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mundus-世界-
ひとつの世界が終わる。
またひとつ世界を知る。
それでもわたしの世界はちいさくて。
はやくはやくと広げたいと、
急くこころを宥め賺し、あやす。
また明日から、世界をひとつ進める。
盤上の駒を動かすように。
どこまでもいけるのだと、じゆうな心。
全てを流し去る、激しい川の音、
そんな形容をしたくなる雨の音。
きっと祝福にあふれる光が照らされる。
座り込んで落ち着く。
火を起こ
hortus -私の庭園-
葉から雫がするりと落ちていく。その先に進むと止まった古時計がそのままにしてある庭がある。装飾の凝った白の丸テーブル、その上にあるティーセットとバターの香りを放つお菓子たち、明るい煉瓦で作られた小道、鉢植えの緑や木々たちを金の陽の光は等しく輝かせる。鮮やかな色の翼をもつ鳥たちが囀り、寒さと死と終わりを知らない森。遠くから泉が湧く音と囀りを引き立たせるゆったりと静かな音楽が響いている。
古希くらいだ