環境整備の徹底① 環境は心のあらわれ
これまで何度となく当社の方針のひとつである「環境整備の徹底」についてはこのコラムで触れてまいりましたが、ネタの小出し的な触れ方でしたので、ここであらためてじっくりと、入社されたスタッフにいつも説明している形で触れていきたいと思います。
長くなりそうでしたら、複数章に渡って紹介しますので、どうぞお付き合いください。
「環境整備」というのは、もともと当社の創業者が師事した経営コンサルタントの一倉定先生の教えにあるものです。
一倉先生は、「環境整備こそ、すべての活動の原点である」と仰っていました。
そして、環境整備とは「規律・清潔・整頓・安全・衛生の五つを行うこと」というのが先生の教えです。
当社ではこれに「礼儀」を加えた六つの行動として定義しています。
そして、方針の一行目には「環境は心のあらわれです」という一文があります。
「環境」という単語を「心」という単語に置き換えてみると、「環境整備」という言葉は「心の整備」という風にも読み替えられます。
つまり、「心を整えることを徹底しましょう」というのが方針の骨子になります。
なぜ心を整えないといけないのか。
それは昔も今も多くの偉人や成功者が共通して述べていることにも関係があります。
例えばマザー・テレサの「思考は運命を変える」という言葉。
それから、ジェームズ・アレンの「原因と結果の法則」でも同じようなことが言われています。
環境のせいで今の自分があるわけではなく、自分の考え方(生き方)が良い環境や悪い環境を自らの周りに生み出しているということですよね。
稲盛さんも「人生の方程式」で言われていますよね。
方程式では、考え方が行動となり、その行動の積み重ねが人生になるということが述べられています。
つまり、今ある環境は、全て今ある自分がつくり出しており、「心の在り方が人生になる」ということです。
なぜこういう話をするかと言いますと、私たちのようなサービス業では「気づき」がとても大切だからです。
お客様の状態の変化に気づいたり、上長であればスタッフの変化に気づいたりと物事に対する気づきが必要になります。
そして、この気づきが何から生じるかというと、実は「比較」から生じます。
先ほど、考え方が行動となり、行動の積み重ねが環境となると述べましたが、もう少し細かく説明しますと、この「考え方」「行動」「環境」すべてにおいてプラスの側面とマイナスの側面があります。
また、この得られた「環境」というのは解釈を広げますと、人生でもあり自分の部屋や自分が担当している拠点の状況や人間関係でもあり、自らの体型などもそこには含まれます。
つまりマイナスの誤った考え方によって、誤った行動をとることになり、その積み重ねによって誤った環境をつくり出すという側面と、反対にプラスの正しい考え方によって、正しい行動を積み重ねて、その結果として正しい環境をつくり出すという二つの側面があるということです。
そして、この二つの側面を比較することが「気づき」となります。
例えば、看護師さんが日々の業務で実施しているバイタルチェックというのも分かりやすい比較の例となります。
患者さんの体温や血圧など、その方にとっての普段の正常値を把握できているからこそ、いざ測定してみた時にその正常値と比べてあきらかに違った数値が出た時に、それが明らかに異常値であり問題が生じているということが初めて判断できるようになります。
つまり、「物事の正しい状態を知っている人間が、異常に気づくことができる」ということなのです。
もうひとつ環境についての比較の例を挙げてみましょう。
皆さんの家のお部屋の様子について。
おそらく皆さんは綺麗なお家にお住いのことかと思いますが、その家の部屋に私が新たなゴミを残しておいたとしたら、ほとんどの皆さんはさっきまでそのゴミがあったかなかったということに気づかれるかと思います。
ところが、皆さんのうちのどなたかゴミ屋敷にお住いの方がいらしたとして、そういう人の家の中に私がゴミを置いて去ったとしても、おそらくその人は気づかないのではないでしょうか。
異常な環境の中に暮らしている人だと、そこに生じている新たな変化には気づかないと思うのです。
そして、この比較というのは環境について言えることだけではなくて、もちろん「考え方」にも二つの側面がありますので、次回詳しく説明したいと思います。
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