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好きな詩 とか(2022年)

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2022年2月の記事一覧

白いアベニュー

白いアベニュー

新しい雪
たくさん積もる
この街並み

陽が射せば
白いアベニュー

きらきらした
街を歩いたら
嬉しい気持ち

描いてみよう
私の新しい物語を
いまここから

新しい雪に
新しい自分を
見つけて

雪原の花

雪原の花

枝に積もった
雪は
桜の花

野原に積もった
その雪は
淡い花畑

降る雪は
散る花びら

白いおぼろに
心を開けば
大地は豊か

小さな
蜂になり
雪の花畑を飛び
甘い蜜を
吸いにゆく

心を
ときめかせて

冬に咲く花の
透明な命の
清い蜜を求め

青い景色

青い景色

青い花が
群れている
丘の上から
眺めたは

それは青い
空でした

前に見えるは
青い海
青いばかりの
この景色

風に吹かれ
青い花
小波のように
咲いている

もうすぐ
見えよう
茜色の夕日

青い景色は
どんな色に
なろうもの

おてあげ

おてあげ

わかってた
筈の事さえ
目の前に
立ちはだかれば
無力に尽きる

幼さは
無闇矢鱈な
想像力
怖くて泣いた
ベッドの梯子

青春は
支離滅裂な
哲学者
裏の裏見て
恋に焦がれる

存在は
不思議の国の
種明かし
願いが下手な
魔法の呪文

わかってる
筈の事だと
蓋をして
開けるつもりも
無力に尽きた

罷る釘、刮げる咎

肉厚な絵を見つめていた
壁にペンキを塗るとわかるような
不純な祈りもあるだろうか
世界への興味を失ったひとが
ひとり、またひとりと

引き渡せよ、今すぐに
ぼくの番は終わっていた
きのうの朝焼けが砂糖をとかして、
「ああ、これが今のぼくか」
刺さっていたものが
尽く抜け落ちたのでしょう?

黒く澱むシンクのなか
ぷかぷかする蜜柑は
浮き沈みの訳を教えてくれる
残虐という言葉の棘皮をひん剥いて
その

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いのちとは ひたくれなゐに

いのちとは ひたくれなゐに

☆photopos-2726  2022.2.23

いのちとは
ひたくれなゐに
染まる血汐なり

生のみならず
死を巡りてもなを
流れつづける
魂の河なり

光と闇の
彩に織り成され
不思議の模様を
描き止まぬ時なり

ときに荒野に
ときに花の野にありて
切なる言霊で染められる
祈りの歌なり

※愛媛県内子町・小田深山渓谷にて

君が君を愛せるように

君が君を愛せるように

                                                                                                   

忙しい日々に追われても

消えない大切な人の心の感触

どれほど助けられたかなんて

もはや言葉で表すことが出来ず

言葉に閉じ込めてしまうには

あまりにももったいない

そのままの姿で

胸の奥

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「アナログ革命~昔は聴かなかった音楽」

「アナログ革命~昔は聴かなかった音楽」

昔は聴かなかった音楽がある

いやし系は拒否していた

Enyaの「Orinoco Flow」とか「Only Time」とか

Celine Dion「My Heart Will Go On」なんてありえないって…

今はどうだろう

ニュースに群がる言葉

ハイエナか

ピラニアか

食いつくす絵まで浮かぶ

グロテスクな音まで想像してしまう

ニュースの見出しは餌まきのようで

わざわざメディ

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「生命の勝利と永遠の愛」

「生命の勝利と永遠の愛」

生命の摂理の上で
勝利者となるかどうか

それは
敗北者を決定する儀式ではない

愛に永遠性を持たせること

永遠の愛について「ある」「ない」を論じるのは
すでに愛を放棄したことと同じ

生命の勝利と永遠の愛は二人で築き上げるもの

捧げる 受ける
それが繰り返されて
生命と愛は永遠性を持つようになる

その二人次第
その二人になることが
そのペアになることが生命の勝利
#くちばしに咥えられてい

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ヴォイド

ヴォイド

辿り着かない場所
遥か遥か無量から
覗き見る事でさえ
拒絶もしないまま
不可能を告知する
存在を知ろうとも
気付いてなくとも
浮かんで消えては
不生不滅に結ばれ
発狂を以ってして
遭遇を試みる密室
平静に至ってこそ
接近を仄めかす常
だから生きていく
最後に言うだけの
辿り着けない場所

不思議だった。肯定も否定も、それぞれがそれぞれのあたたかさを帯びていた。時空間も、質量も超えて、人間という現象を貫いているのは「ぬくもり」のようだった。
円でも、縁でも、淵でもあるそれを、ゆっくりとあたためて、永遠になろう。ぼくたちには、血が通っているからさ。

足あと

足あと

大丈夫。

わたしには

わたしの

生きた足あと
 

その人は言った。

「芸術を残したいんだ。」

「その域に達していなければならないんだ。」と。

命を削り魂を生かす創造。そのさまは美しい。

しかし、いったい誰が決める?

生きること全てが芸術だというのに。

人ひとりが、生きて歩いた足あとはみな本物じゃないのかな。

大丈夫。

時代にそぐわなくとも、魂という「永遠」に刻まれる。

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