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歴史にまつわる話し

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歴史にあれこれをやわらかくゆるい感じで書いています。中世や近世が中心ですが少しずつジャンルを増やしていければと、思います。
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記事一覧

忠敬先生の足跡 5 『4-12田子村』

忠敬先生の足跡 5 『4-12田子村』

□ 伊能忠敬第四次測量 12日目

 享和3年3月6日 (新暦1803年4月27日)、伊能隊は前日に連泊した沼津城下から田子の浦の田子村まで測量でやって来ました👣

 伊能忠敬測量日記に記された郷里の佇まいを探求していく投稿の5回目です。

 今回は田子の浦港でも有名な田子村から、蒲原宿で休憩を取り、由比宿まで測量した足跡👣と地元の魅力を再発見する旅です。
 田子の浦と言えば、山部赤人の有名

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忠敬先生の足跡 3 『4-13・14由比宿』

忠敬先生の足跡 3 『4-13・14由比宿』

 □第四次測量 13日目・14日目 由比宿

 享和3年3月7日〜8日(1803年4月28日〜29日)。

 伊能忠敬先生の足跡👣を辿りながら、地元のことも再発見していこうとする試みの第三回目です。
 今回は伊能忠敬第四次測量13日目と14日目にあたる由比宿の巻です。

 〔第5次測量の12日目・文化2年(1805年)3月6日にも由比宿・羽根屋に宿泊しているだけでなく、第6次測量の帰路371日目

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忠敬先生の足跡 2 『4-15興津宿』

忠敬先生の足跡 2 『4-15興津宿』

 □ 伊能忠敬第4次測量 15日目 興津宿

 忠敬先生の足跡👣を辿る投稿の2回目です。
 今回は静岡清水の興津宿の巻です。

 映画🎞『大河への道』では、伊能忠敬のことを敬意を込めて、忠敬の名を訓読みして〝ちゅうけい〟先生とお呼びしていました。

 江戸時代、しばしば目上の方を敬意をもって、名を訓読みしていたことに踏襲したのでしょう。
 
 前回は今回取り上げる測量15日目の翌日3月10日の

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忠敬先生の足跡  1   『4-16・17三保村』

忠敬先生の足跡 1 『4-16・17三保村』

 昨年、映画🎞『大河への道』を拝見して、感動しました。伊能図を手がけたことで有名な伊能忠敬の半生を描いたというより、名も無き、忠敬のお弟子さんたちの🗾日本地図にまつわるエピソードを描いた映画でした。

 伊能忠敬も凄い方なのですが、忠敬を慕い🗺日本地図を完成させるお弟子さんたちにも拍手を贈りたいです。

 伊能忠敬は、延享2年1月11日(新暦・太陽暦では1745年2月11日)生まれです。さす

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『蔦の細道』をたどる

『蔦の細道』をたどる

 三十六歌仙の一人・在原業平の代表作『伊勢物語』9段に登場する「蔦の細道」に関する件りの一節です。

 📖『伊勢物語』の書き出しには、「昔、男ありけり‥‥」が多くあります。光源氏をそのままに生きたかのような華麗な宮廷歌人で、有名です。
 彼は、この蔦の細道で思いがけない人の出会いと旧暦5月の末日にも関わらず、富士山の頂きが雪化粧されていたことに、驚きます。

  旧暦5月の末は、🗓現在の暦では

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2019年 第23回伊豆文学賞 応募落選作

2019年 第23回伊豆文学賞 応募落選作

 □ はじめに

 2019年 第23回伊豆文学賞 小説部門に応募して、見事落選した応募小説です。この時で4回目の落選でした。つくづく才能がないなぁと実感もし落胆もしましたが勇気を出して、再び投稿させていただきます。
 伊豆文学賞はそのタイトル通り、伊豆を中心に静岡県にまつわる人物や出来事、場所に限られている応募顕彰小説ですので、自ずとテーマは静岡県に限られます。
 最近では地元愛・郷土愛のことを

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2020年 第24回伊豆文学賞 応募落選作

2020年 第24回伊豆文学賞 応募落選作

 定訪させていただいておりますお客様お二人から、私が一年に一回開催される伊豆文学賞に応募して、毎回落選してきた6作品の応募小説を読んでみたいとの熱い仰せを賜り、ここに恥を忍んで投稿させていただきます🙇🏻‍♂️
 
 第一回目は、2020年 第24回伊豆文学賞に応募して、落選した時代小説です。

 稚拙な文体ではあります。
 なので、落選し続けているのですが、お客様の仰られる通り、毎年8ヶ月以上

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花沢山・満観峰に登って

花沢山・満観峰に登って

⛰はじめに
 中世のお城には天守閣も無ければ、石垣もありませんが山の地形を巧みに活用した山城が要害の遺構として、各地に残っています。

 今回は、花沢城跡を巡る登山というより、ハイキングですので、緩い感じで行って来ました。ゴリゴリ感はないので本格的な山行配信をご期待なされておられる方々はスルーなさってください。

🏰花沢城跡
 
 築城は1537年(天文6年)に、今川家臣・関口氏録が初代城守とな

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太田道灌の墓参に伊勢原へ

太田道灌の墓参に伊勢原へ

◇はじめに

 室町時代中期で有名な武将と言えば、太田道灌もその一人ではないでしょうか?山吹の花の和歌で己の不勉強さを悟り、武芸を嗜むと同時に和歌も習い、領民や家臣からも慕われた太田道灌公。

◇静岡市駿河区 八幡山

 毎年5月中旬に開催される静岡ホビーショーに会場になっている南部体育館隣りに併設されている静岡ツインメッセのすぐ近くに、八幡山があります。
 静岡市駿河区、標高63m、八幡山公園の

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『殺しの四人 仕掛人・藤枝梅安』を読んで

『殺しの四人 仕掛人・藤枝梅安』を読んで

 🟧きっかけ

 雑誌『サライ』に、時代小説の特集で、司馬遼太郎さんと池波正太郎さんにスポットがあたっていました。
 両者とも好きな作家でしたので、雑誌を購入して記事を読んでみました。
 池波正太郎さんの代表作・鬼平こと『鬼平犯科帳』のシリーズは、随分と拝読いたしましたが、『仕掛人・藤枝梅安』シリーズは読んだことが無かったために、丸善ジュンク堂書店に足が向いてしまいました😅

 雑誌の記事を読

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東寺に寄って来ました

東寺に寄って来ました

⬜︎はじめに
 大阪天満に仕事で出向く用事が出来たため、静岡を朝早く出て、大阪へ。
 新幹線なら、2時間半、便利になりました。大阪までの出張なら、日帰りです。

 大阪は行き慣れていないため、天満へは一つ目の駅で下車すればいいのに、福島方面に行ってしまい、逆方向だと気づき、また乗り換えて二駅乗って、目的地の天満駅へ。

 午前中で仕事を終えたので、そのまま静岡に帰路するのもなんですから、帰りの道す

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『ペリー日本遠征随行記』を読んで

『ペリー日本遠征随行記』を読んで

📖講談社学術文庫 刊

サミュエル・ウェルズ・ウィリアムズ著

◇衝動買いの代償
 ペリー提督の日本遠征記に興味があった私は、丸善で並んでいたので、衝動買いしてしまいました。

 🇺🇸ペリー提督は、言わずと知れた浦賀沖に黒船4艘を伴い、永い鎖国政策にあった🇯🇵日本を開国させた張本人です。

 教科書にも載る幕末の大事件でした。

  浦賀での外交交渉の後、函館・下田の二港を開港すると言う

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『歴史のなかの天文』

『歴史のなかの天文』

ー星と曆のエピソードー 斉藤 国治 著

 雄山閣 刊 平成29年6月26日 初版

 江戸近世に入ってからの天文や曆に関する研究は、渋川春海(江戸初期の天文学者・安井算哲)のご尽力により、いくつかの書物を見受けられます。

 江戸近世の天文学者・安井算哲については冲方丁さんの代表作『天地明察』をご高覧ください。岡田准一さん・宮崎あおいさん共演で、🎞映画化もされましたね。

 今日ご紹介した

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♨️奈良田温泉に入りに行く

♨️奈良田温泉に入りに行く

 🌀台風15号の大規模な影響により、静岡県静岡市清水区は断水や床上浸水などで被害に遭われた方々も多かったです🥲

 我が家も金曜日まで断水し、土曜日は茶色く濁った水で🛁お風呂や🧼洗濯には利用出来ません🥲

 仕方ないので、〝サウナの聖地〟こと静岡市駿河区にある「サウナしきじ」の朝風呂サービスを利用したり、♨️大江戸温泉 久能店を利用していました。

 【〝サウナの聖地〟サウナしきじ】

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