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「日本のドラッカー」一倉定先生【加筆修正】

本日のテーマは、私が所属する会社の創業者が学んだ師匠である「一倉定先生」について。

これまでの投稿においても何度かお名前を出しております「日本のドラッカー」と称される一倉先生

もうお亡くなりになられていますし、残念ながら直接お会いしたことはありませんが、私の師匠の師匠ですし、遺された動画や音源などで熱を帯びたお声を聴くたびに、また、書かれた書物に目を通すたびに背筋が伸びる思いがします。

当社の骨子にもなっていますが、一倉先生のお墓には「顧客第一」(当社では「お客様第一主義」)、「環境整備」、「経営計画書」(当社では「経営方針書」)の3つの単語が刻まれています。

また、これもお墓に刻まれているという「社長コンサルタント」という言葉ですが、その生涯を通じて1万社を超える企業の社長のみに指導をし続けてこられた方です。

門下生には、ユニ・チャームやアイリスオーヤマ、ドトールコーヒーやサンマルクなどの創業者がおり、ユニクロの柳井会長もその思想には影響を受けられているとのこと。

愛媛の老舗和菓子の一六タルトや日本一の山荘と言われる北アルプスの燕山荘のオーナーなども門下生です。

なぜ一倉先生は、「社長のみ」にしか指導をしてこられなかったのか。

それは、会社が生き残るための決定をするのが社長であり、その全責任を担っているのが社長であるからです。

一倉先生ご自身、数々の転職をされてこられたそうですが、企業のトップが「生き残るためにこれだけはやってくれ」という指標を示せない組織では、一部門の責任者がどれだけ最高の仕事をしたとしても、事業の存続は難しかったということです。

現場が「できる」と言った実現可能な最大限の目標よりも、トップが決めた「これだけはどうしてもやらなければならない」という生き残るための条件を満たしている最低限の目標の方が優先事項であり、そこにギャップがあるのであれば、不可能を可能なものにするために「どうすればよいのか」を考えて実行することがその企業に所属するメンバー全員の役割となります。

先生の有名な言葉があります。

いい会社とか悪い会社とかはない。あるのは、いい社長と悪い社長である。
電信柱が高いのも、郵便ポストが赤いのも社長の責任である。

だから指導先の社長が責任を部下のせいにしようものなら、その時点でドカンドカンと大きなカミナリが落ちていたそうです。

また、創業者がよく話すのですが、事業を始めたばかりの時に数年間赤字続きで何をしても上手くいかず、一倉定先生の息子さんである一倉洋先生のところに相談に行き、「私は社長としての資質がないのかもしれない」と嘆いた時に、「ばかやろう!!経営者というのは資質でやるものではなく、情熱や志や想いでやるものだ。そんなことも分からないんだったら社長なんか辞めちまえ!!」と怒鳴られたことがあったそうです。

「思考」という単語がありますが、読んで字のごとく、まずは「思う」ことが大事なんですよね。次に「考える」こと。

志を持つ人間は運命に導かれて、志のない人間は運命に引きずられる

「成っている姿」を繰り返しイメージし続ける。

そうした習慣を持てる人が「想いを持つ人」であり、それこそが「社長の資質」なのかもしれません。

間接的にではありますが、一倉先生の教えは当社にも脈々と受け継がれています。

事業の存続という目的において、未来への意思決定をする立場が社長であるからこそ、その人間にしか指導する意味はないし、その覚悟や資格のない社長には指導はしない。

これまでも今も、ダメな決定や気づきのない判断をするたびに、創業者より一倉先生同様の言葉を投げつけられている私がいます。

今日も読んでくださいまして、ありがとうございます。

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