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はるのひ
2019年3月29日 03:55
3月末の東京の気候は、着るものに迷う。特にこの1か月、仕事漬けでほぼ外に出ていなかったので、今日の外出前に何を着ればいいのか予測を立てにくかった。iphoneの天気予報では昼過ぎの気温は14℃。冬物のコートを着ようか着まいか迷って、ベランダの窓を開けた。寒くはないけれど、吹く風にまだそこまでの暖かさが含まれていない。瞬間、これまでに越えてきた幾度もの3月の空気感がふわっと体内を駆け巡っ
2018年12月25日 13:46
日常のふとした時に、空を見上げる。電車の流れる車窓の向こう。自転車をこぐ、スーパーからの帰り道。エレベーターから玄関までの数メートル。洗濯物をとりこむベランダ。そのたびに、ああ、この色合いが最高に好きだ、と思う。川面よりもまぶしい水色。幻想的な青とピンク。淡いグラデーションの藍。ピンクとオレンジの間の夕焼け。どの色も、二度と見られない。写真には収まらない。ずっ
2017年9月12日 18:09
干しておいた大量の洗濯物をたたもうと、ハンガーからスカートやらシャツやらをスルスルとはずして、布団の上に山盛りに重ねていく。何となく、もうここでたたもうと思い適当に座ったら、ちょうど窓を正面に見据える向きになった。さあたたむぞ、と薄手のシャツを1つ取り上げて目の前に広げてかざすと、シャツの向こうに青空が透けて見えた。視線を少しずらすと、窓越しの広い空がシャツと私の両手をかたどる。流れる白い