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保育士の私が日頃の生活で思ったこと…連絡帳の今・昔
日々の子どもたちとのたくさんの関わりの中、おそらく以前から、『子ども同士や保育士とのやり取りなど、この瞬間の子どもたちのようすを伝えたい』そう思っていました。
私が保育士になったばかりの頃は携帯電話も今ほど普及していませんでした。もちろんパソコンも箱のような形が主流。日々の記録は手書きが当たり前でした。
保護者にノートを2冊用意してもらい、返事は子どもたちが帰った後、書いていることも多かったです
保育士の私が、子どもたちから教えてもらったこと…体を動かしたり、夢中になって思い切り遊ぶことは人生をより良く生きるために必要なこと
*名前は仮名です。
コウジロウ君は水遊びが好き。園庭に出るとすぐに砂場の水道へ行き、ずっと水に触っています。笑顔も見られるため,遠目から見るととても楽しそうです。微笑ましさを感じる一方で、水に触るのみの遊びを広げられるといいなぁと思っていました。そこで、バケツに水をいれ、砂場に運んでどろんこ遊びを提案しました。水に濡れて固まりやすくなった砂を使ってドーナツやケーキなどの型抜き遊びを保育士がやって
保育士の私が、子どもたちに教えてもらったこと…ここは安心できる遊ぶ場所と半月かけてわかったよ
*名前は仮名です。
ユウジ君は年少の男の子。今年から入園しました。毎日体を精一杯使って泣きながら、帰りたいと主張しているようでした。シャボン玉やセラピーボールでふっと帰りたい気持ちを忘れるようですが、すぐに思い出し、また泣いて全身で表現します。
担任は3対1の配置。ユウジ君と関わる他に、他の子供にも目や手を配らなければならないので園長先生も一緒に見ていました。
そういう日々が過ぎて行くうちに、
保育士の私が、子どもたちから教えてもらったこと…(入園・進級式)
今年は入園式の頃に合わせて桜の開花が宣言されました。新入園児は新しい場所に緊張の表情。中には泣いてしまったり、会場に入らなかったりする子どもさんもいました。歌が始まると雰囲気が和らぎ、泣いていた子どもも泣き止みました。そんな我が子を穏やかな笑顔で見守る保護者の方も、心の中は期待と不安でいっぱいなのかもしれません。
さて一方、昨年も通っていた在園児ですが、違う意味で戸惑っているようでした。卒園式は
保育士の私が、子供たちに教えてもらったこと(絵本が子供の心を揺らす瞬間…長 新太さん《にゅ〜するする》)
*名前は仮名です。
レン君は年長の男の子ASDの診断を受けています。コミュニケーションは主に大人の手を引っ張る(クレーン)と、『あー、あー』等の発声です。私たちは具体的な物や絵カードを見せながら伝えています。
ある日、午後の活動の前に絵本を読みました。題名は、《にゅ〜するする》。独特な筆のタッチが目を惹く長 新太さんの作品です。
絵本を目で捉え、集中して内容を受け止められるよう、事前にその子
保育士の私が子どもたちから教えてもらったこと…(隣のクラスに入ったら、今のクラスが《おうち》になったよ)
*名前は仮名です。
エリちゃんは年少の女の子。小さいけど元気いっぱい。ダンスが大好きで、音楽が聞こえると、ニコニコと体を動かしています。
園庭ではよく野菜の皮などを使って砂場でお料理ごっこをしています。小さくて可愛いので、ほかの子供たちからもよく声をかけてもらっています。園では笑顔が可愛いエリちゃんですが、家ではイヤということが多く、時にはものを投げたりお母さんの足を蹴ったりしているとの事…家
保育士の私が子どもたちから教えてもらったこと…(僕を見て)
*名前は仮名です。
ソウタ君は年中の男の子。自閉症スペクトラムと診断を受けています。小柄で身のこなしが素早く、追いかけるのはもちろん、目で追うのもなかなか大変なところがあります。時々、他の子を押したり、叩いたりするので目が離せません。担任の先生が必ず1対1でついて見守っていました。
ある日、私はソウタ君のクラスにフォローとして入る機会がありました。担任が1人お休みで、日ごろ関わりの少ない私がい
保育士の私が子どもたちに教えてもらったこと…(今回は保護者)
*名前は仮名です。
アダチさんという女性とは、仕事とは別のサークル活動で知り合いました。セミロングの髪の毛をきちっと一つに束ねた清潔感のある人。ユーモアを入れながらお話をするため、その時の話を私はよく覚えています。
アダチさんの子どもさんはASDと診断されている、当時5年生の男の子でした。幼児期は私の勤めている園に通っていたそうで、その話をすると『そういえば…』と、園に通っていた時のある出来事
保育士の私が子どもたちに教えてもらったこと…(困ったから走るんだ)
*名前は仮名です。
ヨシキ君はダウン症の年中の男の子。年度途中にお父さんの仕事の都合で転園してきました。
先生に追いかけてもらうのが楽しくて、よく保育士の手を優しくトントンとたたき、『待てぃ』と言いながら逃げていきます。『走るのが楽しいよ』と言っているかのように可愛らしい笑顔を見せながら…。
しかし、トイレから出て手を洗う前にも、下駄箱に来た時にも、ヨシキ君は走り出します。その時は振り向いて表情
保育士の私が子どもたちから教えてもらったこと…(僕、楽器は嫌いって言いたかった)
※名前は仮名です。
トモアキ君は年中の男の子。いつも元気いっぱいのワンパクボーイ…ではないですが、まぁまぁ活発な子です。
午後のドッチボールではけっこう目立つ存在でした。
さて、当時の保育園ではたくさん行事があって、子どもたちは季節を感じたりする機会はとても多かったと思います。端午の節句・梅雨・夏キャンプ・十五夜、地域の祭り(盆踊り)・秋刀魚を焼く会もありました。
冬のお楽しみといえばクリスマ
保育士の私が、子どもから教えてもらったこと…(ことばにできない)
※名前は仮名です。
ヒロシ君は年中の男の子。時々ポカっとお友達を叩いたり、しつこく付きまとうようなことがあり、少し嫌がられている面もある子でした。
ある日、数人の男の子がヒロシ君を追い払うような様子だったので、注意して見ていました。すると、男の子たちの輪の中に少し強引に入ろうとしているヒロシ君がいました。仲立ちとして間に入り、『ヒロシ君は一緒に遊びたかったんだよね』と話したところ、ヒロシ君は