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「結婚」という幸福について思うこと。
最近あるライトノベルにはまっている(以下では「O」と表記する。誤解を招き、作品の評価を毀損したくないので)。Oは10年くらい前に完結した作品で、最近まで番外編が刊行されていた人気作品だ。その最終巻の末尾で、主人公とヒロインが結婚式を挙げる(本当に結婚するわけではなく、いわば愛の象徴として行うのだが)シーンがある。Oの番外編(3つある)ではいずれも主人公が違うヒロインと結婚し、その子どもも登場して
もっとみるパラレル・ワールドを妄想する
最近『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』を読み、アニメ版にも目を通している。ここ2週間弱ですっかりはまってしまい、買い込んだ文庫・新書本と同時並行で読みふけっているわけである。(あらすじは公式HPのリンクを貼っておく↓)
一推しのキャラとして新垣あやせちゃんがいる。主人公(高坂京介)の妹こと高坂桐乃の友達で、まっすぐで、純粋で、友達想いなゆえに思い込みが激しく、「こいつヤンデレだろ」とびっく
脳内彼女とは何者なのか
はじめに(『超人計画』の概要)
脳内彼女とは誰なのか。脳内彼女は滝本竜彦の半エッセイ半小説と呼ぶべき名作『超人計画』(2006年 角川文庫)に登場する、滝本竜彦が妄想によって創り出した彼女である。あとがきにおける滝本氏本人の解説を踏まえると、大体の話は以下のようになる。
本作は滝本竜彦本人が鬱病から回復し、『ネガティブチェーンソー・ハッピーエッヂ』『NHKへようこそ』に続く作品を書き上げ、彼
語る「べき」ものと語る「ことができる」もの
「語るべきもの」とは、それが他者から要請・推奨されていることを意味する。一方「語ることができるもの」とは、必ずしもそうした要請・推奨、つまり外発的動機づけを伴わないことを意味する。言い換えればそれは「語りたい」という意志が強く出る。
「語ることができるもの」のストックは自分で増やしていくことができる。僕にとってその手段の主たるものは読書である。あの本のここが面白い、あの本を読んで僕はこう思った
不可知論を凡人に当てはめる
尾崎豊の曲をよく聴く。友達にアルバム『壊れた扉から』収録のドーナツ・ショップという曲を薦められたのがきっかけだ。彼の生前残したメモ書きを編集した『NOTES 僕を知らない僕』を読みながら彼の曲を聴く。
それから尾崎の書いた小説も読んだ。『誰かのクラクション』はとても好きだ。僕も煙草をくわえて、湘南辺りをスポーツカーで走ってみたい。個人的には「堕天使のレクイエム」も好きだ。不倫関係の男女の別れを