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hortus -私の庭園-
葉から雫がするりと落ちていく。その先に進むと止まった古時計がそのままにしてある庭がある。装飾の凝った白の丸テーブル、その上にあるティーセットとバターの香りを放つお菓子たち、明るい煉瓦で作られた小道、鉢植えの緑や木々たちを金の陽の光は等しく輝かせる。鮮やかな色の翼をもつ鳥たちが囀り、寒さと死と終わりを知らない森。遠くから泉が湧く音と囀りを引き立たせるゆったりと静かな音楽が響いている。
古希くらいだ
「わたしなんて」その魔法をどうか忘れて
自分なんて
僕なんて
私なんて
俺なんて
聞いてると悲しくなってくる
可能性を全て無に帰す魔法のことば
生まれたときには知らなかった魔法のはず
その魔法を使えば楽なのかもしれないけれど
私は聞くたびに悲しくなってその魔法をその人に伝えた全てに怒りが湧く
その全てを滅ぼす魔法をどうか忘れて
君たちの自信を否定したモノはなんなのか
君たちの暖かな心を凍てつかせ自身を虐めることを学習させ