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閑話休題

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いわばエッセー。雑談。ブレイクタイムの茶飲み話です。ということで始まったのですが、他のマガジンで扱えない話題・内容をこのマガジンで扱うようになりました。またそういう経緯で、最近は…
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2022年5月の記事一覧

<閑話休題>定年を迎えるとは?

<閑話休題>定年を迎えるとは?

 大学を卒業して就職したときのことは、つい昨日のように思い出せる。
ところが、つい最近の仕事の内容などについては、もう忘れてしまって、ほとんど覚えていない(たまに、なにかの刺激があると、それを契機として仕事の大変なあれこれが様々蘇ってくるが・・・)。

 習ったこと、学んだことを、仕事や人生に生かしてきたつもりだが、いつのまにか、若いころに学んだ仕事の知識は、とっくに古臭いものになり、また時代その

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<ラグビー>リーグワン5月28日3位決定戦、29日決勝、スーパーラグビーパシフィック5月24日、27日、28日、29日のそれぞれの結果から

<ラグビー>リーグワン5月28日3位決定戦、29日決勝、スーパーラグビーパシフィック5月24日、27日、28日、29日のそれぞれの結果から

 いつものラグビーとは関係ない話題で、今回は朝ドラ。
 このドラマは、いろいろな先行作品のパロディー的要素を多く含んでいると思う。主人公は、1970年代の『巨人の星』、『アタックナンバーワン』、『エースを狙え』などの、スポーツ根性ドラマの再現であり、長男は『男はつらいよ』の焼き直しだ。その一家のトラブルメーカーであることや、首に下げたお札、突然の家出と突然の帰宅など、いずれも「寅さん」のキャラクタ

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<芸術一般>三年目の『ゴドーを待ちながら』――あるペシミティックな芸術限界論――

<芸術一般>三年目の『ゴドーを待ちながら』――あるペシミティックな芸術限界論――

(注1:もう今から37年前の、まだ20代後半だった頃の心境です。当時の私は、仕事が社会貢献につながるとは考えられませんでした。私にとって最も大切な「自分自身のやりたいこと」を阻害するものだと認識しながら、生活のために止む無くやっているものが仕事でした。その不誠実さを反省することもなく、私はこの考えに従って、定年まで仕事をしました。その好悪について議論することは、既に停止していますので、ここで議論は

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<閑話休題>『なんじゃもんじゃ博士』の名言と永遠のイメージについて

<閑話休題>『なんじゃもんじゃ博士』の名言と永遠のイメージについて

 長新太著『なんじゃもんじゃ博士』の『ハラハラ編』と『ドキドキ編』には、合わせて200話の一話完結式の漫画が描かれている。そして、各漫画の枠外に著者の言葉が短く添えられている。この言葉が意外といい。

 それで、「これは良い!」と思ったものを、各話の番号とともに抜き出してみた。

『ハラハラ編』

13 世の中には、わからないことがたくさんある。だからオモシロイのであーる。ハハハ

16 あめは、

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<旅行記>出雲~安来~玉造~隠岐の島~姫路~三宮。日本を再発見する旅路(その1)

<旅行記>出雲~安来~玉造~隠岐の島~姫路~三宮。日本を再発見する旅路(その1)

(注:長い紀行文です。一度に読むのは疲れるかも知れません。・・・かなり長いので、3回に分けて掲載することにしました!)

 2012年に日本からマレーシアのコタキナバル(ボルネオ島)に転勤し、その後2016年にヨルダン、2019年にルーマニアに転勤した。そして、今年3月中旬に10年ぶりに日本に戻り、月末には晴れて定年退職を迎えた。

 これまでは1ヶ月の一時帰国が数回あったが、毎回自宅の整備や運転

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<旅行記>出雲~安来~玉造~隠岐の島~姫路~三宮。日本を再発見する旅路(その3)

<旅行記>出雲~安来~玉造~隠岐の島~姫路~三宮。日本を再発見する旅路(その3)

(いつの間にか、旅の目的が自分自身の過去に対する浄化と再生になってきたようです。そして、3回に分けたこの連載も、これが最後になり、日常に戻ります。)

5.隠岐の島~米子~姫路

 
 翌朝は、ホテルの用意した地元のシジミ汁を含む朝食を食べて、西郷港に向かった。当初予定していたフェリーではなく、高速フェリーがあることを知り、予約を変えて早めに七類港に戻ることにしたのだ。幸い予約変更は追加料金が発生

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<旅行記>出雲~安来~玉造~隠岐の島~姫路~三宮。日本を再発見する旅路(その2)

<旅行記>出雲~安来~玉造~隠岐の島~姫路~三宮。日本を再発見する旅路(その2)

 3回連載の2回目です。玉造温泉、境港、隠岐の島と旅を続けます。説明のためもあり、(その1)より画像が多くなっています。途中、思わぬアクシデントがあり、私の心は乱れ、そこから回復していく過程になります。

3.玉造温泉から境港へ

 翌朝、朝風呂に入った後、次の目的地である境港に向かうため、ホテルからタクシーで駅に向かった。玉造温泉駅に着いた時、またもや想定していた列車が運休していて、駅舎で1時間

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<閑話休題>映画の幸福な時間

<閑話休題>映画の幸福な時間

#映画館の思い出

 人には誰にでもお気に入りの場所とお気に入りのものたちによる幸福な時間がある。

 たとえば、海辺で遠く客船の彼方に沈む真っ赤な夕陽を眺めながら語らう、恋人とともにいる幸福な時間。仕事から帰ってきた父親が、愛する妻がやさしくあやす赤ん坊をみるときの幸福な時間。自分が最もお気に入りのお人形とともに遊んでいる女の子の幸福な時間。

 ずっと欲しかった戦車の模型が、近所の野原の小山を

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