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11013の手紙に寄せて

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11013でなければならない理由も、ないのだけれど。
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2020年3月の記事一覧

箒星

箒星

お願いが、人の行動を変えることがあるのですね。人が人に対して「お願い」をすることがあると思います。他者がわざわざ干渉してきて、その「お願い」を述べてくると、聞き入れて、自分の行動を大なり小なり変えないといけないなと思うことがあります。ある人の「お願い」が、他者の気持ちを動かし、価値観を変えさせたということでしょう。結果的にそう思っていいかと。

以上は、ある人から他者への「お願い」のパターンで

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きょうだいの不和に干渉する吉凶

きょうだいの不和に干渉する吉凶

私は2人の子どもと妻と暮らしています。上の子どもは3歳の男の子、下の子は1歳の男の子です。

2人は、よくいがみ合っています。いえ、といいますか、よく、上の子が広げたおもちゃに下の子が手を伸ばし、触れたり持ち上げたり位置を変えたりするのですが、そのことをよしとしない上の子どもが、手や足や頭、あるいは全身を使って下の子どもに圧迫をかけることがあるのです。すると、下の子どもは悲鳴をあげます。上の子

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綱泉

綱泉

私は、お風呂に本やスマートフォンを持ち込んで、読み物や書き物や調べものをよくやります。すごくはかどることもあるのですが、リラックス効果が高すぎて秒で寝落ちすることも多いです。これまでに水没させた本の数は知れません。現在使っているスマートフォンも、これまでに少なくとも3度は水没させています。0.5秒(本人実感)で拾いあげてすぐさま水切り、拭きあげ、細部の水気取りと丁寧にやっていますと、意外と故障なく

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信の死角

信の死角

ある対策を打ち出せば、かならず否定の反応が返ってくる。あるいは、対策を打ち出さなくても、否定の声が投げかけられる。それなら、と手のひらを返して、否定された方向性とは反対を向いた対策を打ち出す。それにもまた、否定の声が集まる。ネット上を見ると、そんな書き込みが必ずと言っていいほどあるでしょう。

そんなものを見ていると、さも、その話題について世の中が高熱を出しているかのように見えます。しかし、そ

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元気の行き先

元気の行き先

オリンピックの延期、平日夜間・週末の外出自粛要請といった都知事の発表が、いよいよ、私のような小市民のもとにまで強く轟いて感じられます。

大変な思いをしている人がいる、深刻な被害を受けている人がいる、ということを受けて、その限りでなく元気のある自分が身を砕いて力を貸そう! とすることすら、今回のことに関していえば、制止されるべきことになりかねないのですね。

もちろん、「力の貸し方」がどん

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ないことの証明ができないリスク

ないことの証明ができないリスク

私の近所の公共施設の話です。児童センター、児童館やらが、部分的にですが、その動きを取り戻しつつあるみたいです。あと、子育て広場のような機能を持った場も、一部解凍されるみたいなことがあります。

子どもたちって、今回の新型コロナウィルスのリスクが少ない…なんていうのは明らかな誤りかもしれませんが、少なくとも高齢者よりは命に関わる危険が少ないのかな、なんて思います。その場がどんな人たちのための機能

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探究のしろもの

探究のしろもの

私が日々多くの時間を割く仕事にも今の情勢は大きな影響を与えています。これまでになかった、しなければならないことももちろん多くあります。けれど、しなくてよくなった、対応のために手間や時間を割かなくてよくなった(もちろん今だけの一時的なものですが)ことも多くあるのです。そのために、時間がとれる。考えることに時間がとれるのです。そして、考えたことを、実行する際のイメージをしてみる。可能な限り具体的に想像

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絞れる・絞れない

絞れる・絞れない

テレビを見る習慣が私にはありませんが、コロナ情報に関わる放送をザッピングして追いかけ続けたとしたら、延々と見ていられるんじゃないかと想像します。ほんとうに重要な結論をいくつか知って、適確に行動すればいいだけだと思うので、そこまでの情報を私は必要としていません。情報といっていいのかもためらわれるほどの情報過多で、それは確かに、ネット上に場所を移しても同様かもしれません。無いに等しい編集方針によって、

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読書で対を知る

読書で対を知る

なかなか、家で本を読む時間がとれないでいます。先日、妻が、子どもを連れて、母親ともだちのところへ遊びに行った日は、この頃では珍しく、久しぶりにじっくり一冊の本と向き合えたなぁという実感がありました。子どもがいる家庭だと(いない家庭だとしても、でしょうけれど)、ひとりの時間って本当に貴重なものですね。

いまある生活の中に、急に新しい時間を設けることは困難です。ですから、生活の中に、少しずつでも

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つながらない自由

つながらない自由

干渉しない、関わらないというのも、ときにマナーである。場合によっては配慮にもなるし、礼儀でもある。

あるバンドマンからまわってきたツイッター。その人が、ギターを携えて電車に乗っていたら、他のある乗客から「お前らみたいなのが感染を蔓延させている」といった意味の言いがかりをつけられたそうです。で、こうしたツイッターを読んだ他のバンドマンの中には、これに似たようなことが自分の身にふりかかることを危惧し

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切らない札

切らない札

一世一代の経験なんて、まじまじと考えると、ホントないように思えます。ある恋愛が自分の望むようにいかないとか、終わったとか、そのときに味わった気持ちは、それこそ「生きる死ぬ」レベルの激情だったことは確かに記憶しているのですが、だからといって、それ次第で私の命が実際に危うかったとかいったことはまったくありません。ですので、いかに自分が「一世一代」をやっていないかということを思います。

一方で、漫

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背景と前景

背景と前景

相手が、あることに対してどれくらいの知見を持っているかどうかは、その相手にしかわかりません。ですから、何かについて話すとき、いつも、その相手が、これから自分が話そうとしている内容について、「どれくらい知っていても」あるいは「どれほども知らないのだとしても」良いように話すことを、私はなるべく意識します。それでも、十分でないことばかりだと思うんですけれどね。

例えば、地元の小学校や中学校の同級生

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同調と加担の森を背に

同調と加担の森を背に

いろんな種類のハーブがちょっとずつ寄せて植えられている、そんな庭を見かけると、まじまじと見入ってしまう。これはあのハーブで、ええと、こっちはなんていったっけかな、なんて思いながらちょっと指でさわって、さわった指を鼻の近くに持っていく。自分の好きな種類の匂いを感じる、これこれこの匂い、なんていいつつ名前は思い出せない。気持ちがすぅっとなる。
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私はテレビを見る習慣があ

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ビールもコーヒーも、はじめから美味しかった?

ビールもコーヒーも、はじめから美味しかった?

とても極端なパフォーマンスをするあるバンドがいて、あるとき、私は彼らの表現に対して嫌悪を抱きました。いえ、ひとまず嫌悪と言い表してはみたものの、厳密にはぜんぜん違うかもしれません。嫌悪というよりは、「なんだこれは?!」という驚きと戸惑いでしょうか。その表現と、どう向き合っていいのかわからない。解釈や理解の助けになる知見が、自分にない。そういうことなのかもしれないし、もっと平たく、単に、「肌ざわりが

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