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一倉定先生

これまでもこのコラムにおいて何度かお名前を出しております「日本のドラッカー」と称される先生について。

もうお亡くなりになられていますし、残念ながら直接お会いしたことはありませんが、私の師匠の師匠ですし、遺された動画や音源などで熱を帯びたお声を聴くたびに、背筋が伸びる思いがします。

当社の骨子にもなっていますが、一倉先生のお墓には「顧客第一」「環境整備」「経営計画書」の3つの単語が刻まれています。

これもお墓に刻まれているという「社長コンサルタント」という言葉ですが、その生涯を通じて1万社を超える企業の社長のみに指導をし続けてこられた方です。

なぜ、社長のみにしか指導をしてこられなかったのか。

それは、会社が生き残るための決定をするのが社長であり、その全責任を担っているのが社長であるからです。

一倉先生ご自身、数々の転職をされていますが、企業のトップが「生き残るためにこれだけはやってくれ」という指標を示せない組織では、一部門の責任者がどれだけ最高の仕事をしたとしても、事業の存続は難しかったということです。

現場が「できる」と言った実現可能な最大限の目標よりも、トップが決めた「これだけはどうしてもやらなければならない」という生き残るための条件を満たしている最低限の目標の方が優先事項であり、そこにギャップがあるのであれば、不可能を可能なものにするために「どうすればよいのか」を考えて実行することがその企業に所属するメンバー全員の役割となります。

先生の有名な言葉があります。

いい会社とか悪い会社とかはない。あるのは、いい社長と悪い社長である。

電信柱が高いのも、郵便ポストが赤いのも社長の責任である。

だから指導先の社長が責任を部下のせいにしようものなら、その時点でドカンドカンと大きなカミナリが落ちていたそうです。

それは当社においても同じです。

事業の存続という目的において、未来への意思決定をする立場が社長であるからこそ、その人間にしか指導する意味はないし、その覚悟や資格のない社長には指導はしない。

間接的にではありますが、一倉先生の教えは脈々と受け継がれています。
今も、ダメな決定をするたびに、師匠より先生の言葉を投げつけられる私がいます。

今日も読んでくださいまして、ありがとうございます。

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