うめちゃん

大学ドロップアウト→ど素人から農家に→ど田舎の山奥で熱狂と感動を生産中|「薄利多売」は…

うめちゃん

大学ドロップアウト→ど素人から農家に→ど田舎の山奥で熱狂と感動を生産中|「薄利多売」は大嫌い|小規模でも、バズらなくても、高単価で強くなれる農家の視点をお届け。| 生き方を選び直して、誰かを圧倒的に感動させるものづくりは、できる。

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記事一覧

スイカ直売オンラインショップ4期目の振り返り。当たり前のことを当たり前にやろう。

今年も無事に「福賀すいか」の収穫・販売が終了。 毎年恒例となったオンラインショップの販売について振り返っていこう。 今となっては農産物のEC販売はひとつも珍しくな…

41

スイカ直売のオンランショップ3年目の振り返り。農産物EC直販の戦い方。

毎年、夏の終わりは「福賀すいか」のオンラインショップの成果と気づきの振り返りをしているので、今年もちゃんと振り返っておこう。 農業は作る品目によって色々と事情が…

11

スイカのオンラインショップの価格表示を変えてみた。

この度、福賀すいかのオンラインショップの価格表示、特に送料の表示形式を変えることにした。 これまでの表示価格は、送料も消費税も全て含めたものを記載していた。その…

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SNSと販売の戦い方。(スイカオンラインショップ2年目の振り返り)

今年も無事、スイカの収穫が終わった。 2021年は梅雨も短く、スイカの味を高めたい時期にガッツリ晴天が続いたので、過去にないくらい高クオリティなスイカをお届けできた…

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わざわざでっかいスイカを作り続ける理由。

ついに今年も、僕らの「福賀すいか」のシーズンがやってきた。 昨年以上に天候に恵まれ、糖度検査も最高の形でクリア。 いよいよ収穫を迎え、全国のみなさんのもとへと届…

12

目先の利益を追いかけて情熱が目減りする。

スイカ農家の僕にとっては梅雨の季節=スイカが割れる季節。 大雨の後にスイカの根が水を吸って、その水分が一気にスイカの玉に送られちゃうと割れてしまう。 割れたスイ…

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次の10年に向けて。

あれから10年経った。 僕は10年前、認識の及ぶ範囲の親戚や知人を失ってはいない。 財産も、住む場所も、大切な人も、何も失わなかった僕の言葉が、10年経った今誰かに響…

30

幸せって何だろう。生き方が多様になった今、人生に必要な「定義力」とは。

「安定」って何だろう? 「成功」って何だろう? 「豊かさ」って何だろう? 「幸せ」って、何だろう? みんな、何となく幸せになりたいって思ってる。 成功したいって…

10

薄利多売は大嫌い。小さな農業を考える。

農家はふと考える。 「売り単価を2倍にできるなら、作付けを半分にしても経営は成り立つよね?」 なんか、すごくアホっぽいな。笑 でも、実は割と本気でそう思ってる。…

2

考えさせられる、ばあちゃんの「お金」にまつわる口癖。

おばあちゃんの知恵袋とはよく言ったもので。 僕には89歳になるばあちゃんがいる。 ずっと山奥の暮らしを続けていて、都会に出たことのないばあちゃん。 畑のお世話をし…

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スイカのオンラインショップ販売を終えて。「農産物ネット販売」のひとつの戦い方。【振り返り】

今シーズンのスイカの収穫・出荷が無事終了。 今年ほど天気に頭を悩まされたことはなかったけれど、なんとか乗り越えてここまで来れた。 無事に終えてホッとひと息つきた…

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農協出荷か、直販か。みんなが思ってる以上にこの問題は深いよ。

今の時代、農家の販路の作り方にはいろんな選択肢がある。 農協、直売所、小売店、ECサイト… 細かく分けるといっぱいあるけど、大きく分けると 1)農協に出荷する 2…

27

「一銭にもならねぇ仕事」と向き合え。

梅雨はスイカ農家が頭を抱える季節。 割れたスイカをハウスからせっせと運び出す。 なんなんだ、この時間。 割れたスイカは、もうそれでおしまい。 お金にならないスイ…

18

なぜ「感動」をつくるのか。「担い手が減り続ける農業の未来」にスイカ農家が見出した答え。

また「日本の農業者が減ってるよ〜」なニュースが飛び込んできた。今さら驚かないぞ! この記事で取り上げられてる「基幹的農業従事者」ってのは、 自営農業に主として従…

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「平和な世界」は来ない。だから「安心できる村」で暮らす。

昨日から、Twitterのタイムラインは有名人の死に絡むネット上の誹謗中傷への「許さないツイート」が盛り上がってる。 僕としては、誹謗中傷を許せないことには全面的に同…

8

小・中・高・大学すべての学生に贈る。”これから”の未来の切り拓き方。

先日、地元の中学校の授業にゲストとして呼ばれた。 受験を控えた、3年生の授業。 先生からのリクエストは「これから新しい道に進む3年生に、地域の先輩からお話を」とい…

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スイカ直売オンラインショップ4期目の振り返り。当たり前のことを当たり前にやろう。

スイカ直売オンラインショップ4期目の振り返り。当たり前のことを当たり前にやろう。

今年も無事に「福賀すいか」の収穫・販売が終了。
毎年恒例となったオンラインショップの販売について振り返っていこう。

今となっては農産物のEC販売はひとつも珍しくない。大手ECサイトも盛り上がっているし、SNSを使って個人で注文をとっている農家も増えてきた。

その気になれば今この場で始めることだって出来てしまうわけだけれど、当然ながら上手くいく人とそうでない人が出てくる。なんならプレイヤーが増え

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スイカ直売のオンランショップ3年目の振り返り。農産物EC直販の戦い方。

スイカ直売のオンランショップ3年目の振り返り。農産物EC直販の戦い方。

毎年、夏の終わりは「福賀すいか」のオンラインショップの成果と気づきの振り返りをしているので、今年もちゃんと振り返っておこう。

農業は作る品目によって色々と事情が変わってくるから全てを網羅するノウハウなんてないけれど、「農作物のネット直販」のアプローチのひとつとして間違いなく参考になることがあるので興味ある人にはぜひ読み進めてほしい。

ただ、基本的なことは昨年の振り返りでかなり厚めに書いてあるの

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スイカのオンラインショップの価格表示を変えてみた。

スイカのオンラインショップの価格表示を変えてみた。

この度、福賀すいかのオンラインショップの価格表示、特に送料の表示形式を変えることにした。

これまでの表示価格は、送料も消費税も全て含めたものを記載していた。その代わりにオンランショップのシステム上では「送料無料」という形で販売。

それを今回から、送料別の価格で表示することにした。
お客さんが商品を見るときはスイカの本体価格のみの表示、そして商品を選んで決済するときに送料を追加した合計金額が表示

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SNSと販売の戦い方。(スイカオンラインショップ2年目の振り返り)

SNSと販売の戦い方。(スイカオンラインショップ2年目の振り返り)

今年も無事、スイカの収穫が終わった。

2021年は梅雨も短く、スイカの味を高めたい時期にガッツリ晴天が続いたので、過去にないくらい高クオリティなスイカをお届けできたと思う。

例年にも増して、強気の発信ができた。

そんな今年は、昨年に引き続くオンラインショップも2年目で、昨年以上に伸ばしていこうと頑張った。

結果…

注文件数、売上共に、昨年のほぼ2倍の成績で着地。

着実に成果が出せたと思

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わざわざでっかいスイカを作り続ける理由。

わざわざでっかいスイカを作り続ける理由。

ついに今年も、僕らの「福賀すいか」のシーズンがやってきた。

昨年以上に天候に恵まれ、糖度検査も最高の形でクリア。

いよいよ収穫を迎え、全国のみなさんのもとへと届けられる。手応えがエグいだけに、楽しみでしょうがない。

ところで、食べたことがある人は知ってることだけど、「福賀すいか」はとにかくデカい。

どうやら世間では7kgとか8kgでも大玉というみたいなんだけど、僕にとってはそれは小さいほう

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目先の利益を追いかけて情熱が目減りする。

目先の利益を追いかけて情熱が目減りする。

スイカ農家の僕にとっては梅雨の季節=スイカが割れる季節。

大雨の後にスイカの根が水を吸って、その水分が一気にスイカの玉に送られちゃうと割れてしまう。

割れたスイカを放置するとグズグズに腐って、大変なことになるのでせっせと運び出して廃棄。

この時間は気が狂いそうなほど辛く、一銭にもならないのですが、農家の仕事の本質でもある…みたいな話は以前にも記事にしたのでそちらもぜひ。

毎年、スイカが割れ

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次の10年に向けて。

次の10年に向けて。

あれから10年経った。

僕は10年前、認識の及ぶ範囲の親戚や知人を失ってはいない。

財産も、住む場所も、大切な人も、何も失わなかった僕の言葉が、10年経った今誰かに響くのかどうかは疑問だけど、

何も失わなかった人間だから何も言わないってのも、なんか違う気がする。

だから、書く。

俺たちは何をやってたんだ?平穏無事な日常であれば、家から一歩も出なくても、誰かと繋がっていなくてもひとりで生き

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幸せって何だろう。生き方が多様になった今、人生に必要な「定義力」とは。

幸せって何だろう。生き方が多様になった今、人生に必要な「定義力」とは。

「安定」って何だろう?

「成功」って何だろう?

「豊かさ」って何だろう?

「幸せ」って、何だろう?

みんな、何となく幸せになりたいって思ってる。

成功したいって思ってる。

学生の人たちは、安定した職業に就きたいって思ってるかもしれない。

でも、それらが「どういう状態なのか」をズバッと言い切れる人はかなり少ないんじゃないかな。

「生き方」はあまりに多様化した昭和や平成の途中までは、と

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薄利多売は大嫌い。小さな農業を考える。

薄利多売は大嫌い。小さな農業を考える。

農家はふと考える。

「売り単価を2倍にできるなら、作付けを半分にしても経営は成り立つよね?」

なんか、すごくアホっぽいな。笑

でも、実は割と本気でそう思ってる。

農作物の単価の話。そもそも農作物の単価がどうやって決まるのか、という話から。

農家が自分の作物を売る場合、大きく分けて2つの方法がある。

1、農協に出荷する

2、自分で売る

2の自分で売るというのは細かく分けるとほんとはい

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考えさせられる、ばあちゃんの「お金」にまつわる口癖。

考えさせられる、ばあちゃんの「お金」にまつわる口癖。

おばあちゃんの知恵袋とはよく言ったもので。

僕には89歳になるばあちゃんがいる。

ずっと山奥の暮らしを続けていて、都会に出たことのないばあちゃん。

畑のお世話をしたり、友達と喋ったりする毎日。

そんなばあちゃんが、口癖のように言っている言葉がある。

「お金を持ってあの世へ行けるわけじゃなし。」

お金はいつか「他の誰かのもの」になる。ばあちゃんは、そんな深い意味を込めて言ったわけじゃない

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スイカのオンラインショップ販売を終えて。「農産物ネット販売」のひとつの戦い方。【振り返り】

スイカのオンラインショップ販売を終えて。「農産物ネット販売」のひとつの戦い方。【振り返り】

今シーズンのスイカの収穫・出荷が無事終了。

今年ほど天気に頭を悩まされたことはなかったけれど、なんとか乗り越えてここまで来れた。

無事に終えてホッとひと息つきたいところだけれど、今年は「オンラインショップ開設」という新しい試みもあったので、そこは振り返っておきたい。

と同時に、僕が考える「農作物ネット販売」でのひとつの戦い方も示せるような気がする。

ネット販売初挑戦の成績。まずは、今シーズ

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農協出荷か、直販か。みんなが思ってる以上にこの問題は深いよ。

農協出荷か、直販か。みんなが思ってる以上にこの問題は深いよ。

今の時代、農家の販路の作り方にはいろんな選択肢がある。

農協、直売所、小売店、ECサイト…

細かく分けるといっぱいあるけど、大きく分けると

1)農協に出荷する

2)自分で売る

に分けられる。

新規就農で若手も参入する中、「農家が自分で販路を作る」ということは当たり前になりつつあり、「農協出荷か、直販するか」の二者択一が農家のテーマになることも多い。

一見すると、農家として成長し、時代

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「一銭にもならねぇ仕事」と向き合え。

「一銭にもならねぇ仕事」と向き合え。

梅雨はスイカ農家が頭を抱える季節。

割れたスイカをハウスからせっせと運び出す。

なんなんだ、この時間。

割れたスイカは、もうそれでおしまい。

お金にならないスイカに時間をかけても、儲けがないどころかむしろマイナス…。

でも、この「お金にならない時間」が大事だったりする。

農業における「3つの仕事」。農業には、大きく分けて3つの仕事がある。

収益を出すための「プラス仕事」

損害を出さ

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なぜ「感動」をつくるのか。「担い手が減り続ける農業の未来」にスイカ農家が見出した答え。

なぜ「感動」をつくるのか。「担い手が減り続ける農業の未来」にスイカ農家が見出した答え。

また「日本の農業者が減ってるよ〜」なニュースが飛び込んできた。今さら驚かないぞ!

この記事で取り上げられてる「基幹的農業従事者」ってのは、

自営農業に主として従事した世帯員(農業就業人口)のうち、ふだんの主な状態が「主に仕事(農業)」である者

てことになってるけど、とりあえず「がっつり農業やる人」ってことで。

担い手が減り続ける”いま”。今回の記事を読むまでもなく、農業やる人はどんどん減っ

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「平和な世界」は来ない。だから「安心できる村」で暮らす。

「平和な世界」は来ない。だから「安心できる村」で暮らす。

昨日から、Twitterのタイムラインは有名人の死に絡むネット上の誹謗中傷への「許さないツイート」が盛り上がってる。

僕としては、誹謗中傷を許せないことには全面的に同意だし、見ず知らずとはいえ人の命が失われたこともちょっとしんどい。

でも、それ以上に「許さないツイート」が自分のタイムラインを埋めてきたことの方が違和感が強かった。

きっと、世界は変わらない。この違和感をどうにか明らかにした

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小・中・高・大学すべての学生に贈る。”これから”の未来の切り拓き方。

小・中・高・大学すべての学生に贈る。”これから”の未来の切り拓き方。

先日、地元の中学校の授業にゲストとして呼ばれた。

受験を控えた、3年生の授業。

先生からのリクエストは「これから新しい道に進む3年生に、地域の先輩からお話を」というもの。

すごく田舎の学校なので、ほとんどの人が町の外の高校へ通い始める。

そしてそのまま就職・大学進学を機に地元を完全に離れて都会へ出て行く、というのが一般的なコース。

だからこそ先生は、地元で、地域で生きる意味を改めて考える

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