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エッセイ

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日々感じたことや面白かったことなどを書いていきます。 (駄)多発注意報が 常に発令されています。くだらなくても怒らないでくださいね。
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#国際結婚

エッセイ487.家庭内英会話(2)途中から聞いていない人たち

エッセイ487.家庭内英会話(2)途中から聞いていない人たち

朝、ジャージャージャーと炒め物をしていて、換気扇も「強」の方をつけていると、遠くから夫に、英語で何か言われても聞き取りにくいです。

ある朝の夫婦。
寝室の襖は空いていて、夫が、
「イクツです」
と言っています。

「はい?」
「イクツです」
「何が幾つですか〜?」
「イクツじゃないです、イクツです」
「だ〜もう、だから何が幾つかって、聞いているんですう」
「イクツって言ってません、イークーツー、

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エッセイ306.おうちでロスト・イン・トランスレーション(23) ジョークでロスト

エッセイ306.おうちでロスト・イン・トランスレーション(23) ジョークでロスト

あるとき、生徒から聞いた話です。

息子さんが10歳の誕生日を迎えるそうです。
とても嬉しそうに話してくれて、つけ加えました。

「今までは くさい(9歳)だったけど、
明日から てんさい(ten歳)になりますね!」

私、ぽかんとして、

「え〜・・・・・と?」

と返しましたら、嬉しそうに教えてくれました。

「くさい、だった子が、てんさい(天才)になりますね」

わかる・・・

わかりますが

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エッセイ237.おうちでロスト・イン・トランスレーション(15)家庭内で第二外国語で子供と?

エッセイ237.おうちでロスト・イン・トランスレーション(15)家庭内で第二外国語で子供と?

私が昔、結婚する前に思っていたことは、

「国際結婚は、コミュニケーションが大変だから無理だわ」

ということでした。(全然、結婚の申し込みはなかったですが)

生徒たちともそういう話によくなりました。
日本人の彼女と、英語で話すけれども、いまいち通じないとか、
付き合うのはいいけれど、言葉が違う人と結婚は無理ですとか。

あるときある生徒から、

「先生は? お仕事柄、国際結婚ありそうじゃないで

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エッセイ229.おうちでロスト・イン・トランスレーション(14)評価って

エッセイ229.おうちでロスト・イン・トランスレーション(14)評価って

昨日の続きです。

今日は、 evaluation と 評価 のずれについてです。

英語人の夫の中には、会社用語の「評価=evaluation」には、
年に一度、上司と面談して、自分のこの年に成し遂げられたことを披瀝し、評価されるっていうあれ、会社の文脈だと、それしかないのですって。

なので、

「頑張った社員は評価されるが、そうでない社員は評価されない」

という一文を、米国の本社向けに

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エッセイ228. おうちでロスト・イン・トランスレーション(13)期待って

エッセイ228. おうちでロスト・イン・トランスレーション(13)期待って

期待する
評価する

簡単な言葉ですし、よく使います。
それなのに、英語と日本語の間にずれがありまして、間違いやすいです。
そう言う言葉はいくらでもあります。

外国語学習では、最初に
expect=期待する
とか、
evaluate=評価する

と 対応的に、イコール関係で覚えてしまいがちです。

また、実際に英語なら英語のグラウンドで使いまくって、違和感を覚えて修正する、というような

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エッセイ226.いわゆるハーフは得をするのかという件(2)「ハーフが美人なんて妄想ですから!!」

エッセイ226.いわゆるハーフは得をするのかという件(2)「ハーフが美人なんて妄想ですから!!」

「ハーフが美人なんて妄想ですから!!」中公新書)

サンドラ・ヘフェリンさんという 日独のハーフの方が書いた本が、数年前に話題になりました。
私も実は結婚するまでは、「外人さんて・・」「ハーフって・・」と、つい、他人を括りがちでした。

それが日本語教師になり、日本に住む外国人やハーフの皆さんの嘆きを聞くようになりまして、それまでの固定概念は捨てていかざるを得ませんでした。
私も途中までは、この

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エッセイ225.いわゆるハーフは得をするのかという件(1)どう呼ぶか

エッセイ225.いわゆるハーフは得をするのかという件(1)どう呼ぶか

いわゆるなどと、歯切れの悪い書き方をするのは、
「ハーフ」という問題提起型の映画ができたように、
外国人同士の結婚で生まれた子供たちを日本では「ハーフ」と表現し、
それが、爽やかでない使われ方をしてきた歴史があるからです。

私は結婚を反対されてほぼ勘当され、挙式にも親は来ませんでしたが、
結婚するからと親に言ったときに、まず最初に言われたのは、

お前たちが結婚するのは勝手だが、子供は、本人が不

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エッセイ224.おうちでロスト・イン・トランスレーション(12)とっさに出てこない問題

エッセイ224.おうちでロスト・イン・トランスレーション(12)とっさに出てこない問題

私が昨日、お風呂を掃除しようとして排水溝の蓋を取りますと、
なんとなく、動くものがありました。
顔を近づけてよく見てもよくわからなかったのですが、
少し溜まったゴミの近くを、結構高速でその、細長いものは動いています。
スマホの明かりで照らして見て、私は

ぎゃっ!

と、飛び退きました。

それは、10センチ以上はある、毒々しく、角を生やし、
艶もある「あれ」でした。
びっくりしすぎて、名前を忘れ

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エッセイ223.おうちでロスト・イン・トランスレーション(11) Gマーク?

エッセイ223.おうちでロスト・イン・トランスレーション(11) Gマーク?

今は独立して家を離れた娘たちが、だいたい中学生ぐらいまでは、

夫(父親)が、ぽつーん・・・・・・・

その後、高校生から今に至るまでは、

私(母親)が、ぽつーんんんん・・・

なんのことかと言えば、言葉の問題で、疎外感を味わうことになった時期が、それなのです。

娘たちは、私たちのデスパレートな努力により、
生まれて最初の2、3年は英語ネイティブでした。(私が言ってるだけ)

・・といえば聞こ

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エッセイ183.国際結婚の面倒臭さ(ゴミ編)

エッセイ183.国際結婚の面倒臭さ(ゴミ編)

世界で一番よく家事をすると言われて一部で有名なのが、キウイ・ハズバンド。

うちに住み込みの夫もキウイなので、御他聞に洩れず、なんでもやります。

基本は、「言われればやる」というモードなので、何も言わなくてもいつの間にかやっていてくれないかなぁ、というのが私の見果てぬ夢ですが、そこまで求めるのは求めすぎということでしょう。

今日は、カラスと夫との戦いに、夫はいつのまにか破れていました。

私が

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エッセイ142.  おうちでロスト・イン・トランスレーション(9)てにをは問題

エッセイ142. おうちでロスト・イン・トランスレーション(9)てにをは問題

我が家では日常会話のレベルが二層に分かれています。

下層は日本語の世界で、これは日常語です。
「暑いので窓を閉めてエアコンをかけよう」
「ご飯もおかずもまだたくさんあるよ」
「もう出かけたいので、急いでよ」

というように、プラクティカルで実用的で短文となります。

上層が英語の世界で、これはひとえに、私が短気だからです。

日本語でなるべく夫と話そう、
たくさん話すことで、夫が自然なカジュアル

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エッセイ135. おうちでロスト・イン・トランスレーション(8)ういろう

エッセイ135. おうちでロスト・イン・トランスレーション(8)ういろう

外国人同士だけれど、お互いの母語が100%わかるカップル。
外国人同士だけれど、片方が相手の言葉を100%わかるカップル。
そんな人はきっと、たくさんいるのでしょうね。

汝らに幸いあれ、天国は汝らのものである。

と、イエス様もおっしゃいました。
嘘です。

コロナウイルス感染者の濃厚接触者である私は、
あと三日、家にこもっていなければなりませんが、
オンラインヨガのお試しでヨガをしたり、
野菜

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エッセイ 164. 「今日もとても幸せ」と言う人のこと

エッセイ 164. 「今日もとても幸せ」と言う人のこと

私が勝手に、NZブッククラブと呼んでいる、
旦那とその母とのほぼ毎朝の「オーディオブックを聴く会」。

去年の2月に夫の発案で始まり、義母が教会に行く朝や、
娘の家に泊まりに行く日以外は、ずっと続いています。

最近、1週間ほどのブランクがありました。

その理由は、数年前に始まった「加齢黄斑変性症」がいよいよ進んでしまい、
一人暮らしが難しくなり、今までの独居可能な人の棟から、
もう少しケアのあ

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エッセイ132.おうちでロスト・イン・トランスレーション(5)ト・トランポリ〜ン

エッセイ132.おうちでロスト・イン・トランスレーション(5)ト・トランポリ〜ン

昨日の続きです。

日本人に対する英会話学習法には、有名な聞き流しメソッドや、ヒアリングレンジを鍛える方法などいろいろありますが、私がちょっとそそられるのは、性格を改善して、ひるまないようになり、抵抗なく口から英語が出るようにすればいいというものです。
恥ずかしがっているからだめなんだ!
という、あれです。

その理由は、自分の極端な内弁慶気質により、

安心して間違えられる場所だと平気で話すのに

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