きな企業には,非効率なこと,なぜ

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