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夏だ!陰湿・色白・低血圧な男たちが選ぶ!クセがすごいサマーソング3選!

また夏が来てしまった。
このあいだ来たばかりなのに。

アラサーなれど、夏はワクワクするものだ。

夏には、お気に入りの音楽がよく似合う。

ひねくれ者の我々なりの、湿度高めなおすすめサマーソングを紹介しよう。

コメントでみなさんのおすすめも教えてください。


高端(29歳・製造業)が選ぶ夏の3曲

非常夏日(ジャッキー・チュン/フェイ・ウォン)

ウォン・カーウァイ監督の映画『恋する惑星』は何度も見返すほど好きだ。挿入歌の『夢中人』もさっぱりと心地よくて、曲単体でもふと聴きたくなる。音楽のサブスクを始めたので探してみる。あった、フェイ・ウォンのアルバム『胡思亂想(Random Thoughts)』。せっかくなので1曲目から順に聞いてみる。声が透き通っていて、どの曲もいい感じ、、、

なーんて映画好き乙女チックな気分で聴いてたらぶったまげた!最後のトラックで急にゴリゴリなザ・香港アクション映画って感じの曲が。
夏が暑いぜ!情熱だ!みたいな歌なのかな、知らんけど。オーワイエー!

四ツ谷:ジャッキー・チュン氏は香港では「歌神」と称され、「2018年に行われたコンサートで、会場に設置された監視カメラの顔認証システムで指名手配犯の検挙に貢献したことが話題となり、「捕神」の愛称が加わった」そうです(Wikipediaより)。

北山:たとえば高端が、この曲を聴きながら真面目な顔して街を歩いているところを想像すると、めっちゃ笑える。

君に、胸キュン。(YELLOW MAGIC ORCHESTRA)

高校生の頃このPVにどハマりして、友だちと真似しては爆笑し合っていた。男子校で、まだ女の子も知らない僕らは、そんなわけのわからない遊びをして過ごしていたのだ。
YMOを教えてくれた○野くん、今でも夏になるとこの曲聴いてるのかな……(キュン)

四ツ谷:やる気がなくて良い。実際、夏なんて暑いだけだしこれくらいのテンションで過ごしたいよね。

北山:曲はセクスゥイーで良い。「おじさんたちがゆるいダンスしてるの面白いでしょ?」という制作側の主張が見えるのは微妙。ベタベタのトレンディドラマみたいなMV希望。

Sketch for Summer(The Durutti Column)

最後はすみません、インストです。1曲目から暑すぎたので、どうぞ涼んでください。夏へのスケッチ。
クーラーのよく効いた、薄暗い静かな部屋で、分厚い窓ガラス越しに太陽を見ながら「夏?おれには関係ないよ。ひとりにさせてくれ」

四ツ谷:良い。夏が嫌いな人の夏って感じ。

北山:めっちゃいいわ。白昼夢のなかにいるみたいな音楽が好きなんだよね。シューゲイズとか、ドリームポップとかの系譜なのかな。めっちゃいいわ。

北山(29歳・ライター/歴史研究家)が選ぶ夏の3曲

wasted youth (GEZAN)

大学院生のころ、高円寺のヴィレッジヴァンガードでバイトをしていた。
お客さんを帰し終えると、店内は静まり返る。売り出し中の流行りのバンドの曲だけが流れている。
アメカジ好きの先輩・石〇さんが「こんなクソみたいな曲止めようぜ」と言って、勝手にGEZANを流していた思い出。

四ツ谷:ごめんなさい。「高円寺のヴィレッジヴァンガード」で流れる「売り出し中の流行りのバンドの曲」と何が違うのかピンときませんでした……。

高端:開始3秒で昔のパンクを感じてワクワクした。ギターのコーラスエフェクトと歪みが気持ちいい。酒焼けしたコロ助? スネ夫みもある。命名、藤子・F・不二雄パンク。

真夏日(くるり)

魂を国家に管理されたくはないと思っているが、僕の魂はギリギリ都道府県には管理されている。出身地である京都には、それなりに愛着を持っている。京都を代表するミュージシャンといえば、くるり。フロントマンの岸田氏と僕の実家はめちゃくちゃ近い。
毎年お盆に京都に帰った時、くるりを聴きながら加茂川を散歩するのが至上の愉しみなのだ。この曲を通せば、関西特有のうるさいクマゼミの声すら愛おしくなる。

ジャケット渋いな

高端:なんかさみしいよ!しんみりしちゃう。でもいい曲なのは間違いない。夏が終わる気分になっちゃったけど、タイトルは真夏日なんだね。

四ツ谷:まあ良いんじゃね。くるりだし。『水中モーター』も夏っぽくて好き。

Eternal Summer(The Strokes)

Strokesはなんで聴き始めたのか、まったく覚えていない。邪魔にならないので、仕事をしながら聴いたりする。
ボーカルの名前がカッコよくて好き。「ジュリアン・カサブランカス」ってヤバいよね。「ビリー・ジョー・アームストロング」ばりにイカしてる。
ついでに好きな人名を紹介します。「ルートヴィヒ・ウィトゲンシュタイン」(哲学者)、「クリフォード・ギアツ」(文化人類学者)、「ミシェル・フーコー」(哲学者)、「若王子 遠文(にゃこうじ ふかや)」(政治家)、「朝倉 宗滴(あさくら そうてき)」(武将)。終わり。

四ツ谷:邪魔にならない音楽。僕の好きな人名は「アラン・ドロン」(俳優)です。

高端:邪魔にならないなんてとんでもない!ギターが気になりまくるぞ!ブリッジミュートでペケペケしたり、クランチ程度に歪ませてコード鳴らしたり、チョーキングでビブラートして、ダブルストップ散らばしてさ。アウトロにトレモロしちゃったり。おかずフレーズ七変化。こういうギターが1番弾いてて楽しいんだよ。

四ツ谷(27歳・編集者)が選ぶ夏の3曲

Slide(Calvin Harris )

EDM界のキング、カルヴィンハリスが突如EDMに背を向け、ファンクやディスコを基調として制作したアルバム『Funk Wav Bounces vol.1』の中の1曲。
多分歌詞は金とセックスの話しかしてないけど、夏の空気感がプンプンする。ドライブしながら流したい。
カルヴィンハリスの夏曲といえば『Summer』じゃなくてこっちでしょ。
EDMなんてお猿さんがジャンプするための曲だと思っていた大学生の私は、この曲のリリースをきっかけに「EDMは死んだ!ようやく時代が終わったんだ!」と騒ぎまくり、EDM好きの彼女と大いに揉めた。

高端:え? これってEDMと違うの?全体的に音圧が強くて酔った。辛い評価でスマン。

北山:甘い? どういう時に聴けばいいか分かんないな。ドライブ中は分かる気がするけど、運転なんてできないんすわ。邪魔にはならないから、仕事中は気分いいかも。

Simple Science(Zero 7)

高校3年生の夏、夏期講習に向かいながらよく聴いた曲。
涼しげなエレクトロニカ感ある曲調で、湿気を飛ばしてくれるような気がして好き。
英語弱者の私は“On a summer's day, we fall apart.Perfect fucking day to lose it all“という歌詞の「summer」と「fucking」しか聞き取れず、
鬱屈した受験生にピッタリだぜ!」と悦に入っていた。
ちなみに年明けのセンター試験では、リスニング試験で50点満点中30点という、自称進学校の生徒としては中々恥ずかしい成績を叩き出して国立受験にも失敗する。

北山:なんかセンスよくて腹立つ。夏期講習に行く横浜の高校生が聴いていたと考えるとなおさら。ロキノン聴いとけ。

高端:静かに淡々と盛り上がる感じ好き。でも本当にこれは夏なのか……? 自分もSketch for Summerを挙げてるから人のこと言えないけど。イギリスの夏ってこんななん?

夏の夜(The SALOVERS)

とにかく歌詞が良い。渋すぎる。古舘祐太郎がこの曲を作ったのは18歳らしい。
18歳の私は、終電もタクシーもブラッドオレンジジュースも煙草も知らなかった。文化資本を存分に投下された東京の若者の感性は恐ろしい。

北山:俺の大学時代の青春の曲でもある。当時付き合ってた彼女とライブに行きまくった。彼女は実家暮らしだったので、「女友だちの家に泊まる」と嘘ついて、そのまま俺の家に来ていた。

高端:サラバーズは青臭さが嫌で避けてたけど、これは好き。田舎の昭和家屋の縁側で、甚兵衛着て扇風機に当たりながら、バヤリースオレンジジュースを飲みつつ聴きたい。カラッとした日本の夏だね。ブラッドオレンジジュースはいらない。


高端:1994年生まれ。医療系メーカー勤務。貧弱。毎年夏になるとスーパーファミコンのスーパードンキーコング2をプレイしている。好きなコースはどくろコースター。署名は(高)。

北山:1994年生まれ。ライター/歴史研究者。「文春オンライン」『歴史街道』などに寄稿。低血圧。夏は貴船の川床に行くのが定番。鴨川の川床なんて生臭くて行ってられない。署名は(円)。

四ツ谷:1996年生まれ。学術書編集者。色白。転職するなら夏がおすすめ。余った有休を一気に3週間くらい消化すると、大人の夏休みがやってくる。署名は(四)

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