◆対象は無限の内包を有する連続する流動体であるところ、これを非連続の印たる記号で捉える。記号を範型説で理解する、つまりは程度の高密度体とみる。「花」から「それなりの程度の花」となる。スフマートのように輪郭線がなく連続性で捉える。常識に反する認識であり、そのため実相には一層近い。
◆C.S.パースのいう連続性すなわち無限に汲みつくしえない要素からなる、という性質あるいは世界像は、如来性すなわち如々として来たる、という観念と同じであるように思われる。「可能性の宇宙に非連続的な印を付けている」(パース『連続性の哲学』122頁,岩波文庫,2001)。