星野廉

好きな言葉は「人それぞれ」です。https://puboo.jp/users/renh…

星野廉

好きな言葉は「人それぞれ」です。https://puboo.jp/users/renhoshino77

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    全体ビュー(全期間)でアクセスの多い記事を集めました。アクセスの多い順に並べてあります。

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    全体ビュー(全期間)でアクセスの少ない記事を集めました。アカウントを開設した初期の記事が多いです。下へ行くほどアクセスが少なくなっています。

  • 記事集・H

    私は蓮實重彥(蓮實重彦ではなく)の文章にうながされて書くことがよくあります。そうやって書いた連載記事や緩やかにつながる記事を集めました。

  • 記事集・K

    川端康成関連の連載記事、および緩やかにつながる記事を集めました。

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    古井由吉関連の連載記事、および緩やかにつながる記事を集めました。

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目次(抜粋・要約付き)

このnoteの目次です。古い順に、記事のタイトルと抜粋または要約を並べてあります。 *夢のからくり *まばらにまだらに『杳子』を読む(01) *まばらにまだらに『杳子』を読む(02) *まばらにまだらに『杳子』を読む(03) *とりとめのなさと付きあう *まばらにまだらに『杳子』を読む(04) *まばらにまだらに『杳子』を読む(05) *まばらにまだらに『杳子』を読む(06) *立ち姿が美しい人 *まばらにまだらに『杳子』を読む(07) *【小説】……

    • 言葉をうつす言葉、文字をうつす文字(「鏡」を読む・02)

      ◆言葉をうつす言葉、文字をうつす文字*文字がうつすものは文字  上は、「「鏡」を読む」という連載の第一回に書いた文章ですが、今回はそれを変奏してみます。  言葉は言葉をうつす  言葉は世界をうつさない  言葉は世界ではない、世界は言葉ではない  言葉と世界は別物  文字は文字をうつす  文字は世界をうつさない  文字は世界ではない、世界は文字ではない  文字と世界は別物  鏡は鏡をうつす  鏡は世界をうつさない  鏡にうつるものは世界ではない、世界は鏡にうつるもので

      • うつろう かげろう

         見出しの付いた各文章は連想でつなげてありますが、断章集としてお読みください。どこからでもお読みいただけます。 *言葉を転がす  映る、鏡に映る、水面に映る、瞳に映る、壁に映る、スクリーンに映る  映る、見える、眺める  映す、鏡に映す、水面に映す、瞳に映す、壁に映す、スクリーンに映す  映す、見る、観る  映してみる、映しみる  映して見る、映し見る  移して見る、移し見る  うつしみ・現し身、うつしよ・現世  うつせみ、空蝉、現身、虚蝉、現人 *言葉を呼び出す

        • うつす、うつる、うつってしまう

           川端康成の『名人』には「うつす」と「うつる」と「うつってしまう」が出てきます。  頼まれて「うつす」ことになった写真に「うつる」ものを見て、「うつってしまう」を感じたときの気持ちが文字にされているのです。「みる・みえる」について考えさせてくれる刺激的な記述に満ちています。  なお、『名人』については以下の記事に書きましたので、よろしければお読みください。 写す・写る  写真を撮る場合には、何かを写そうとして撮るはずですが、写すつもりのものが写るとは限らないし、また写す

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          当てる

           石に石を当てる。  石に「石」を当てる。  いまここにあるたった一つのものに、一本化された「たった一つのもの」を当てる。  猫に猫を当てる。  猫に「猫」を当てる。  いまここにいるたった一つのものに、一本化された「たった一つのもの」を当てる。      *  愛に愛を当てる。  愛に「愛」を当てる。 「たった一つのもの」とは言えないものに、一本化された「たった一つのもの」を当てる。  海に海を当てる。  海に「海」を当てる。  つながった大きなものに、一本

          「鏡」という「文字」、鏡という「もの」(「鏡」を読む・01)

          「「鏡」を読む」という連載を始めます。江戸川乱歩の『鏡地獄』の読書感想文です。体調というか病状が思わしくないので、この連載は不定期に投稿していくつもりでいます。 ◆「鏡」という「文字」、鏡という「もの」  江戸川乱歩の『鏡地獄』の最大の奇想は、鏡ではなく「鏡」という「文字」を真っ向からテーマにしたことだと私は思います。この短編のテーマは、鏡という「もの」ではなく、「鏡」という「文字」だと言いたいのです。  たとえば、ある文章に「鏡」という文字がたくさん書かれていると、私た

          「鏡」という「文字」、鏡という「もの」(「鏡」を読む・01)

          山の記憶、「山」の記憶

           今回は、川端康成の『山の音』の読書感想文です。この作品については「ひとりで聞く音」でも書いたことがあります。 ◆山と「山」  山は山ではないのに山としてまかり通っている。  山は山とぜんぜん似ていないのに山としてまかり通っている。  体感しやすいように書き換えると以下のようになります。 「山」は山ではないのに山としてまかり通っている。 「山」は山とぜんぜん似ていないのに山としてまかり通っている。  説明的に書くと次のようになります。 「山という文字」は「山というも

          山の記憶、「山」の記憶

          辺境にいる 辺境である 

          テリトリー、外、内、辺境  昔の話です。 「仏文学は澁澤龍彦、独文学は種村季弘(たねむらすえひろ)、英文学は由良君美(ゆらきみよし)」――そんなふうに、一部の人たちが口にしていた時期がありました。  三人に共通するのは、博覧強記というところでしょうか。在野、アカデミックな場と、身を置く場所は違いましたが、それぞれが持ち味を生かしながら、いいお仕事をなさっていました。  澁澤龍彦 - Wikipedia  種村季弘 - Wikipedia  三人のなかでは、由良君美が

          辺境にいる 辺境である 

          まなざし、目差し、眼差し

           私は言葉を転がすのが好きです。眠れない夜とか、昼間にぼーっとしているときにやっています。  具体的に言うと、次のように連想にうながされる形で言葉を並べていくのです。  まなざし、目差し、眼差し、なざし、名指し、名付ける  よく記事の中でも、言葉を転がしています。あれは記事を書きはじめたり、書きつづけるために、取っ掛かりを探しているのです。見切り発車で記事を書くので、どうしてもそうなります。  言葉に詰まって、「えーっと、えーっと」と唸っているのと大差ありません。お恥

          まなざし、目差し、眼差し

          うつす、ずれる

           今回は「何も言わないでおく」の続きです。見出しのある各文章は連想でつないであります。緩やかなつながりはありますが、断章としてお読みください。  断片集の形で書いているのは体力を考慮してのことです。一貫したものを書くのは骨が折れるので、無理しないように書きました。今後の記事のメモになればいいなあと考えています。 書く、描く 「書く」のはヒトだけ、ヒト以外の生き物や、ヒトの作った道具や器械や機械やシステムは「描く」。  とりあえず、単純にそう考えてみます。 「書く」と「

          うつす、ずれる

          何も言わないでおく

           今回は「簡単に引用できる短い言葉やフレーズほど輝いて見える」という話をします。内容的には、「有名は無数、無名は有数」という記事の続編です。  前回の「名づける」の補足記事でもあります。 *「「神」という言葉を使わないで、神を書いてみないか?」  学生時代の話ですが、純文学をやるんだと意気込んでいる同じ学科の人から、純文学の定義を聞かされたことがありました。  ずいぶん硬直した考えの持ち主でした。次のように言っていたのです。 ・描写に徹する。 ・観念的な語を使わない

          何も言わないでおく

          名づける

           前回に引きつづき、今回も、蓮實重彥の『フーコー・ドゥルーズ・デリダ』の読書感想文です。  引用にさいしては、蓮實重彥著『フーコー・ドゥルーズ・デリダ』(河出文庫)を使用していますが、この著作は講談社文芸文庫でも読めます。 *あとで名づける、とりあえず名づける  蓮實重彥の『フーコー・ドゥルーズ・デリダ』を読んでいると、「名づける」、「命名する」、「名」という言葉が目につきます。目につく箇所を抜きだしてみましょう。なお、太文字は引用者によるものです。      *

          名づける

          「ここには何もない」という「しるし」

          space・空間・空白、sense・方向・意味、order・順序・序列 *「空白・区切り・余白」の捏造  蓮實重彥『フーコー・ドゥルーズ・デリダ』所収の「Ⅰ肖像画家の黒い欲望――ミシェル・フーコー『言葉と物』を読む」を読んでいて頭に浮ぶのは、英語の「space」と、その語義である「空間」と「空白」です。  簡単に言うと、 ・「空間」とは現実の立体に「ある」もの、または「感じられる」もの で、 ・「空白」とは平面上(たとえば紙面上や液晶の画面上)に「ある」と人が決めたもの

          「ここには何もない」という「しるし」

          読みやすさについて

           今回は、「読みにくさについて」に引き続き、執筆中の記事の一部を独立させて、先に投稿することにします。これは体調が良くないための措置で、全体を一気に書こうとして無理をしないようにとの配慮からです。  現在執筆している記事のタイトル(仮題)は「sense・意味・方向、order・順序・序列、space・空間・空白」です。前回の「読みにくさについて」では「sense・意味・方向、order・秩序・序列、space・空間・空白」としていましたが、「秩序」を「順序」に変更します。

          読みやすさについて

          読みにくさについて

           ある記事を書こうとしていて、ある部分が長くなってきたので、そこだけを記事にすることにしました。以前なら多少長くなっても強引に記事にしたのですが、このところ体力が落ちているので、無理をせずに別の記事にします。 文章の特徴  蓮實重彥の文章を読んでいて感じる特徴はいくつかありますが、なかでも私が目を惹かれるのは以下の四つです。 1)音声化できない文章の要素である約物の使用。 ⇒「立体、平面、空白(薄っぺらいもの・05)」&「「「かける」と「かける」(かける、かかる・03)

          読みにくさについて

          あやしい動きをするもの

           今回は小話っぽい文章を二つ投稿します。そのうちの「抽象を体感する、具象を体感する」は「【小話集】似ている、そっくり、同じ」に収録したものです。少しだけ加筆しました。 「【小話集】似ている、そっくり、同じ」は、かなり盛りだくさんな記事なのですが、これまでのアクセス数(全期間・全体ビュー)がいちばん多かったものです。よろしければお読みください。  この記事は新顔の「人間椅子、「人間椅子」、『人間椅子』」に首位の座を奪われたばかりなので、応援してやりたいのです。 抽象を体感

          あやしい動きをするもの