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複雑なことを考えるときに使える、ものことを視点ごとに分けて考える方法

複雑なものことを考えるときに、すべてを同時に考えることはできません。そこで、どのような視点から考えることが必要か洗い出し、視点同士の関係性を整理したうえで、視点ごとに考えるようにします。

3DCGを描くことを例に挙げてみます。3DCGを描くときは、三面図(平面図、正面図、側面図)といわれる、3つの視点を使って考えたりします(図はNMRIのページ「機械設計のための基礎製図」からの引用です)。

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これは、2次元空間上では3次元物体を表現しきれないので、3つの視点に分けているのです。ちなみに最近は、コンピュータ上に3次元空間を再現して、そのなかで直接3DCGをモデリングできるようになりました。便利ですね。

さて、3DCGであれば3つの視点なわけですが、サービスやシステムを考えるとなれば、さらに多くの視点(n視点)から考える必要があります。たとえば、事業視点、技術視点、顧客視点、などはよく出てきますね。また、一言で事業視点といっても、そこからさらに視点を細かく分けることができます。このように視点を分けていくことで考えやすくなっていきます。

ただ、各視点で考えたら終わりとはなりません。むしろそれは危険です。各視点で検討した結果を俯瞰して、視点間で不整合がないかなどを確認する必要があります。その上で、どこをどのように修正したら良いか?さらに良くするのはどうしたら良いか?を、視点ごとにあらためて考えます。

このようにすることで、全体の整合が取れていきますし、各視点で考えるだけでは生まれなかった、新たな発想が生まれることもあります。3DCGも平面図で終わりにすることはなく、モデリングできた結果をいろんな方向から確かめて全体のバランスを確認して、また修正することを繰り返します。

各視点で検討した結果を俯瞰するとは、たとえばビジネスモデルキャンバスがあります。ビジネスモデルを考えるために必要な視点を俯瞰しやすい表現方法です。一方で、各視点でどのように考えれば良いかまではキャンバスではサポートされません(もちろん、書籍の中で各視点をどのように考えればよいか解説はされています)。

このように、複雑なものことを考えるときには「視点ごとに分けて考えること」と「視点ごとに考えた結果を俯瞰して整理すること」の2つのモードが使えます。そして、それぞれに適した方法が色々と提案されています。自分がどちらのモードで考えたいのかを明確にして、そのモードに適した方法を使うと考えやすくなります。

ということで、今回は「複雑なものことを視点ごとに分けて考える」ことについて紹介しました。世の中には、状況に合わせて使える、考えるための型がいろいろあります。いろいろ試してみて、自分に合うものを取り入れてきましょう。

Photo: Free Creative Stuff, Pexels

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