ノーム・チョムスキー

チョムスキー 帝国主義の終わり
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チョムスキー 帝国主義の終わり

本日は、知の巨人たち6人へのインタビューを集めた『知の逆転』(NHK出版新書2012)の中の、ノーム・チョムスキー(Avram Noam Chomsky 1928/12/7- )の回 ー帝国主義の終わりー の読書ノートです。 生きている中でおそらく最も重要な知識人チョムスキーという特徴ある名前は、何度も聞いたことはありました。学術界の人であろうことは想像がついていたものの、その専門分野や提唱している理論については何も知りませんでした。 ウクライナ生まれの父、ベラルーシ生ま

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言語の違いをどう説明する?

言語の違いをどう説明する?

はじめに、20世紀最大の言語学者ノーム・チョムスキーによると、人間の言語は生まれつき備わった能力です。赤ちゃんは日本語や英語などの「もと」となる抽象的な言語を持って生まれてきます。その後、実際の日本語や英語などを聞くことによって単語や文法を身につけていくのです。 今回は、1つの抽象的な「言語」がどのように日本語や英語などの具体的な言語になっていくかを見てみましょう。 具体的には、英語と日本語の3つの違い ①疑問文で語順が変わるか ②語順を自由に変えられるか ③名詞句を省略

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2年目の9.11(ナイン・イレブン)の前に考える(自分の頭で考えるということ)【再録】

2年目の9.11(ナイン・イレブン)の前に考える(自分の頭で考えるということ)【再録】

この記事を書いたのが、2002年9月9日になります。ちょうど19年前になります。あえて、その当時に思ったことを伝えたくて、見出しのみ追加の上、再録させていただきます。写真はアンパンマン。なんとなくです。高知のアンパンマンミュージアムでぽちったものです。あと、タイトルで「ナイン・イレブン」と書いてありますが、「セプテンバー・イレブン」といわれることが一般的だと思います。わたしの勘違いでした。 ――――――――――――――――――――――― 二度目の9月11日を迎えるあと2日

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〈知性〉とは、結論に飛びつかないこと。

〈知性〉とは、結論に飛びつかないこと。

書評:吉成真由美編『嘘と孤独とテクノロジー 知の巨人に聞く』(インターナショナル新書) 本書は、エドワード・O・ウィルソン、ティモシー・スナイダー、ダニエル・C・デネット、スティーブン・ピンカー、ノーム・チョムスキーという、生物学、歴史学、哲学、認知心理学、言語学における世界的泰斗に、現代社会が直面する問題(特に「嘘と孤独とテクノロジー」という言葉にまとめられる問題)について、それぞれの考えを語ってもらった、贅沢なインタビュー集である。 私の場合は、9.11(米国同時多発

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リップマンの〈人間的抵抗〉

リップマンの〈人間的抵抗〉

書評:ウォルター・リップマン『世論』(岩波文庫) 本書を読んで、単純に「面白かった!」という感想を抱いた人は、肝心なところを読み落としていると思って、まず間違いない。 と言うのも、本書は「君たちは基本的に馬鹿であり、馬鹿であることから逃れられない」という「人間の暗い宿命」を描いているのだから、まともに読めば、能天気に「面白かった!」などという感想を持てるわけがないからだ。 本書には「現実を直視して、理性的たらん」とする、リップマンの基本的な態度がハッキリと表れている。彼は

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巨人チョムスキーへの〈誤解の構造〉

巨人チョムスキーへの〈誤解の構造〉

書評:ノーム・チョムスキー『我々はどのような生き物なのか ソフィア・レクチャーズ』(岩波書店) 本書は、 ・ 上智大学における、チョムスキーの2回にわたる講義・質疑応答の記録(ソフィア・レクチャーズ) ・ 翻訳者との対話(「チョムスキー氏との対話」) ・ 翻訳者によるチョムスキー紹介(「ノーム・チョムスキーの思想について」) をまとめたものである。 そして「ソフィア・レクチャーズ」の第1回は「言語学」に関する議論、第2回は「社会運動」に関するものだ。 本書の場合、最

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はじめに〈文法〉があった

はじめに〈文法〉があった

書評:酒井邦嘉『チョムスキーと言語脳科学』(インターナショナル新書) チョムスキーの主張する「生成文法」としての「普遍文法」というものがわかりにくいのは、それまでの言語学が行なってきた「言葉(言語)から文法へ」という探求方式が「言葉があってこその文法」というふうに考える「錯誤」を招き寄せているからだ。 しかし、著者の言うとおり、文法は言葉に規定されるのではない、文法が言葉(の生成)を規定したのである。 これを「宗教」に喩えると、わかりやすいかも知れない。 こんな感じだ。

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ロックの子

ロックの子

書評:忌野清志郎『ロックで独立する方法』(新潮文庫) 私は、音楽には興味がない。音楽をほとんど聴かない。しかし、カラオケは好きだ。 カラオケが好きだというのは「音楽が好きだ」ということではなく、「歌うことが好きだ」ということである。つまり、人の作品には興味がない。自分の「身体を使う行為」に快感を覚えるということなので、運動好きの一種である。 だから、忌野清志郎という歌手を知ったのも、ごく後になってからだ。 また、知った当初も、あの甲高い声と癖のある独特の歌い方は好みではな

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情報技術室#3: 「プロパガンダ・モデル」 <ー 情報操作モデルのお話

情報技術室#3: 「プロパガンダ・モデル」 <ー 情報操作モデルのお話

今回は「プロパガンダ・モデル」 についてコメントさせて頂きます。そもそもこれはどいう意味? 「プロパガンダ・モデル」: ノーム・チョムスキーさんとエドワード・S・ハーマンさんのの共著である「マニファクチャリング・コンセント」において示された概念です。  一言では、メディアが誠意・善意に基づいて無自覚的にプロパガンダに加担することを通して、民主主義がコントロールされる過程を解明したものである、とのことです。 聞くも、恐ろしいです。 「プロパガンダ・モデル」には5のフィル

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終わらないパレスチナ人の悲劇 〜 アメリカ合州国による徹頭徹尾のイスラエル支援のもとで
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終わらないパレスチナ人の悲劇 〜 アメリカ合州国による徹頭徹尾のイスラエル支援のもとで

ナクバとは本年1月13日付の筆者の note 投稿(以下リンク先)の冒頭の章「ナクバとは」に書いたテキストを, 以下の note 投稿リンクの下に, あらためて転載する(なお以下リンク先 note 投稿では, イスラエルにおいて兵役を拒否し, 母国イスラエルにおけるタブーである 「ナクバ」 に言及するイスラエル人の若者たちを取り上げているので, こちらも参考にしていただければ幸いである)。 ナクバとは、1948年5月14日のイスラエル「建国」に伴い、その数ヶ月前から始まって

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