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考えたこと、思うこと

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時間があったんで、ちょっと考えた。ふとしたときに、何か思った。そんなことを書いてます。
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悲劇と喜劇のノーサイド 〜ただし、そこには握手もなければ、拍手もない〜

悲劇と喜劇のノーサイド 〜ただし、そこには握手もなければ、拍手もない〜

 「川崎区で有名になりたきゃ人殺すかラッパーになるか」は、T-PABLOW(BAD HOP)のパンチラインだけど、この映画はすでに世界的にも有名な「ジョーカー」という最悪なヴィランがいかにして生まれてしまったかを描いた作品。

 『ダークナイト』で多くのひとを魅了したあのジョーカーのオリジナル誕生ストーリーということや、第76回ヴェネチア国際映画祭で最高賞の金獅子賞を受賞したこともあり、先日公開さ

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その映画、剃り残してない?〜ヒゲ視点で楽しむためのヒント〜

その映画、剃り残してない?〜ヒゲ視点で楽しむためのヒント〜

 芸大出身の女性と、とある映像作品を観ていたときの話だ。
「この作品、ヒゲの使い方が面白いね」
 ボクがそういうと彼女はポカンとくちをあけていた。
「ヒゲに注目したことなかった」
 芸大出身なのにヒゲに注目したことがないなんてありえないだろっ!と言おうと思ったけど、そもそもヒゲ視点で映画を観ているひとは、そんなにいないのかもしれない。
 なんてことを考えているうちに、映画を観るとついついヒゲばかり

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「アフォーダンス」を知るには、ジャッキー映画が手っ取り早い!

「アフォーダンス」を知るには、ジャッキー映画が手っ取り早い!

 大学生の頃、アフォーダンスに目がなかった。教室のいたるところに目をくばり、木々の揺れを眺め、ときには石を持ち上げてみたりした。認知科学のゼミに属していたし、学校自体が「デザインを知れ」って雰囲気だったから。
 卒業してからは、そんなこと気にもしてなかったんだけど、つい先日、ジャッキー映画を観ていたら「こんなにアフォーダンスを理解するのに適した映画はない! ってか、もはやジャッキーはアフォーダンス

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ブランディングのことを考えていたら『ダークナイト』を観るべきだなという結論に達した話

ブランディングのことを考えていたら『ダークナイト』を観るべきだなという結論に達した話

 インフルエンザになってしまったので、じっくり映画を観て、読書をしながら、ブランディングのことを考えるなら『ダークナイト』を観たがいいんじゃねぇの、という話を書いた。

【ブランドって、なんだっけ?】 いまこの文章を打っているPCのケース、手元にあるiPhoneのカバー、カード類ばかり入った長財布、自宅のカギをぶらさげたキーホルダー、kindleを入れたポーチ、そしてそれらを入れるバッグ。その全て

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暇の過ごし方と見つけ方

暇の過ごし方と見つけ方

本来 ヒトはヒマだった
そしてそれを受け入れることができた
世界中のいたるところ
その足跡を見つけることができるだろう
大仏 ピラミッド 巨乳 万里の長城
この世の多くのデカイものの
発想自体がヒマの賜物
地図を作ったやつのゆとり
並大抵のものではあるまい
うるう年に気づいたやつのヒマさかげんを
想像してみろ
(スチャダラパー『ヒマの過ごし方』)

ご存知、スチャダラパーの『ヒマの過ごし方』であ

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「ペンの売り方」をめぐる2つの映画

「ペンの売り方」をめぐる2つの映画

"Sell me this pen" と言われたら?

ビジネスマンであれば誰もが観ている、と言っても過言ではない映画『The Wolf of Wall Street』の有名なラストのワンシーン。「このペンを売ってみろ」と言われたとき、どんな手を使って売ろうとするだろう。
「このペンは素晴らしくて...」
「このペンの良いところは...」
「このペンの機能は...」
きっとこんな感じになるだろう。

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