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空區地車の力学その86.喪中(もちゅう)に祭りに参加できるのか?地車は曳けるのか?
大切な人が亡くなると喪に服します。喪中は亡くなってから1年間です。この間は、祭りに出られないと言われています。
空區若中でも「喪中で今年の祭りは出られません」と言って棄権する若中がいますが、喪中宣言する若中のほとんどは地車愛が強く、大抵は完全休業ではなく、賄い(まかない=若中への料理や配膳をする人)などの裏方に回るなどして、喪に服しているような、服していないような、妙な立場で祭りに関わりを持ち続
空區地車の力学その84.神戸の地車への誉め言葉は「強い!」だ
神戸の地車は、岸和田の地車のように「速い」が褒め言葉ではない。
一番の褒め言葉は「強い」だ。
なぜなら神戸は坂の街で、全速力で飛ばせる道がほとんどない。
したがって坂道でも止まらない「強さ」と、下り坂でも止まる「強さ」が求められる。
そしてその強さは、曳き手の絶妙なバランスで成り立っている。
バランスは、3つの力により、良くも悪くも地車に影響する。
➀自分自身に起因するもの
➁他人(他の若中)に
空區地車の力学その82.反高林區2代目地車、2024年DEBUT!
地車は地域によりカタチが異なります。
代表的なものだけでも、大阪型・神戸型・尼崎型・宝塚型・堺型など、多種多様。というのも、神輿は神社が作るので形が決まっており、図面などの記録も残され継承されますが、地車は氏子がお金を持ち寄り製作します。
そうなると氏子の中の金持ちの資金に頼ることになるので、資金を出した方の想いが優先されます。MLBのようにオーナーが強いのです。
宮大工の選定にも当然口を挟むでし
空區地車の力学その79.2024年度の巡行コース
2024年度の例大祭は、住吉地車にとって大きな節目の年になる。
まず一つ目は、反高林區の地車が平成29年度より使われている子供地車と呼ばれる小型から、本年5月の例大祭では大型の地車にリニューアルする。初代地車は本体に比べて、曳き手が入って曳く「棒鼻(ぼうばな)」が異常に大きいが、2代目地車は本体と棒鼻のバランスが良い。
初代地車は小型故に、2〜3人の大人が本気で力を入れると地車の方向転換は行なえ
空區地車の力学その78.無手勝流にもほどがあるが「神功皇后生存説」を私は支持する
私が所属する空區地車は、神戸市東灘区にある「本住吉神社」の例大祭(神事)で巡行しています。
「本住吉神社」の祀神は、住吉三神といわれる底筒男命(そこつつのおのみこと)、中筒男命(なかつつのおのみこと)、表筒男命(うわつつのおのみこと)と、息長帯姫命(おきながたらしひめのみこと=神功皇后・じんぐうこうごう)です。
このブログの『その37.平仄に合わなくても「神功皇后生存説」を信じる!』でも書きました
空區地車の力学その77.One for All、All for One
祭りまであと1か月を切った。
さすがに自主トレが秘かに始まり、いよいよ祭りモードに身体も心もなってくる。遠くの方から聞こえる阪急電車の踏切・遮断機の「カン、カン、カン」の音が二丁鐘の音に聞こえ、脳内を駆け巡るようになる。祭りバカとはそういうものである。
取引先がラグビーチームを持っていたことから、私は40年ほど前からラグビー観戦をするようになった。
百キロを超える巨漢が防具なしにぶつかるので、ル