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グループワークで議論が停滞しそうな時に使える「個人の時間を活かす」テクニック

グループで話し合うことで、一人ではたどり着けない発想ができることがあります。一方で、せっかくグループで話し合っているのに「これなら一人で考えた方が良くない?」という場面に出くわすことがあります。今回は、そんな時に、グループでの話し合いをより活かせるようにするための「個人で考える時間を作る」と「構造的に考えをまとめる」という考え方を紹介します。

グループで話し合いをするときは、参加する一人ひとりの視点の違いを活かして、多視点で議論できることが重要です。たとえば「積極的に発言する参加メンバーに引っ張られる」「鋭い意見を持っているのに発言できない参加メンバーがいる」といった状況は、多視点を活かせているとは言えないでしょう。

個人で考える

そういう状況を避けるために、グループで話し合っている最中に、あえて個人で作業する時間を作ります。まず、あるテーマについて、まずは各人が個人でアイデアを出したり、意見をまとめる時間を作ります。個人で作業する時間は、最初でも良いですし、少し話し合いをしたあとでも良いです。

考えを構造的にまとめる

個人で作業した後は、グループで共有する準備をします。共有するときは、アイデアや意見について良いと思っている理由を構造的に書くように工夫します。たとえば、グループでの話し合いが、今までにないアイデアを考えることが目的なら、対比構造を使ったりします。「□□について、普通は◯◯なんだけど、これは△△になってて違うところが面白い」という感じです。このように、アイデアとその特徴を対比構造で表現することで、視点の新しさを理解しやすくなります。

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考えを共有する

準備ができたら、グループで考えた結果を共有します。アイデアや意見だけでなく、構造も一緒に説明します。聞いている人がアイデアや意見を聞いていて面白いと思うポイントがあるかもしれません。自分の考えをまとめるときと同じように、構造を活用してフィードバックするようにします。たとえば、皆が同じアイデアを「面白い!」と思っていても、人ごとに異なる面白さを感じていることを発見したり、どのような構造で表現するとアイデアの特徴を的確に表せるのかを話し合ったりできます。場合によっては、複数の構造を組み合わせてアイデアの特徴を表現することもあります。

全員のアイデアや意見を共有しながら議論できたら、話し合いのテーマを改めて確認して、自分たちにとってどのような構造が重要なのか、その構造からみた時にどのアイデアや意見が優秀なのかを吟味します。

次のアクションを決める

最後に、吟味した結果をもとに次のアクションを決めます。まだまだ議論が盛り上がりそうならグループで話し合う時間を続けても良いでしょう。新しい発想が個人個人で浮かんで来ているなら、個人で作業する時間にすることもあります。もし個人で作業する時間に戻ったとしても、グループで共有した際にアイデアや意見と、その特徴を表す構造が個人の考えに影響を与えるので、個人作業でも自然と多視点が活かされやすくなります。

おわりに

今回は、グループでの話し合いを活かせるようにするために、「あえて個人で作業をする時間を作る」と「構造的に考えをまとめる」という考え方を紹介しました。

なお、構造的に表現することは、自分たちが考えたことを後で思い出しやすくすることにも活用できます。残し方については別の記事で紹介していますので、良かったら読んでみてください。

世の中には思考をととのえるための考え方がいろいろあります。少しずつ試してみて、自分に合うものを取り入れてきましょう!

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