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ことば

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私のすきな言葉をここに。
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#ことば

瑞々しく飛び出しては留まり

瑞々しく飛び出しては留まり

noteの下書きが、31本もたまっていた。

たった1行しか綴られていないものもあれば、700字程度埋まったものもある。似たようなことを書いてすでに記事にしたものも含まれているが、多分、全く同じではないはずだ。その瞬間の心の泡立ちは、そこにしかないはずだから。

何本か開いて、ざっと読んでみた。ひとつには、先日初めて対話させていただいた方のことが書いてあった。語られる物語に、痺れるような感銘を受け

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ほどけた心のそばにいる

ほどけた心のそばにいる

「私のことばと想いがきちんと届く」
そう安心できる相手がいることは、なんて嬉しいものだろう。

好きな映画の話をしたときに興味を持ってくれること。お気に入りのお菓子をおすすめしたら一緒に買いに行ってくれること。自分の世界を広げたいからと私の趣味に乗っかってくれること。譲れない想いや軸を互いに伝え合えること、そしてそこに共鳴できること。苦手や弱さや恥をそのまま見せられること。

「ことばと想いが届く

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約束する、余すことなく使い果たすと

約束する、余すことなく使い果たすと

何曲もあってはおかしいのかもしれないが、私のテーマソングといえる音楽のひとつ。『逆さに数えて』に限らず、椎名林檎はいつだって、命を存分に使い果たしていく覚悟を歌っている。

いつか終わりを迎えるとわかっているから、惜しむことはできない。勿体ない、生きることを節約している暇がない。ほんとうに、心の底からそう思っている。

太陽で光合成をするように、自身の英気となるような養分を見つけては満たして力に変

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だいじょうぶ、をあげるよ

だいじょうぶ、をあげるよ

年末の足音がする。確実に聞こえてきている。もういくつ寝ると、と言うには少し早い。それでも間違いなく今年は終わろうとしている。

このままでは冷静に新年を迎えられない…と、昨年末の私は思っていた。末も末、残すところ2020年は片手指分の日数しかない、というときのこと。折り合いをつけてなんとか向き合っていたある事柄を、近しい人が土足で踏み抜いていくような出来事があった。忘れられない。ひとり布団の中で声

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ブルー、水鏡のように

ブルー、水鏡のように

あお。

aikoの『蒼い日』を聴いている。
昔から、何度も何度も聴いている。
陸橋を通り過ぎる時に何かを願うのは過去の私だったのではと感じるほどに、自分の中にこの歌の存在を根強く感じる。
根強く、というのはあくまでも表現であって、実際には画用紙に滲んだ水分の多い絵の具のよう。心に生まれたしみはいつも同じ大きさで私の中にある。

電車が陸橋を渡る その時願い事をする
幸せな瞬間も 悲しみの蒼い日も

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感覚、その輪郭をなぞった言葉

感覚、その輪郭をなぞった言葉

雑誌『FUDGE』の中で、
最果タヒさんが “「好き」の因数分解”という
連載をされていて、
彼女の紡ぐ言葉もなのだけれど
この「好きの因数分解」という名前が
あまりにも腹落ちするものだから、
私も時々自分の"好き"を因数分解している。

先日投稿したnoteの通り
東京事変のライブビューイングに参加した私、
以来これまでにも増して
事変の音楽にどっぶり浸かっている。
「どこが好きなの」と聞かれて

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