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「弱者の戦略」は個人でも活かせる

先日のコラムでは、中小企業が生き残るために、大手のナンバーワン企業にどのように対抗していくのかという話をしました。

その際に取り上げたのが、「ランチェスター戦略」の第一法則である「弱者の戦略」についてでした。

局地戦の勝利に必要なのは「選択」と「集中」。

まずは勝てる分野を選択すること。差別化を図ること。

そして、一点集中。自社(自分)の強みを知ること。

これらの勝利への必要条件は、個人的な目標達成にも活かすことが可能です。

よく社内で会話をしていると、「もう何年も彼女(彼氏)がいない」という話を聞きます。

まだ若いのだから、もっと活動してみたらいいじゃないかと思うのですが、あまり上手く出会えていない人は、更に腰が重くなるという負のスパイラルに入ってしまう傾向があるようです。

現在の出会いの機会というのは、かつての合コンや人づての紹介だけでなく、ネット上での出会いも増えています。

ましてや、コロナ禍の中においては、実際のイベント開催が難しくなり、SNSや出会い系アプリなどを通してのマッチングは増えているはずです。

ところが、上手くやり取りができなかったり、いいと思える相手と出会えなかったりする人は、どんどん自信を失っていきます。

自信を得るためにも必要なのが、自分の勝てる場所と自分の長所を把握しておくことなのだと思います。

勝てる場所とは、「趣味」や「好きなこと」と言い換えてもいいです。共通の話題があれば、会話のネタには事欠かないはずです。

自分の長所はなかなか自分自身では見つけにくいかもしれませんが、自分の「特徴」と言い換えてもいいのではないでしょうか。

自分はハゲだから。自分は太っているから。

そういった特徴だとしても決して卑下することはありません。世の中には多種多様の嗜好を持った方々がいらっしゃいます。

ハゲは「ハゲ好きな人」から見ればむしろ長所です。太っていることも同様です。

あとは、これらの項目を営業ツール同様に仕組みに落とし込む。

SNSでのアプローチだと、気になる相手へのメールや、共通の趣味の人が集まるコミュニティーの掲示板などに何を発信していくか、ということになります。

自身の趣味や特徴を分かりやすく見やすい「定型文」として作成し、あとはこれを拡散することです。

ネットでのやり取りがメインになるのであれば、作成した定型文はスマホやパソコンに「テンプレート(雛型)」として保存しておけば、コピーして貼り付けることで簡単に多用できます。

以前、「礼節の効能」というコラムを書きましたが、ネット上で見えない相手とやり取りをしたり、知らない相手に何かを告知したりするからといって、乱暴な言葉遣いや態度が許されるわけではありません。

見えない相手だからこそ、わずかに与えられたメッセージからの印象というのがその人の全てを物語ることとなります。

自分のことを伝える定型文だからこそ、礼節ひいては清潔感が求められます。

そして何よりも肝心なのは、より多くの人へアプローチをしていくことです。

「出会いがない」と嘆いている人の大半は、活動量が足りないだけだと思っています。

活動量とは、声をかける対象人数のことでもあります。

アプローチする回数×人数で活動量の総数が決まります。

かつて街頭でチラシ配りのアルバイトをしていたことがありましたが、こういう仕事で受け取って欲しい相手に対して躊躇する必要性は全くありません。

「もしも相手が受け取ってくれなかったらどうしよう」、「もしも迷惑に思われたらどうしよう」、それらは全て相手が判断することであり、配る側には関係ない感情だと思って行動するしかないです。

躊躇しないということは、自分が配るものに自信を持つことでもあります。

これは実体験からの話ですが、「お願いします」とか「すみません」と言って下から差し出すよりも、「どうぞ」と言ってパッと差し出す方が圧倒的ににチラシを受け取ってくれる人数が多かったです。

そして、受け取ってくれる相手が増えることが、また配る側の自信につながります。

百発百中の優秀な狙撃手なのであれば、少ないターゲットに狙いを定めて、たった一発の弾で射止めればいいでしょう。でも、そんな人であれば、とっくのとうにお似合いのパートナーは見つけているはずです。

そうでないのであれば、相手に当たるよう機関銃のように弾数をひたすら数多く撃つことだと思います。

自分のメッセージを見てくれる相手は、万人でなくていいのです。何人か、関心を持って受け止めて反応してくださる相手が見つかればいいのです。

これがいつも野暮なおじさんが、独り身で行動しないでボヤいている若者にしている下世話な提案でした。

今日も読んでくださいまして、ありがとうございます。

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