マガジンのカバー画像

この本いいよ!

258
これまで私がnoteに投稿した読書感想記事をまとめたマガジンです。本選びの参考になればいいなと思います。
運営しているクリエイター

2022年5月の記事一覧

第154回:弱さを乗り越えることもひとつの「卒業」(卒業 桜舞う春に、また君と)

第154回:弱さを乗り越えることもひとつの「卒業」(卒業 桜舞う春に、また君と)

こんにちは、あみのです!
今回の本は、スターツ出版文庫のアンソロジー『卒業 桜舞う春に、また君と』です。最近推している作家のひとり、汐見夏衛さんの短編が収録されているとのことだったので読んでみました。

汐見さん以外は今回のアンソロジーで初めて読む作家さんでした。アンソロジーって、好きな作家さんや惹かれたテーマをきっかけにこれまで知らなかった作家さんにも出会えるところがいいですよね。

素敵な恋や

もっとみる
第153回:「チョイ足し」は日常を楽しくする魔法かも(相沢泉見:『貴公子探偵はチョイ足しグルメをご所望です』)

第153回:「チョイ足し」は日常を楽しくする魔法かも(相沢泉見:『貴公子探偵はチョイ足しグルメをご所望です』)

こんにちは、あみのです!
今回の本は、相沢泉見さんのライト文芸作品『貴公子探偵はチョイ足しグルメをご所望です』(ポプラ文庫ピュアフル)の第1巻です。
この本はnoteでフォローしてる方の感想文を読んで「面白そう!」と思って読んでみました。

「食」をテーマににしたミステリーって結構ありますが、「チョイ足しグルメ」に注目した作品は今作が初めてで新鮮でした。作中に出てくるレシピは手間のかからないものが

もっとみる

第152回:名作の「もしも」を見せてくれる物語(すかいふぁーむ:『転生ロミオとジュリエット』)

こんにちは、あみのです!
今回の本は、すかいふぁーむさんのライト文芸作品『転生ロミオとジュリエット』(ハルキ文庫)です。
今作は、古今東西の名作に異世界転生要素を追加したハルキ文庫の新シリーズからの1冊です。流行りのジャンルで名作の内容に触れられるというコンセプトが最高ですね。

他にも現時点では『マクベス』と『オズの魔法使い』がラインナップに入っていましたが、恋愛小説が好きな私はまず今作を選んで

もっとみる
第151回:この物語は本物の「大人」を教えてくれる。(野水はた:『働く私と彼女の同棲』)

第151回:この物語は本物の「大人」を教えてくれる。(野水はた:『働く私と彼女の同棲』)

こんにちは、あみのです!
今回の本は、野水はたさんのライト文芸作品『働く私と彼女の同棲』(富士見L文庫)です。
この本はカバーイラストが好きだったのと、社会人と女子高生の同居がどのように描かれるのか気になって読んでみました。

あらすじ感想社会人になってからも夢を追い続けることはカッコ悪いこと?そもそも本当の「大人」ってどんな人をさすのだろう?
この物語には今の私が欲しかった答えとたくさん出会えま

もっとみる
第150回:「本当の自分」は最高の仲間が知っている(汐見夏衛:『君はきっとまだ知らない』)

第150回:「本当の自分」は最高の仲間が知っている(汐見夏衛:『君はきっとまだ知らない』)

こんにちは、あみのです!
今回の本は、汐見夏衛さんの『君はきっとまだ知らない』という作品です。汐見さんの作品をnoteで紹介するのは8冊目となります。私のnoteではすっかりおなじみの作家さんです。

私は図書館で借りた単行本版を読みましたが、今作は先月末にスターツ出版文庫から文庫化しています。文庫版のカバーは別のイラストになっていましたが、個人的には単行本時の方が私の中の今作のイメージに近いな~

もっとみる
第149回:会話って楽しいけど難しい(辻村深月:『噛み合わない会話と、ある過去について』)

第149回:会話って楽しいけど難しい(辻村深月:『噛み合わない会話と、ある過去について』)

こんにちは、あみのです!
今回の本は、辻村深月さんの『噛み合わない会話と、ある過去について』という作品です。以前noteで今作を読んだ方の感想記事を読んで、とても気になったので読んでみました!

家族との日常風景、小学生時代の同級生や先生からの何気ない言葉、大学時代の楽しかった思い出…。今作は過去にした誰かとの「会話」がカギとなる4つの物語が収録された短編集です。

あらすじ感想『ナベちゃんのヨメ

もっとみる