H a p p a n o U p d a t e s - No.247
白夜(全15回)
アウグス・ガイリ著 だいこくかずえ訳
アウグス・ガイリ(1891 - 1960)
エストニアを代表する後期ロマン主義の作家。美しさと醜さという相反する存在に焦点を置いて作品を書いた。19歳で作家デビュー。
Title painting by Estonian artist, Konrad Mägi(1878-1925)
日本でほとんど翻訳されることないエストニアの小説を連載しています。
『トーマス・ニペルナーティ』と主人公の名前を冠した連作短編小説の第4話「白夜」。この小説では、どの話にも中心となる女性が1人以上登場します。純粋素朴な娘の場合もありますが、したたかな女性のこともあり、どちらのケースも生きる力の強さに特徴があります。「白夜」のアン・マリは後者に属する人ですが、無邪気な面もあり面白いキャラクターです。(男性作家による)小説の中の女性の描き方、という意味で、なかなか興味深い作品です。
#1 ヤーニハンスの森 #2 アン・マリ #3 渡し守ヨーナ #4 マハラジャの娘
#5 ダイナマイト #6 クープ #7 沼さらい #8 カタツムリ #9 一人語り
#10 ヤイラス #11 100万クローン #12 火薬筒 #13 アン・マリとヨーナ#14 お馬ちゃん、インダス #15 実行の日
第1話『筏乗り』(全10回公開済み)
第2話『ノギギガスの3兄弟』(全12回公開済み)
第3話『真珠採り』(全10回公開済み)
モーリス・ラヴェルの生涯
マデリーン・ゴス著 だいこくかずえ訳
XVII.アメリカ・ツアー
1927年12月、モーリス・ラヴェルは大西洋を横断するフランス号で、アメリカ・ツアーへと出発します。翌年4月に帰国への途につくまでの4ヶ月間、アメリカ各都市をまわり、自作曲をピアノで弾き、オーケストラの指揮し、レクチャーをし、と大奮闘。アメリカの聴衆や音楽家、批評家、メディアなどから大歓迎を受けて、大きな成功を収めます。最初このツアー行きを渋っていたラヴェルですが、主宰者からの提案、2ヶ月間で1万ドル(現在の価値で2000万円くらい)の報酬がこの作曲家の心を動かすことになります。
・プロ・ムジカからの招待 ・契約 ・ケンブリッジでのコンサート
・ニューヨーク・デビュー ・ジャズについてのラヴェルの見解
・シカゴ響とのコンサート ・帰国
□ 最近思ったこと、考えたこと(happano journal)
02.09/23 白・黒・黄色 : 肌色と外見。明治の文豪たちは...... artと….
02.23/23 インタビューという文学形式があったとしたら
社会の革新、進歩があったとしても、なかなか人間が克服できない心のあり様として、人種差別があります。肌の色や背格好によって差別が起きることだけでなく、たとえば海外に出た明治〜昭和の日本人エリートたちが、自らの外観を欠陥と受けとめ自虐的でさえあったことには、少なからぬ驚きがありました。
Web Press 葉っぱの坑夫/エディター大黒和恵/editor@happano.org
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