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恋文

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いつか思いが届きますように
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#恋愛

僕らは何度も約束をした

僕らは何度も約束をした

僕らは何度も 約束をする
契り、契約 誓いの言葉
別れを演じて 吐き捨てる
叶わぬ思いが 残される

僕らは何度も 約束をした
壊れやすくて 脆いから
大事に抱え 生きようとした
躓き転び 砕けて、消えた

華奢な腰にも か細い手にも
想いを伝えて 繰り返す
このひと時が 続きますよう
明日もその後も 失くさぬようにと

僕らが交わした 約束は
宙を舞い散る この花の様
淡く儚く 風に舞う
散り逝

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宵のサクラに 

宵のサクラに 

幾年月の 夜を越え
サクラの蕾は 夜露に濡れた
宵の艶やか 誘われて
酔いの勢い 夜道を辿る

詮なきことと 諭されて
心鎮める 詩を詠む
伸ばした指先 月は彼方に
彷徨い歩く 道の先

花冷え、震え 星は冴え
逢えずばかりの 君を想った
想いの丈は 何処へ届く
情けなくとも 頬は濡れゆく

唇重ね合う夜

唇重ね合う夜

瞳を見つめ 唇揺れた
うつむく間もなく 重ね合う

躊躇い迷いは 何時のこと?
昂ぶる心 抑えも効かず

儀式の様に 繰り返す  
想いの満ちた その先へ

愛しさ優しさ 気持ち溢れた
抱き締め合えば 吐息が漏れる

切なさ募る 重ね合う
交わり続く 想いを遂げる 

二人の夜に 静かな時に
星は秘かに 月を進めた

記憶の海を泳ぐ①9月の再開

記憶の海を泳ぐ①9月の再開

突然の不意打ちに、僕は意識を失いそうになった。

「大丈夫かよ、お前。そういや大恋愛だったもんな。」
宮本は8年ぶりに会ったボクを見て、心配そうに微笑んだ。
「お前あれから引っ越して転職しちゃったし、全然連絡もよこさないからさ。お前の方が死んじゃったんじゃないのって、時々冗談いったりしてさ。」
相変わらず屈託のない笑顔だった。爽やかな笑顔というのは年を取らないようだ。

「で、本当なのか。それって

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記憶の海を泳ぐ②紡ぐ糸

記憶の海を泳ぐ②紡ぐ糸

微かな記憶を思い起こす。そうだ、コンビニ。和美の家はコンビニの駐車場の近くだった。ボクはスマホの地図アプリを立ち上げて、市内のコンビニを探した。記憶とすり合わせて、それらしい数件を当たってみることにした。駐車場にバイクを止めて周囲を歩き回る。申し訳程度に店で缶コーヒーや水を買ってみたが、3件目にはもう買う物がなくなった。

家並みも街並みもすっかり変わっている。ふと目が合った店のガラスに映ったのは

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記憶の海を泳ぐ③過去からの手紙

記憶の海を泳ぐ③過去からの手紙

聡さん

普段は聡だったけど、手紙だから聡さんにします。
なんかかしこまっておかしいね。

聡、元気にしてる?
落ち込んでない?。さっさと立ち直ってくれたらいいのに。私は元気だよ。すっかり痩せちゃって、髪も抜けちゃって、お肌もボロボロで、もうおばあちゃんみたい。だから聡には会いたいけど、私のこと見て欲しくないかな。

宮本君がね、こないだ面会に来てくれたんだ。亜紀も一緒だった。スゴく幸せそうで、私

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君が眠りにつくまで

君が眠りにつくまで

悲しいのだって 辛いのだって
言わなくたって すぐ分かる
ココロはどこで 泣いてるの?
悲しさ溢れた 二人の夜に

きっと僕等は 歪なままで
キミには好きな ヒトがいて
ボクとキミとは 惹かれてる

物足りないのだって 好きなのだって 
仕方ないよね 切ないだけで
こうしてボクは 隣にいるから
うつむく横顔 見つめるだけで

大切なのは 自分だから
動かないでって 怒るから
泣きそうな目で 僕を見

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僕はひとり言の葉を編む

僕はひとり言の葉を編む

枯れた心の 奥底に
漂う言の葉 すくい集めて

つないで編んで 生まれるは
わずかばかりの 想う詩

心に届き ますように
想いが届き ますように

祈りとなって 風に舞う
儚い想いが 風に舞う

あなたに届き ますように
さざめく心を 鎮めますように

僕は時々幸せな夢を見る

僕は時々幸せな夢を見る

微睡の中 目覚めるは
夜明けの声か 風の囁き

隣で眠る 横顔は 
陽差しの中で 静かに輝く

その指も肩も 愛おしく
そっと触れる手 微かに震えた

今このひと時が これから先も
ずっと永遠で ありますように 

そう願わずにはいられなかった

(イラスト ふうちゃんさん)

僕は静寂の中で一人想う

僕は静寂の中で一人想う

夕に響くは 鐘の音
低く遠くと 静かさを増す

思い出すのは 遠き空
優しく深く 心を癒やす

闇に紛れて 想いが馳せる
愛し恋しと 心が騒ぐ

小峰の先の 遥か彼方に
面影探す 切なき想いは

行き先なくし 舞い落ちる
恋焦がれては 焼け落ちる

切ない想いは 誰のせい
届かぬ想いは 誰のせい

記憶の中で 抱きしめた
一人漂う 夜の憂鬱