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2021年11月の記事一覧
「し」(灯台守の話/ジャネット・ウィンターソン)
自分で自分の死となり、みずからそれを選び受け入れるとは、いったい何という人生だろう。(中略)今の俺にできることは、せいぜいこの死を味わいつくすことだけだ。
――本文より引用
この本を読み始め、中盤に差しかかったとき、ぼくは「し」と隣り合わせだった。正確に言えば、生きている内は、常に「し」と隣り合わせだけど、そういう話ではなく。他人に自分の首を絞められたり、自分で自分の首を絞めたり、そんなことが
ぼくと鬱と料理(帰ってから、お腹がすいてもいいようにと思ったのだ。/高山なおみ)
ぼくは、あんまりものを食べない。のは、食に関心がないから。のは、大抵調子が悪いときだ。頭の。それで、食べずにいると、ますます不調になる。(鬱病は、エネルギー切れになると悪化します。万病に言えることだけど。)
調子がいいときの食事は好きでも嫌いでもない。これはこれで、なんだかぼくじゃない気がする。もともと、食べることは好きだったはずだ。少なくとも、子どものころは。
いつからだろう。一人でいると食
「エモい」がわからない? これを読め(エモーショナルきりん大全/上篠翔)
エモい #とは
「エモい」とは、なんとも言い表せない素敵な気持ちになったときに使う、主に若者の間で浸透している俗語(スラング)です。
――ふじのーと(山梨県の観光、自然)HPより引用
「エモい とは」と、Google先生に訊いてみたところ、検索上位になっていたのが上記である。内容はさておき、なんで「山梨県の観光、自然」のサイトに「エモい」の意味が載っているんだとか、URLにも含まれている山
いばしょ を つくろう(天窓のあるガレージ/日野啓三)
1
ガレージには天窓があった。
2
少年は長い間、それに気付かなかった。
――(第1章,第2章)
すぐそばにあるものに、気付かないことがある。それが、後々(少なくとも、自分にとって)重要になるものであれば、なおさら。あの現象は、なんなんだろうか。名前を付けられないだろうか。
一言二言で終わる二つの断章。で、始まる「天窓のあるガレージ」。は、堀江敏幸の「戸惑う窓」に登場した。
自家用車を事故