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自選・「月」並句たち
昨夜(今夜?)は月蝕だったらしい。みなさんがスマホやら自前のカメラやらで月をおさめようとしているのがちらちらSNSに流れてくる。
俳句・和歌の世界では「月」といえば秋だ。それぞれ他の季節の月は「春の月」「夏の月」「冬の月」と呼んで区別する、ことになっている。
だがいくら文学史としての事実がそう言っていても、いま現代に月を見上げるわたしはどこかで「月はなんだろうと月では…?」「春の月だの夏の月だ
連作20句「原級留置」
第14回石田波郷新人賞・落選作です。
【連作短歌】応答せよ 四首
題「over」で四首。
【連作短歌】エトセトラ 四首
題「エトセトラ」で四首。
先生、その俳句の「切れ」はそうじゃありません
この記事は「言語学な人々 Advent Calendar 2021」の4日目の記事として書かれました。
はじめに俳句を始めた。2020年、高3の夏だった。
高2までは理系の文化部だったけれど、うちの高校にそもそも部活と呼べるほどの活動実態のある文芸の部活はほぼなく、俳句部なんてもってのほか。校内に特に仲間もいない中、ひとりで始めた、ある意味趣味らしい趣味だった。
校内に仲間がいないと書いたけど、
連作20句「いちばん近い青」
魚氷に上るマンチェスターの工手かな
春の水人を人たらしめて夕
チューリップわたしをひとつ埋めて咲く
永き日やポスト開錠する動作
落ちゆける関数やはらかく椿
朧月聞いておきたいことがある
ブラインドうち鳴る裏の甲虫
ほんたうに音がせぬとは夏の空
珈琲濃し旧作のポスタアに南風
夏服のきみはさういへばはじめて
じりじりと網戸を登る蟬の腹
墓参こはごは踵履き潰す
銀漢にいちばん近い青を選べ
硬筆のとめ
-1と数学デーとホワイトボードとクリッカー
はじめにこの記事は、数学デー Advent Calendar 2019 の第1¬日目(※0)の記事です。
〈注意〉
以下の文章は、私が今年の高校文化祭で、所属していた部活である数学研究会の「青春と数学」というタイトルの展示に向けて寄稿した文章をほぼそのまま書き写したものです。この点にご留意のうえ、読み進めていただければ幸いです。なお、※1~※4には注釈があります。
本編本日は第68回筑駒文化