見出し画像

第32回外山合宿


はじめに

 2023年12月24日から2024年1月3日(解散は4日)まで、私は第32回外山合宿に参加するべく福岡県にいた(地元でもあるので、ついでに帰省である)。以下合宿について、生活面を中心に所感を書こうと思う(内容面や合宿に持っていくといいものなどは、外山恒一本人がnoteでアップしている合宿の内容を記した記事を購入するなり、過去の合宿参加者の記事を読めばよいので、私が解説する意味は全くないのである)。暇で暇で仕方ない人だけ読んでほしい。

自己紹介(別に読まなくていいが、一応)

 私は「やっぱり明治がNo.1」で有名な、そして日本随一の「おしゃれな」大学こと明治大学で考古学を研究していた人間である。前年度に卒業論文を提出し、今年度は科目等履修生として教職課程を履修中の、いわば「大学5年生」である。独学で哲学をメインに読書をしてきたが、全くそれが基礎づけられている気がしなくなってきたため、ポストモダン思想を学び、人文系の基礎をたたきこむことを目標としている外山合宿に応募した次第である(外山合宿の応募要項を見よ)。以下内容である。

合宿で一番大事なこと:睡眠

 講義は12月25日から1月3日までで、朝9時から13時、14時から18時まで続き、20時から22時くらいまでは映画・舞台・ドキュメントを視聴する。こんな生活が10日くらい続くわけだから、講義に出席する、聞く、そして居眠りをしないように夜間の睡眠はしっかりとる。これが合宿で一番大切なことである。合宿参加者の半分くらいは連日深夜3時くらいまで起きては講義開始時間ギリギリに起きる、という生活をしていたが、あれでは正直体力がもたないと思う(このような生活リズムで毎日講義に出ていた他の合宿参加者はすごい)。私は0時~1時に寝て朝8時頃起き、昼食後20分くらい仮眠をとることで何とか講義に集中できるよう最善を尽くした(といってもテキストを読んでいる最中は危なかったが)。とにかく寝る、そして講義を毎日集中して聞く。これが合宿で一番大切である。

音楽を聴きまくりましょう

 合宿期間中に見聞きするものは全て自分の血肉にするつもりで、貪欲に読み、見て、聴く(聞く)ことを薦める。その中で特に活用できるのが外山邸内にある音楽プレイヤーと、蔵書である。
 外山邸内の講義部屋(兼男性合宿参加者の寝床)には「これは絶対に知っておきたい」という類の必聴ロックやフォーク、邦楽等々の音楽・動画がプレイリストでまとめて保存され、視聴可能なモニターが設置してある。他の合宿参加者が講義外の時間帯にここから色々な曲をかけるものだから、僕が知らない曲が気が付いたら流れていることは常であった。僕は昔の邦楽を聴くとはいえ、大体のレパートリーは非常に限定されており(21世紀のアニソンが非常に多い)、要は僕はモノを知らないのだということを痛感させられた。「この曲いいな」と思ったものは自分のスマホに入ったApple Musicにダウンロードすることで、僕のプレイリストは一気に厚みを増した。一番気に入っているのは頭脳警察の「ふざけるんじゃねえよ」である。


外山邸内の本には目を通しまくりましょう

 外山邸に行けばわかるがとにかく本が多い。ジャンル分けされているので、配架された本の数々を見ているだけで賢くなった気すらしてくる。講義中には「このことについてはこの本が詳しい」的なレクチャーもあるので、休憩中に読み、興味があるのはメモして後日買う(あるいはその場でアマゾンで注文する)ことができるわけだ。 
 その中で僕が興味をひかれた本を例として紹介しておこう。小林よしのりの『ゴーマニズム宣言』『新・ゴーマニズム宣言』である。90年代にベストセラーになったオウム問題や慰安婦問題、「新しい歴史教科書をつくる会」問題等を、小林が素人なりにズバズバ切り込んでいく社会派(?)漫画である。小林の歴史認識にはかなり問題点はあるものの、90年代日本の論壇・右翼思想を知るイントロとして読み応えのある作品である。因みに合宿終了後に『新ゴーマニズム宣言SPECIAL 民主主義という病』を見つけたので、現在読んでいる最中である。

おわりに

 外山合宿では左翼運動史だけでなく、音楽及び漫画についても「啓蒙」される。さっきも書いたが、合唱中に見聞きするものは全て自分の血肉にするくらいの気持ちで参加することをお勧めする。なにせ外山合宿は「最高学府」であり、これ以上濃密な勉学を積める機会はそうそうないだろうからである。
 勿論合宿参加者との交流も大事だ(とはいえ私はどちらかと言えば寝ることと講義を万全の状態で毎日聞くことを優先したため、あまり交流ができていないのだが…)。外山合宿に参加する人たちは皆自分より教養に富み、文武両道、多彩多芸な人なので(他の、そしてこれからの合宿でもおなじことである)、どんどん声をかけることをおすすめする。
 あくまで以上に書いたことは「僕の感想」なので、読み手のあなたたちが知りたいことは何一つ書いていないかもしれない。その時は他の合宿参加者の合宿体験記を読むことだ。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?