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よしなしごとたち

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日々感じたことを好きなようにずるずると綴っています。
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2017年7月の記事一覧

夏を奏でる

夏を奏でる

いくつになっても動き続けている人っている。

ゆるゆると学生をやっている身でこんなことを言うのは恐縮なのだけど、多分年齢とか仕事とか、諸々やるべきことの忙しさなんて、本気の「やりたい!」を前にすると軽々飛び越えていけるんだろうなと思う。

中学時代の恩師がそういう人だ。

中高の6年間、わたしは吹奏楽部に所属していた。
中学の時の吹奏楽部は全国大会の常連である。

当然ながら、練習はかなり厳しい。

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「好きそう」って褒め言葉?

「好きそう」って褒め言葉?

好きそうだね、と言われるのがうれしい。

自分の好きなもの(人)あるいは好みのものに対して、親しい人やすきな人に「これ、あなたが好きそうやな」と言われるのが、すごくうれしいのである。

これって誰しもに共通してある感情なんだろうか。
わたしは気づけばずっと、そうだった。

それだけ自分のことを知ってくれている、分かってくれていると感じるからなのかなあ。

決して褒められたわけではないのに、ついにや

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そんな日もある

自他ともに認める、絶望的な方向音痴である。

目的地は行き慣れている界隈のど真ん中、
自宅から自転車で15分もかからない場所である。

さすがに行けるだろうとは思ったが、地理に関してどれだけ自分が信頼できないかは自分が一番よく知っている。

というわけで、

絶大な信頼を寄せているGoogleマップに首っぴきで自転車を漕ぎ出した。

ここ京都で暮らして、2年が過ぎた。

さすがにわかる。

家を出

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裏切られてもずっと好き

人混みの中に紛れていても、
目立たない片隅にひっそり佇んでいても、

彼が視界の端に入るだけで、わたしはどうしてもそこを素通りすることができない。

思わず足を止めて近寄り、そっと手をふれる。

時に顔がほころぶほどやさしく、
でも時には、拒絶するかのようにかたくなで。
そんなときはかすかに落胆するものの、
やっぱり大好きな気持ちは変わらない。

あれはいつのことだろう。
確か、わたしが小学生くら

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京都みたいな女に生まれたかった

京都は、あざとい女だと思う。

気まぐれで自己中で、自由奔放で。

「風薫る五月?そんなの知らない!」とでも言わんばかりに
容赦なく日差しを照りつける。

人々の気力と体力をことごとく奪い、
真夏日の連続で辟易させながらあわただしく皐月を終えたかと思えば

息つく間もなく、
長袖でないと耐えられないような冷え込みで我々を翻弄しやがる。
季節は六月、暦のうえでは立派な夏だっていうのに。

とはい

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熱が出たらば

熱が出たらば

体調を崩したとき、あなたは人から心配&看病されたい派?
それともそっとしといてほしい派?

わたしは、やたらめったら体調不良を言いふらすのはかっこわるいと思うし、周りに心配をかけたりさらには移してしまうと申し訳ないので、なんでもないふりをしつつ一人でひっそりと完治させる派である。

とか言ってみたい人生だった。

めっちゃ恥ずかしい話をします。

わたしは断じて「SNSに体温計のせちゃう系女子」で

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そして生活はつづく

そして生活はつづく

重い体を引きずるようにして起き上がり、ふと鏡をのぞくとぎょっとするほど顔が土気色だった。

不健康という言葉をそのまんま具現化したような色。

たっぷり寝たにもかかわらず、目の下には落ちくぼんだような影ができ、頬はげっそりとこけている。
と言いたいところなのだが、たった一日や二日の食欲不振でそれが叶うことはなく、相変わらずの丸顔がじいっとこちらを見つめているばかりであった。

エアコンにやられたの

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"泣いてしまうなんて勿体ない" aikoの名バラード10選

"泣いてしまうなんて勿体ない" aikoの名バラード10選

わたしは、熱烈なaikoファンである。
正直、ファンという言葉はあまり使いたくない。だって、そんなもんじゃない。

「aikoジャンキー」とはよく言ったものだと思うが、まさにその通りなのである。
彼女にはものすごい中毒性がある。いったんハマったら最後、きっともうあなたも抜け出せない。

「aikoはええ曲しかない……」それはもう大前提として、中でもわたしが、「何回聴いても泣いてまうからうっかり外で

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暑気と生ハムとわたし

昨日の朝の話である。

目覚めると、頭がかち割れそうに痛かった。
瞬きの振動すら辛く感じるレベルといっても差し支えない。

体調不良ネタが続いて申し訳ないのだが、まったく笑えないくらい真剣に「え…もうわたし死ぬ?」と思うほどの痛みだったので致し方ない。

なんやこれ。

昨日までの「なんか頭重い」とは明らかにわけが違う。

そうか、頭痛とはこういうものであったか、と変に納得してしまうほどにわかりや

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鼻炎のゆくえ

鼻炎のゆくえ

日本人のおよそ三人に一人が花粉症であるらしい。
わたしも例に漏れずその一人である。
検査したことがないのではっきりしたことはわからないのだが、毎年二月ごろから発症する。

滝のように流れ落ちる鼻水。
止まらないくしゃみ。

毎年のこととはいえ辟易させられる。
たいへん汚い話で申し訳ないのだが、ティッシュを忘れて学校に行ってしまった時、一時間の授業でマスクの中がじゅくじゅくになってしまった経験が何度

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星を掬う

星を掬う

兵庫は神戸、灘区に位置する摩耶山をご存知だろうか。
その展望台から望む夜景は、函館、長崎と並ぶ「日本三大夜景」の一つとしても名高いものである。

昨日、はじめてこの夜景を観に行った。
神戸の街中からうねうねした山道を車で走ること約40分、展望台付近の駐車場に到着する。

そこから展望台までは、さらに歩いて約10分ほどである。

摩耶山の展望台は、その名を「掬星台(きくせいだい)」という。
なんでも

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幸福な憂鬱

幸福な憂鬱

教室で、ばったり後輩と会った。

本当に久しぶりな感じがしたのでわやわやと話していると「あっ、そういえばお誕生日おめでとうございます!」と言ってくれたので、とっても嬉しい気持ちになった。ありがとう。

一年でいちばんわくわくする日はいつですか?

21にもなって大変恥ずかしながら、わたしはやっぱり自分の誕生日。

いっぱしの女子らしくクリスマスとかそういうイベントも大好きなんだけど、そういうのはま

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フォトジェニック旋風の中で思うこと

フォトジェニック旋風の中で思うこと

時代はフォトジェニックである。

どこかしこでフォトジェニック。
何をするにもフォトジェニック。
もうなにもかもが、photogenic。

おしゃれな壁だのかわいいお店だの、わたしだって女子の端くれだからそれらを写真におさめたくなる気持ちはよっくわかる。

そうじゃなくて、その単語の定着具合というか万能性というか、そういうところにちょっとうんざりしてしまうのだ。

その気持ちは徐々にわたしの中で

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