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【共感覚を武器にする】五感の全てで〝きらめき〟を模写する

亡くなった祖父が油絵を描く人だった。

実家の勝手口の横にはちいさな「じいちゃんの絵の部屋」があって、描きかけのキャンバスや、綺麗な色の絵の具が乱雑に置いてあった。

新聞紙などもたくさんあって決して綺麗な部屋ではなかったけど、子供心にわくわくする場所だった。

父は写真屋をしていて、父も絵が上手な人でお祭りの大きなイラストを頼まれたりしていた。学校から帰ると6畳畳いっぱいに大きな絵を描いている休日の父の姿がたびたびあった。

そんな家で暮らしていた私は、自然と絵を描くことがあたりまえになっていた。

しかし大きくなるにつれて、

自分の得意な絵、そうでない絵があることに気づいた。

「私は、模写しか描けない。」

創作したものを描くのが極度に苦手だということに気づいた。図工や美術はデッサンの時はよくても何かを作ろう!や創作画の時はあまりいい成績ではなかったのだ。

そういったものがあり、美術も好きな授業と嫌いな授業の差が激しく「自分には向いてない」として、絵に関する勉強をするのをやめてしまった。

イメージはたくさん浮かんでいる。

ただ、ビジュアライジングは、私発信のものではないのだ。

ここまでの文章は去年描いたもの。この「頭に浮かぶビジュアライジング」が「共感覚」と関係しているということには、まだ気づいていなかった。

共感覚アートを通し気づいたことは、私の創造性は、「なにか」をきっかけに生まれる。

言い換えれば、0から私は何も生み出せない。

自分と、自分の感覚と向き合うことで、いろいろな自分に気づいていく。

一昨年の9月頃、香りに興味がわきアロマの勉強をはじめた。オンラインレッスンで先生は手元に届いた教材で、授業を進めていく。

私に特定のアロマの精油の匂いをかがせ、こう尋ねた。

「どんな感じの香りがしますか?」

香りを嗅いだ、その瞬間。

私の頭に一面のバラの園、貴族の集まり。

カラフルなドレスをまとったあれは、マリーアントワネットのいる時代だろうか。

そんなビジュアライジングが咄嗟に浮かんだ。先生にはそのように伝えるとにっこりと笑顔になり、その通り、これは中世ヨーロッパで貴族が特に好んでいたのですよ、と教えてくれた。

嗅覚から得る共感覚を、私はこのアロマを通してまともに実感した。

私は昔から鼻炎で、いつも鼻詰まりがある。そのせいか強い匂いを嗅ぐことが苦手だった。今思えば感覚過敏ということもあるのだろうと思うが、特に匂いには敏感で、「なるべく鼻を使わない」と言っているくらいだった。

だからアロマに興味はあったけれど「匂い」を今まで意識的に嗅ぐことを避けていた面もある分野だった。

そんな中、まだ「共感覚」にはたどり着いていなくとも「頭に浮かぶビジュアライジング」について考えている時だったので、かなりの衝撃が走った。

そうして気づいた。

これは、「模写」だ。

香りを言葉で表す。頭の中でビジュアル化する。

これは模写である、と。

私は今まで創作絵を描くのが苦手だった。そうだ。
だけど、模写なら得意だ。

この扱いにくかった感覚たち、私の五感の全てで、目の前に感じたものをそのまま別の形に変えてみてはどうだろうか。

私が私らしく生み出せるものはなにがあるだろう。
好きで得意なものはいくつかある。
興味のあるものもたくさんだ。

文章。写真。絵。香り。歌。
イメージはたくさん頭に湧いてくる。

それはそれは鮮明にカラフルに。
でも上手な取り出し方が
よくわからないまま今まで来ていた。

私の好きなもの。

言葉は歌に、香りに、映像になる。
映像からは、
言葉も、香りも、絵も生まれる。

視覚から、
嗅覚、聴覚から、

全てがつながる。

それが私にとっての模写だ。

そう思った時、私に見えている人のイメージを撮ることもその人を模写することだ。

そう気づいた。

その人の、物事の、感情の煌めく瞬間を、
私の五感全てでとらえる。

この敏感な全ての感覚を、自分の武器にしていくんだ。


過去記事再掲少し加筆。
共感覚アートがまもなく生み出される直前の記事です。

山口葵

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