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放送大学の就職事情まとめ

放送大学は生涯学習の色が強いですが、一方で就職事情がどうなっているのか?に興味がある方も多いと思います。しかしながら、通信制という事もあり就職関連の情報はまだ少ないのが現状。そこで今回は、就職事情に関する情報をまとめみました。

僕自身のプロフィールは以下の様になっていますので、色々な情報をシェアしつつ、所見も述べられたらと思います。

  • 現役の放送大学生で心理学を専攻

  • リーマンショック不況および東日本大震災時に就職活動を経験

  • 30歳で転職経験あり

主な対象読者は以下になります。

  • 大学進学で通信制を検討している方やその保護者

  • 通信制の就職に関する情報を知りたい方

  • 最近の就活市場に関心のある方

まず結論から言うと、放送大学の就職内定率の情報は現時点では無いということ。やはり就職内定率の情報は一番重要かと思いますが、他に有益な情報がないか気になったので色々調べてみました。

大学公式の就職情報

内定率がどのぐらいかを見るために、以下で大学が出している内定者数と、10代の入学者数の情報を調べてみました。

新規就職内定数の情報

放送大学では、卒業・修了者の進路(内定)等状況の情報を出しています↓

このデータの最新3年間の就職人数(新規就職)を抜き出すと、以下の様になっていました。この数字から言えることは、現役での新規就職者は多いとは言えないが、毎年数十人はいると言ったところでしょうか。

  • 平成30年の1学期卒業              ⇒  9人

  • 平成29年の1学期 / 2学期卒業 ⇒  11人 / 21人

  • 平成28年の1学期 / 2学期卒業 ⇒  11人 / 35人

  • 平成27年の1学期 / 2学期卒業 ⇒  9人 / 38人

卒業後は就職より進学が多い

また上記サイトの統計を見ると、卒業後に「大学、専修学校等に進学」するケースが多いです。

  • 平成30年の1学期卒業              ⇒  80人

  • 平成29年の1学期 / 2学期卒業 ⇒  96人 / 104人

  • 平成28年の1学期 / 2学期卒業 ⇒  134人 / 161人

  • 平成27年の1学期 / 2学期卒業 ⇒  118人 / 147人

このことから、放送大学に在籍しながら他の進路を模索するという手段を取る方も、この中に少なからずいるかもしれませんね。これも、履修科目分の授業料を支払う形式によって、学費が安く抑えられる放送大学ならではの活用方法と言えるでしょう。

10代の在学者数の情報

高卒や専門卒を現役もしくは、浪人後に入学した方の統計データは公表されていないようでしたので、10代の在学者数を調べてみました。

下記の統計によれば、令和4年度第1学期時点の10代の在学者数は2,764人です。ただ、残念ながら10代の年度別入学者数の情報は今日評されていないようです。とはいえ、在学者の母数に対する就職内定者は多いとは言えないかもしれません。

そこで以下では公式以外の情報もかきあつめてみました ↓↓

大学公式以外の就職情報

入学者の職業属性から推測

こちらのブログでは、職業別の内訳の中で「無職」の人数から計算したもので、就職内定率が20-25%という推測情報を出しています。ただブログにもあるように、卒業後に就活をはじめた方もいるはずなので、あくまで参考程度にはなります。

この数字を踏まえてみても、やはり現役就職率は必ずしも高くないとは言えないかもしれないです。とはいえ、個別の就職事情を見ると、対策やメンタル面において参考になる意見がいくつか見られたので取り上げてみます ↓↓

事例:就活知識ゼロから、大手企業に入社できた方

こちらは就活知識ゼロの放送大生が、大手企業2社の内定を取った方の実体験の記事です。

記事を要約すると、以下の内容でした。

  • 学費が安く入学試験も不要なため、放送大学以外の選択肢がなかった

  • 大学に就職サポートは無いので、就活の進め方は実践で勉強した

  • 放送大学しかない人にとっては、諦める前に放送大学があることを知ってほしい

こちらの方が言われるように、放送大学は境遇的に他の選択肢がない方にとっての最終的なセーフティーネットと言えるかもしれませんね。

事例:私立理系大学を中退後、放送大学在籍中に内定取得

こちらの記事の方も、放送大学在学中に就職内定を取った方の記事です。特に通信制の就職時の企業側への印象について、細かく対策されていたので紹介しています。また、通信制と普通の大学では色々と勝手も違いますが、その観点で参考情報が多い記事でした。

  • 志望企業に通信制の旨を事前確認したことで、普通の大学生と変わりなく扱ってもらえた

  • 通信制における時間の融通性を活かして、早めに長期インターンで経験と自身を付けると良い

  • 卒業の見込みについても注意し、必要に応じて「新卒就活」と「高卒就活」の同時進行を行う
    ⇒ 新型コロナウイルスの影響で、閉講になる面接授業も出たことで卒業見込みが危ぶまれたこともあり、「高卒通信制大学在学中」の形で内定が出た会社に就職を決められたそうです。

事例:通信制大学から就活⇒業界最大手に内定した方の記事

こちらは、通信制大学の立場で新卒で就活に成功した方の記事です。

出身大学は明記はされていないようでしたが、通信制でも対策がしっかりしていれば問題なく就職できるという趣旨の記事で、なかなか力強い内容でしたのでシェアしたいと思います。記事の要約としては以下です。

  • 通信制でも就活は大卒扱いされるし、就職においても支障はない。

  • 「なぜ通信制なのか」を自分の言葉で、相手が納得できるよう答えられれば、何も問題はない。

  • 学歴フィルターを気にするより、自分の適性に合った企業や職種を選ぶことの方がはるかに重要

大学のサポート状況は?

大学の就活関連の情報

現役放送大学生である僕の主観ですが、就活に関しては一般的な大学より主体的がより大事になると思います。ただ放送大学にも、就活関連の情報は掲載されていました↓

こちらに載っている情報は、大体こんなところです。

  • 民間企業の就活のすすめ方

  • 公務員になるための方法

  • 外部の就職情報

こちらのサイトは、就職に関する情報が比較的簡潔にまとまっている印象でした。なので、まずは手っ取り早く就活のすすめ方に関する情報を集めたい方にはおすすめかと思います。僕自身も就活と転職の経験があるので、必要な情報は一通りあるかなという印象でした。

就活はみんな未経験で行うので、情報が多すぎて逆に混乱してしまうこともあると思います。自分もそうでした。なので最低限の情報をインプットしたら、まずは動いてみることも良いのかもしれませんね。

学長のインタビュー記事

こちらは現役学生と学長との対談記事です。記事には「就職を目指す若い学生を視野に入れたカリキュラムも拡充したい」という意欲も示されているようなので、今後方針が変わってくる可能性もあるかもしれません。

その他進路情報

取材記事:高卒進路digitalによる放送大学の入学事情

こちらは高卒進路digitalを発信しているフリージャーナリスト・編集者の澤田晃宏さんによる記事です。記事タイトルにもあるように、10代・20代の放送大学生が間近5年で2割増となっており、若者にも注目されてきているようです。

  • WEBによるオープンキャンパスにも力を入れている
    ⇒ https://tobe.ouj.ac.jp/oc/

  • 情報コースは、時代にマッチした専門科目も含まれており人気が高まっている

  • 経済的・場所的な制約が少ない放送大学は、学びの最後との砦として大きな存在感をはなっている。

放送大学は正規の大学

下記のリンクにあるように、放送大学は法令に基づいた正規の大学のため、卒業すれば学士の資格が取れます。「学士の資格を取る」ことは少なくても満たせる事は言えるでしょう。

経済的・時間的なメリットはかなりある


通信制大学、特に放送大学については、とにかく経済的・時間的なメリットが大きいです。

以前僕が作成している記事があるので、こちらを参照していただければと思います。社会向けにおすすめという題目で書いていますが、特に経済面については若い方にも大きなメリットです。


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