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noteに投稿した詩をまとめました。 (pixivでは、過去作や詩集等も投稿されてます。よければそちらもよろしくです!→https://www.pixiv.net/users/6…
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[詩]「緩やかに」

[詩]「緩やかに」

緩やかに揺れる

徐行電車

緩めない手に

夢を掲げて

目には見えない

真実を

いずれ

形にしてみせる

緩やかに

行こう

ゆっくりでいい

一歩ずつ

確実に

前進して

首にかけた

銀色が揺れる

好きを

大切にして

心が

青く輝けば

少しずつ

装いも

変わってく

緩やかに

成長しよう

命を灰に

してしまうなら

少しずつ

燃やしていこう

少しだけ

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[詩]「GPS」

[詩]「GPS」

今いる私の現在地

地上の貴方と

地下に潜る私

同じであっても 

見当たらないね

知らない場所に行こう

GPSでターゲット

減っていく充電

時間とともに

夜になっていく

それでも

街は変わらない

行き交う道は

賑わって

地下も地上も

明るかった

目的地まで行こう

地図を使って

出会った貴方と

語らいあって

会えない貴方を

知らんぷり

それが

どれだけ身勝

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[詩]「目を瞑れば。」

[詩]「目を瞑れば。」

目を瞑れば

見えてくる夜空

一人彷徨く

ショッピングモール

広い店内

あちらこちらに

目移りして

心揺るがす

迷っていく

ある日

逃げ込んだ駅

切符を買って

改札へと抜けていく

遠くまで

行きたいと願って

行く先も分からず

乗り込む電車

変わっていく景色

期待と不安

目を瞑れば

夢を見る

未だに行く先は

定まらない

青空に移った

案内標識

あの街も

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[詩]「針を抜いて。」

[詩]「針を抜いて。」

刺さった針を抜く。

手、腕、その次は心。

傷だらけの身体と心を拭く。

涙が溢れる。

少しずつ

痛みから抜け出す。

ゆっくりでいい。

私だって出来るはずだ。

そんな風に

自分を鼓舞して。

顔を拭って、針を抜く。

傷だらけの身体と心。

全身に

消毒液が染みていく。

絆創膏と包帯。

痛みと辛さのグラデーション。

滲むような思い出を

丁寧にしまいこむ。

良いことばかりじ

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「心を掴んで離さないもの。」(詩)

「心を掴んで離さないもの。」(詩)

夢を見た。

昔好きだった誰かの夢だ。

愛されているのに、心地の悪い。

酷く、苦しい夢。

私は未だ過去に深い傷を残す。

恐れている。

今日はたまたまだった。

まさか、

夢にまで出てくるとは思わなかったけれど。

トラウマは巡るように心を撫でる。

まだ。

私は過去に囚われている。

忘れたくても、忘れられない。

それでも、私は知っている。

この苦しみを乗り越えられる可能性。

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「control.」(詩)

「control.」(詩)

息を整え、言葉を紡ぐ。

けして暴論にならないように。

感情的にならないように。

「弱みに漬け込む人間」がいる。 

そんな恐ろしいことに気付いた私は。

怖がる心を優しく包んだ。

心が何かで穢れないように。

眼前の相手を見据えて。

けしてぶれないように。

負けないように。

誰よりも真っ直ぐな瞳で

前を見る。

思い通りにはいかないことばかりだ。

心を抑え込む。

他人を気遣えば

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「かざして、アイオライト!」(詩)

「かざして、アイオライト!」(詩)

眼前の恐怖を遮って。

怖いのは人間の底知れぬ悪意。

悪気がなくてもなんだって?

自分も他人もかざしている。

「正義」と「悪」の二元性。

勧善懲悪で成り立つほど。

世の中そんなに甘くない。

「どんなことでも一発解決!」

無理難題を可能とする魔法なんてないから。

それでも、

科学だけを信じるのも違う。

目に見えないものはある。

サンタだってどこかにいる。

それがどれだけ荒唐無

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「RF」(詩)

「RF」(詩)

それは夢にみた場所。

いつか。

歩いて。

空見て。

お弁当食べて。

寝っ転がって

物思いに耽りたい。

屋上は閉鎖されている。

いつか校舎で見た

塞がれたあの階段の先を。

夢に見ていた。

RF

ドアを開けた先で、

澄み渡る風が私を迎える。

ここからなら、

どこへでも行ける気がする。

青も、赤も、黒も。

白く輝いた月も。

眼前を流れた星も。

全部に近づいている。

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「雨過天晴」(詩)

「雨過天晴」(詩)

窓の外では、

雨が降っている。

しめっぽい午後の空気が美味しくて。

雨の落ちる音が心地よくて。

私はひとり

安心を覚えていく。

雲に包まれて、

変わらない日々を過ごす。

ただ、書くことで満たされる心。

乾いていく誰かに向ける心。

夢を叶えたいと願う渇望。

いずれ渇きは悟りになるのだろうか。

他人に期待なんてしない。

ただ、自分を信じている。

言葉を受け止めて。

何かを

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「流れ星。」(詩)

「流れ星。」(詩)

夜道、自転車を走らせる。

国道を通り抜け、風を浴びる。

橋の下から、景色を覗いて。

誰かのキャンプを見る。

小さな炎の周りで

一つの思い出が灯っていく。

信号待ちの間

ずっと見つめていた車。

国道を駆けていく様子。

そこでは子供が 

窓から顔を出して笑っていた。

切り替わる信号。

その姿に思いを馳せて

帰路へと進む。

空を見上げて

ただ、まっすぐに。

その先で。

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「Heading north.」(詩)

「Heading north.」(詩)

一つの物語を終えて。 

また、

一つの物語が始まる。

失敗、後悔、苦痛の味。

それら全てを飲み込んで。

私は

今、生きている。

一つの物語を終える。

間違いならたくさん犯した。

それでも。

私は

今、生きている。

生きているなら、次がある。

まだ、終わっていないから。

また、立ち上がる。

自分の限界は自分で決める。

少し休んで、また明日。

夢へと進む心。

辛く苦

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「枯れた花と出会う。」(詩)

「枯れた花と出会う。」(詩)

道端で、ふらり。

枯れた花と出会う。

似ていたから。

あの日見た花を思い出す。

積み重なった思い出。

過ごした日々。

もう戻れないように。

水を抜いて、丁寧に。

それを枯らしてしまった私。

そよ風をあてて

出来たドライフラワー。

切り取った記憶ごと、

ハコに閉じ込めたら。

美しい思い出になった気がした。

道端で、ふらり。

枯れた花と出会う。

いつの日か。

ハコにし

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「私らしくあろう。」(詩)

「私らしくあろう。」(詩)

ゆっくりと、

また歩き出す。

この先に何があろうとも。

私の人生は終わらない。

苦しい現実。

大きな絶望も。

小さな絶望も。

小さな幸福も。

身を震わすほどの幸せも。

何度も積み重ねて。

何度も転んで。

その度に、

もっと成長したいと思った。

この痛みを乗り越えられるように。

私らしく、振る舞えるように。

前を見据えて、微笑んだ。

立ち上がって、また。

ゆっくりと

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「こんばんは、未来。」(詩)

「こんばんは、未来。」(詩)

こんばんは、いつか見る未来。

昔の恋情はとうに消え去って。

今の恋情はどこにもない。

過去はより遠ざかり、

また私は、少し進む。

未熟さはまだこれからで。

少しずつ変えていく。

覗く三日月に

未来の幸せを願って。

数多の星が燃え尽きて散ってく、

銀河の中の。

水の惑星、大空の下。

静かに眠る一つの影。

「小さな死」には夢を。

赤い華が夜空に散る。

堕ちた死体には

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