さくら便り

静岡で、個人と個人商店に特化したコンテンツを作成します。 大切な方やペットの記念日・遺…

さくら便り

静岡で、個人と個人商店に特化したコンテンツを作成します。 大切な方やペットの記念日・遺言に託すメッセージ動画。新人研修やセミナー用動画。お店の紹介やMVビデオの作成。チラシ・YouTube用動画・ホームページの作成など全て承ります。 いつやろうかの足踏みから、一歩前へ。

最近の記事

働き方快覚

仕事の関係で、娘が数日帰省していた。最近、会社内でトレーナーというポジションに昇格したという。 若い層をターゲットにした全国展開のメガネチェーンで、社員もパートもほぼその世代が占めている。低コストとオシャレなデザインがウリで、一度に数本購入する来店客も珍しくないようだ。 本人だってまだ28歳の(こっちから見れば)小娘だが、10代後半~20代前半の、より若い子たちを育てるというなかなかの重責である。 コーチングの要素があり、娘が一方的に指示を出すのではなく、 目標の達成に向け

    • 主なき悔い

      『死ぬ瞬間の5つの後悔』という本がある。筆者は人生最後の時を過ごす患者たちの緩和ケアに携わった、オーストラリア人だ。 その1つ目は、「自分自身に忠実に生きれば良かった」というもの。 人生の終わりを迎え、じつは達成できなかった夢がたくさんあると悔む。本当にやりたかったことや叶えたかった夢を前にしながら、なぜ挑戦しなかったのか。 “変化”を恐れ、必要だった大事な選択を避け続けてきた姿勢に遅まきながら気づき、悔いを抱えたまま人生を終える人が多いそうだ。 次に、男性に多いそうだが

      • 伝えたい思い

        午前中、5月24日に生前葬を企画している社長さんと、プロモーション動画の件で打ち合わせをしていた。 僕のビジネスと直接の関係はないが、占いも生業の一つにされていて、お弟子さんが何人もおられるそうだ。 生まれてこの方、他人様に自分の未来を占ってほしいと思ったことがない。当然、それにすがりたくなる人の真理にも疎いわけだ。 以前に会った際に話を伺っていたが、「占い依存症」という病があり、なにをきめるにも依存する占い師の御託宣がないと、不安で仕方がないという人がいる。 悪質な占い

        • MSD(ミンガス好きだけど大好きじゃないんだよな)

          チャールズ・ミンガスがベーシストのポジションに徹していたら、どうなっていただろう。 バンドリーダーにとって相当使いにくいオヤジだし、スコット・ラファロとは違った意味で、主役を食っちゃうプレイをしていたかもしれない。 1954~5年録音『The Fabulous Thad Jones』を聴いてみると、1曲目から「あぁミンガスだ」とすぐ分かるほど、すでに個性が確立している。 ソロなんか露骨にミンガスの体臭がムンムンしてくるし、このとき30代前半だから、まさに絶倫って感じである。

        働き方快覚

          切れてないですよ

          ミンガスを、同じ4月22日生まれのポール・チェンバース(Paul Chambers、1935年4月22日 - 1969年1月4日)と対照すれば、質の違いは鮮明になる。 マイルスのあまりにも有名な『So What』の映像に、ポール・チェンバースがベースを弾く姿が残されている。 特に終わり近く、モーダルなベースラインを実に丁寧なローポジションに徹して弾く演奏は、聴き込むほどに良さが伝わる。 弦高を高めにしているのでビビりが鳴りづらく、芯のある太い音だ。その分、弦がフレットにつく

          切れてないですよ

          戦いの歌

          今日はアメリカ合衆国のジャズ・ベーシスト、チャールズ・ミンガス(Charles Mingus、1922年4月22日 - 1979年1月5日)の誕生日だ。 生誕102年。僕が彼の音楽を聴きだしたのは亡くなって1年後からだが、そこからでも42年の歳月が過ぎたことになる。 ミンガスが好きかと言えば、「好き」だと即答出来る。でも大好きかと問われれば、答えに窮するだろう。 そうなるのは「好き」の度合いでなく、質に関連する。 的確なたとえか自信はないが、豚骨なり鶏骨なりに様々な香味野菜

          瀬戸際の花嫁

          『瀬戸の花嫁』作詞:山上路夫、作曲:平尾昌晃。 作詞者は瀬戸内海の島々を訪れたことがなく、かつて船に乗って四国へ向かう際の夕焼けと段々畑の記憶を頼りに、この詞をつむいだ。 「私、お嫁になんか行きません。ずっと歌を歌い続けます」 当時20歳だった小柳ルミ子が思わず口にした言葉に事務所側が反応し、「だったら歌の中でお嫁に出しちゃおう」といういたずら心が働いて、制作が進められたそうだ。 歌詞は当初、「瀬戸の夕焼け」と「峠の花嫁」という別々の作品として起案されていたという。作詞

          瀬戸際の花嫁

          共同現実論

          『瀬戸の花嫁』の伴奏に続き、Yさんが「瀬戸は日暮れて」と歌い出すと、デイサービスに参加するおばあちゃんたちは手拍子しながら合唱を始める。 その自然発生的な光景を目の当たりにして、村にかつて存在した神社の神事を思い浮かべた。 といってもそれは、荘厳な儀式と限らない。わが村にあるのは伊勢神明社で、祀られているのは天照大御神という世を照らす太陽神である。 彼女の弟で海の神・須佐之男命は荒くれもので、いつも周りに迷惑をかけてばかりいた。その様子に天照大御神は心を痛め、岩戸の中に隠れ

          共同現実論

          瀬戸「ワンタン」 日暮れ「天丼」

          今から52年前。1972年4月に発表された『瀬戸の花嫁』は、小柳ルミ子4枚目のシングルである。僕が小学3年生に進級した月のヒット曲だ。 クラスで流行っていたのは替え歌の方で、みんなが歌うもんだからオリジナルよりこっちで覚えた。 瀬戸「ワンタン」 日暮れ「天丼」 夕波こな「味噌ラーメン」 あなたの島「エビフライ」 お嫁にゆく「海苔巻き」 若い「とんかつ」 誰も「がんもどき」 心配するけれ「ドーナツ」 愛があるか「らっきょう」 大丈夫な「ノリ玉」 ひょっとして、YouTube

          瀬戸「ワンタン」 日暮れ「天丼」

          大魔神怒る

          太陽光発電に関しいくつもの疑問点・問題点があげられるが、なんの恩恵も受けられない大多数の国民がなぜ多大な負担をしなければならないのか、納得できる説明を聞いたためしがない。 そもそも税金とはなんであるのか。「国の信用を守り、希望ある社会を次世代に引き継ぐ」財務省によれば、 とある。 では、太陽光発電(とくにメガソーラー)とは、「公的サービスを運営するための費用」に資するものなのだろうか。むしろ、本来の運営を阻害する要因にしか思えない。 自前で充分賄える電気よりも、どこの誰が発

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          再エネ賦課金

          経済産業省は2024年3月19日、2024年度の再エネ賦課金の単価を「3.49円 / kWh」にすると公表した。 ちなみに2023年度は1.40円 / kWh。 暫定措置により単価は一時的に下がったものの、今年度は一気に2,5倍にも引きあがる。毎月400kWhを使用する平均的な家庭に置き換えて月1,396円、年間で16,752円となり、決して安い額ではない。 「こういうご時世だから、電気代がそのくらい上がっても仕方ないわねぇ」と思われたリッチなアナタ。 再エネ賦課金は、電気

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          あうんの至福

          ハイドンの弦楽四重奏曲第76番『五度』は、悲愴感漂う「ラーレー,ミーラー」という下降動機で始まる。この「ラ」と「レ」の音程が五度離れているため、「五度」というニックネームが付いている。 この最初の一音など、「阿吽の呼吸」なくして成り立たない。 映像で確認すると、リーダーシップをとる第1ヴァイオリン奏者が弓を構え、降ろす瞬間に息を吸い込む音がはっきり聞こえる。 張り詰めた緊張の中、その最初の動機に合わせるチェロの女性は、獲物を捕らえる鋭い視線をリーダーに向けている。 第2ヴァ

          あうんの至福

          あうんの忖度

          人間の脳には、1000〜2000億個もの脳神経細胞があるといわれる。 神経細胞はニューロンと呼ばれ、外部から刺激が入ってきた際、電気を発生させて他のニューロンに電気信号を使って情報伝達を行う。 ニューロンは樹の枝のようなものを張り巡らせた「樹状突起」と、細胞核のある「細胞体」、そして樹状突起のない「軸索」構成されている。 電気信号の送受信は樹状突起で行われ、軸索を通り、樹状突起を通じてまた別のニューロンへと信号を送る。 この電気信号の伝達が、脳波と呼ばれるものだ。 脳波は人

          あうんの忖度

          あうんの呼吸

          一昨日のnoteで、「呼吸を合わせる」ことが人と人との関わりにおいて大事であると書いた。 類似の表現で「阿吽の呼吸」がある。2人以上の人間が言葉を交わすことなく、行動を起こすタイミングや判断が息ぴったりに一致することを表した言葉だ。 むかし向田邦子脚本のテレビドラマで『あ・うん』というのが流行り、それをそのままに「あ・うんの呼吸」と思い込んでいた。 ワープロを使うようになると「阿吽」と出てくるため、こんな漢字なんだと思いつつ、さしてその意味まで考えずにいた。 『阿吽の呼吸

          あうんの呼吸

          暗い日曜日

          『暗い日曜日』という曲がある。 この曲を聴いた人の多くは、自殺してしまうという。それがあまりにも多発したため「自殺の聖歌」という異名を与えられ、複数の国や放送局で発売禁止処分を受けたそうだ。 たぶん僕の勘違いから、1936年に録音・発表されたダミアの “Sombre Dimanche” が原曲と、長らく思い込んでいた。 聴くと自殺したくなる曲なんだと雑誌か何かで目にすると、当時10代半ばだった自意識過剰の小僧は、聴きたくって仕方ない。となると、当時はFM放送でかかるのを気長

          暗い日曜日

          最後の調べ

          2025年、日本人の4人に1人が、75歳以上の超高齢化社会を迎える。 2030年、厚生労働省の試算によれば、自宅はおろか病院や施設でも死を迎えられない人口が、47万人に達するとされている。 家族が自宅で看取るのが当たり前だった時代はとうに去り、核家族化・少子化と共に、空きの無い施設にも入居できない老人が増えていく一方になる。 彼らは誰にも最期を看取られることなく、孤独な死を迎えるのだ。 数年前、「看取り士」という存在を知った。 人生の終わりに近い人たちの肉体的・精神的な負

          最後の調べ