伊空間

ナンセンス文学に寄せた文字日記。 文章はわざと曲解して書いてるので、 言葉は参考になり…

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ナンセンス文学に寄せた文字日記。 文章はわざと曲解して書いてるので、 言葉は参考になりますが、 内容は参考になりません。

マガジン

  • 名著紹介

    日記のうち、名著紹介を兼ねているものをまとめています。

最近の記事

日記7/21 何もないことはない羅針盤

 今日は暑かったし、明日も暑いのかとくたびれていたら  Noteから記事を書けと催促された。  連続投稿記録がどうたらと言っているが、しかし今は23時30分。 あと30分で何か思いつく話を書けと言われても、ここまでの3行を見れば通り、中身のない文章しか浮かび上がらない。  けれどまあ、  こういった催促でもないと本日分の日記を書かなかったわけで、30分クオリティでよければいくらでも書いてやろうと、高飛車になって内容をひねり出してみる。  今日の一日で日記に記せそうな内容

    • 日記6/24 洒落にならないほど饒舌になる夜

       「このテープもってないですか?」  「怪文書展」  「行方不明展」  などなど  プロデューサー「大森時生」とホラー作家「梨」による一昔前を装ったホラー番組や展覧会が、ここ最近よく目にするようになった。  昭和の時代、廃村に残された寺社は荒れ果て、団地計画で自然が破壊され、尾鰭のついた噂話と画質の悪い白黒写真は妄想に妄想を呼んだ。  平成の時代、新世代にとって田舎は一種の異界となり、都会は都会で都市伝説がメディアを通じて加速し、素人の撮ったカメラは手ブレの中に謎の影や

      • 日記6/17 チョムスキーに傘を借りて

         喉元過ぎれば熱さを忘れる、というけれど。  喉元に突き付けられた熱さは、寒気がするほどの苦しみを差し向ける。  今日は天気予報を聞いて、身震いした。  梅雨がくる。  もうすでに去ったと思っていた悪夢の時期が。 暑いのか寒いのか温かいのか涼しいのか乾いてるのか湿っているのか分からない。  いや、全てが入りまじってるからこそ生まれる気持ち悪さこそが、この梅雨というものの恐ろしさだ。  しかし2025年の人間にそんなことを放しても  「いやいや、今年の夏の方がひどかった

        • 日記6/13 Noteの山で【ハーモニー】を書かないわけ

           昔Kindleセールで買ったSF小説、伊藤計劃「ハーモニー」を、100ページほど読み直す。  ネットブログには優しくない文体。  コード風の言葉を文章に入れられると、ブログ上ではコード入力したと判断されてしまい、文字が勝手に変換されたり他の機能が表示されてしまうことがあるから厄介だ。  とはいえ  ハーモニーを読んだ人は、その文体を、危険だと承知で真似したくなる。  (アニメから入った人は、その口調に憧れるかもしれない)  例えば積み本の山を表現する時、  私はとり

        日記7/21 何もないことはない羅針盤

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        • 名著紹介
          9本

        記事

          日記6/5 香水日記は風に流す

          棚の奥にしまい込んでいた香水を 久しぶりの手にかけた。 アールグレイを基調に花の匂い。 薫風喉元を過ぎ去った。 日記の筆ばかり気にすると つい疎かにするのが他の五感である。 私の場合、 日々の自分を記録するのに文字が手っ取り早いと思っているけれど インスタの画像日記 Youtubeの動画日記 そこには当時の声が残り、写真が残り、文章では表せない日々の記録が残る。 思えば偉人や文豪の言葉に励まされつつ 写真が残ってないか気にするし その人が動いてる映像を見ると感動する。

          日記6/5 香水日記は風に流す

          日記6/2 ポイントに招かれるトラ【山月記】

          5月末まで有効なポイントが消えました、と運営から通知がきた。  最後にこの場所で日記を書いたのが4月7日、らしい。  怒涛の4月を潜り抜け、億劫な5月を凌いでいたから、  あっという間に6月を迎えていた。  消失したポイントは  そんなに大した金額ではないから、哀しみも一塩。  とはいえ、知らぬ間に財布から百円玉が一枚零れた程度の絶望もある。  そんな例えも、現金を使う機会の減った現代ではちょっと伝わりにくい。  私も支払いは基本、何かしらポイントのつく電子決済が多くな

          日記6/2 ポイントに招かれるトラ【山月記】

          日記4/7 「ベルセルク」とナンセンスの話

           最近、漫画「ベルセルク」の14巻まで無料キャンペーンがあったので読んだ。(現在は終了して、一日一話読める) ベルセルク - 三浦建太郎 | ヤングアニマルWeb (younganimal.com) 「ベルセルク」ヤングアニマルWebで1~12巻と14巻が無料に、13巻は会員限定で公開 - コミックナタリー (natalie.mu)  ダークファンタジーな漫画とは何かと問われれば、皆がコレと指す。  残忍さ、エログロさ、報われなさ、バイオレンスさ……  それら一つに纏め

          日記4/7 「ベルセルク」とナンセンスの話

          日記4/5 悪魔の稼げるブログ術本(グリモワール)

          ブロガーが 「ブロガーで稼ぐ本」という本を出していたので、冒頭を試し読みした。 中には 「検索の引っ掛かる語を組み合わせろ」 「記事は雑記でなく専門性を絞れ」 などなどと書いてあり とても新鮮味ある紋切り型だからこそ 興味がつきなかった。 言葉で稼ぐというのは、大衆の興味をどれだけ引けるかに依拠する。 読む媒体は石版からネットへ進化したとはいえ、その方法は古代ギリシャの哲学者(ソフィスト)が弁論術(レトリック)を用いた頃から変わらない。 ともすれば、このブロガーの本も人

          日記4/5 悪魔の稼げるブログ術本(グリモワール)

          ワクワク新生活!ドキドキお花見&サワーにマジックで盛り上がっちゃった日♡ (あるいは日記4/3)

          新しい年度の初出勤やってきたよ〜♪ 職場では新しい業務にトライしてみてるんだ〜🌟 でもさ 最初はちょっと戸惑っちゃったりしてたんだよ。 新しいことにチャレンジするのって、ドキドキするよね! 午後はみんなで桜を愛でながら、お花見を楽しんできたんだよ! ちょっとしたハプニングがあってさ。 友達の一人が、桜の木に登ろうとしてシャツを引き裂いちゃったの! みんな爆笑しちゃって、その笑い声は絶えなかったよ〜🌸 その後はちょっとしたお店で、冷たいドリンクを楽しんだりし

          ワクワク新生活!ドキドキお花見&サワーにマジックで盛り上がっちゃった日♡ (あるいは日記4/3)

          日記4/1 長文問題(5000文字以内)で嘘を書く

          最近は連日文章を書いている。 今日は5000字、昨日は8000字。 といっても、文字数は内容次第で重みが違う。 どこかの資料をまとめるだけなら、時間はかかるが流れ作業 物語を書いたり、一から体験談を纏めなければならないときのほうが 自分自身の想像力で言葉をひねり出さないといけなくて、苦労する 嘘をつくというのも、苦労する点は一緒だ。 一から長々とした嘘をつくのは難しいけれど 8割真実のちょっとした嘘なら簡単だ。 後者は日々よく使われるけど エイプリルフールの今日は、

          日記4/1 長文問題(5000文字以内)で嘘を書く

          日記3/26  カップ麺を待ち続ける日々

          最近、 カップ麺が食べたくなる。 ひもじいとか 偏食家というわけでなく 聞いたこともない味 他食品とのコラボ 使った汁でスープを作る商品など カップ麺コーナーの中 知らない言葉やアイデア溢れたそれを 一度見たら味わってみたいと 食欲とはまた違う衝動に駆られた。 知らない味に挑戦するのは 楽しいが、当然ハズレたときに悲しくなる。 ただしカップ麺は、金も調理に待つ時間も僅か。 というわけで 今日もサイトでみた新製品に目星をつけて コンビニへ揚々と歩いて行ったわけだけど

          日記3/26  カップ麺を待ち続ける日々

          日記3/19 コピペのボルヘス【伝奇集】、AIだけの【ドン・キホーテ】

          …と、別の日の文言を、そっくりそのまま今日の日記に流用する。 一見してナンセンス。 しかし屁理屈をつけるなら、人間は割と同じ生活を繰り返している。 朝にパンを食べ、同じ時間に外に出る。 同じ道を歩き、同じ職場に行き、朝の業務を定型的にこなす。 前に行った定食屋で同じメニューを頼み、自販機でいつものジュースを買う。 正直に日記と書いた結果 いつかの日と瓜二つな内容であったもおかしくはない。 違いがあるとすれば、 テレビで見たニュースの内容と、カバンの中の本の種類だけ。 変化

          日記3/19 コピペのボルヘス【伝奇集】、AIだけの【ドン・キホーテ】

          日記3/13 Noteの作文テクニック、の前に目標決め

           数週間前に  さるコンペ/コンテストに応募した作品。  幸運にも前々から審査通過し続けていてたのだが そろそろ大きな発表のようなものがあると報告があって、ドキドキしながら最近まで過ごしていた。  内容は伏せるとして。  文章に関しては、  1日で数万字を書く速筆家にも、  日々根気よく連載を続けるNote家にも  技術は当然として、熱意も分量も負けてる私だが  PV数やスキの数を否が応でも気にするSNS依存な日々とは違い、少なくともコンペでは、審査が続くレベルには元々

          日記3/13 Noteの作文テクニック、の前に目標決め

          日記3/12 ゴジラと湯川秀樹と国際賞のトリレンマ

          ゴジラマイナスワンがアカデミー賞を取った。 去年劇場で泣いた映画の一つであり 何遍も批評や考察を書いた作品だ。 目を瞑ってシーンを思い返しながら その細部一つ一つのこだわりに想いを馳せ ダイナミックな映像に心奪われた記憶で 書けばキリがない感想を満足行くまで書いた。 じゃあこの日記に、改めて何を書こう。 感想は既に書いたので別視点が良い。 そう私の頭を掘ってみると あまり役立たない雑学の一つに 湯川秀樹が日本人初のノーベル賞を受賞した日と ゴジラの第一作が劇場公開された

          日記3/12 ゴジラと湯川秀樹と国際賞のトリレンマ

          日記3/10 皆のボルヘス【伝奇集】、私だけの【不死の人】

          本好きにとって、言葉は重要だが それだけではなんだか分からないのが上記の文章である。 古本屋に入り、 出版年もサイズもジャンルもバラバラとした 積まれた本からお宝を探していると J.L.ボルヘスの「伝奇集」(1975,集英社, 現代の世界文学)を見つけた。 今でこそ 岩波文庫のある本屋をあたれば どこへいっても置いてある文庫本の一冊だ。 内容は短編集で ジョジョの岸部露伴シリーズみたいに 「些細な不思議が恐るべき謎へ繋がる」ものや 架空の不思議な世界や神話にまつわる 迷

          日記3/10 皆のボルヘス【伝奇集】、私だけの【不死の人】

          日記3/5 忙しい人のための平安の【日記文学】

          偉人の日記を見ると あの大事件直後だというのに記述が簡素だったり この騒動のときの心境を知りたいのに文字として吐露してくれてない …といったことがよくある。 これは日記をある程度書くようになると分かるが 殴り書きでなく、紙に向かって綺麗な字で 読める文章を書こうとするのは 神経がけっこう疲れる。 普段ならともかく 大騒動などでは始末書など 仕事や火消しの書類を大量に書くというのに 余計な愚痴を丁寧な文字でしたためなくてはならない 日記というのは時として、 個人的なもので

          日記3/5 忙しい人のための平安の【日記文学】