マガジンのカバー画像

いつかのあの木を想う

16
処女詩集
運営しているクリエイター

#わたしの歌詞

産声

産声

懐かしいあなたの笑顔

100年前にこの世に落っこちた

そのとき天と海涙流した

もう二度とないよな

この生命

もう一度逢いたいと

流れてくる

希望が

夢が

こころが

沢山の勇気に支えられたのだ

あの山はいまも堂々と聳えている

秋草風 しゅうそうふ

秋草風 しゅうそうふ

あきいろのかぜふいたら

あなたとあぜみちあるいている 

こおろぎもきようはどこかおとなしい 

またさんまをやいているおばあちゃん

しあわせをすこしかんじながら

いちじくのはやしは 

ほんのすこしだけいろづいて 

あきのやさしいひかりたちがほら

きみのわらうかおを 

おおきなみずうみにうつしている  

もしもないていたなのなら

わたしのことすこしおもいだして 

あいをう

もっとみる
靴下

靴下

メリー・クリスマス
虹色の魔法につつまれた
あなた指先から流れ出す
ケーキがシフォンに変わつて
あなたのほつぺは落ちる

白い雪が落ちてくる
まるでプレゼントみたいだ
靴下用意しなきやいけないね
あなたに編んであげたクリームのセーター
それはとても似合つてる

メリー・クリスマス
町はなんだか浮き足立つていて
ぼくのこころは空の上
あなたはマドレーヌのようにあまくてやさしい
今日は苺に逃げられたく

もっとみる
煙が目にしみて

煙が目にしみて

わたしみんなみたいに生きれない

どうしてなのでしょう?

これは秋の問題

心の中は枯れ葉でたくさんです

あなたの声がわたしのなかでいまこだましていて

わたしは少し勇気が出る

未来永劫この気持ちがつづくとしてもわたしはやっていけるでしょうか

この喫茶店でいまぼくの好きな音楽がながれ始めた

煙が目にしみる

クリフォードのトランペットの音がわたしを泣かせるのだ

そんなことばかりわたしは

もっとみる
現実おばけ

現実おばけ

月の明かりがわたしの頬を照らすとき

たくさんの歓びと後悔押し寄せてくるのだ

わたしが生まれたときこの海は少し広くなったらしい

異国の街ではどんな音楽が鳴り響いているのだろうか

この街では朝まで踊ってゐるひとはごく少ない気がするな

愛しいものが多いからからまた朝を待ってるけれど

生きることと暮らすことは違うと最近思つてゐる

とまれ 歓びが今日にとまる

わたしが昨日使っていたまくらは今

もっとみる