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92. 【詩】 音楽堂

言葉が宙を舞えば

文字と音と

光と色と

時空間の自由な

不思議なメロディー


硝子が散りばめられた

角ばったプリズム

物言わぬシャンデリアの下

手のひらサイズの額縁を外し

レース模様の花瓶を添えて

この部屋に

新しい名前をつけた


通じ合った心はおそらく

もっと堂々としていて

もっと確固たるもの

ティアラを放り投げたあとに

素足で王道の真ん中をゆく


この世界の言葉で

私は何を伝えられるのだろう

文字の積み木を弄んでいるうちに

真ん中から少しずつすこしずつ

ずれていってしまう気がして


音を繋げるには少し心細い

天を遮る半球のステンドグラス

光が色とりどりに

この部屋を染め始める朝

不安定な電子が

体内に反響するほど騒ぐので

私は一人指先で

ポトスを弄んでいます

     
       ❜❜❜🩵💎🩵❛❛❛
みなさんのおかげさまです。
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