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プロローグ3:わたしのダブルに会っちゃった

(『プロローグ2』より)今のわたしがこの娘に会ったら、ゼッタイ聞かれる。「あんた、守りたいと切望するほどの人生、生きてるの? どうなの? 聞きたい。答えて。答えられる?」  

             『プロローグ 3』

タタかれたの親戚家族からだけじゃないヨ

   ふ〜〜ん。 カレのとこ一人で出て引っ越したとき? だれから?

一人は友だちの連れ合い、教育も地位もあるひと

   なんて云ったの、そのひと

『「引っ越したと聞いたとき、あぁやったかと思った。。。結局愛し合ってもいなかったんだから、そんなのが一緒になることなかった、ならない方がよかったんだって」』

   それ聞いて、その、どうした?

うん、『「やっぱり」って思ったけど、傷ついた。。。カレとは愛し合ってたんだ。それと、カレのうち出たのと違うんだ。デモ、通じなかった』

   そうだろうね。それは通じないヨ。

それだけじゃない。そのひと、『「自分の仲間でいつも話すのは、嫁にするのは一番バカな女か一番りこうな女がいい。つまり抑えることのできる女が’いいって云う」って』

   そんなコトいってたんダ?!

それ聞いて、その、『だけど負けない印、ダカラかな負けない印』 

   そうだろうなぁ。それはソウ思うだろうナ

そのひとだけじゃない。既婚の女性 ひとからも、さんざんいわれた。『「みんなガマンしてるんだ!独身の女だけじゃない。結婚してる女も苦しんでるんだ!」。。。そう云うなら、それじゃあ、ガマンしない方に変えたらイイと思うんだけど』そうその書いてる

   ソウか。それは理屈だな

『「世間、世間、人は一人で生きてるのではナイ」どうして、みんな実害のないところで、迷惑したり、心配したりするのか。結局ソウやって、自分の生活がおびやかされるからじゃないか。だけど、そんなに苦しくガマンしてる生活をどうして、そう守ろうとするのか』

   う〜〜ん。ガンバレって云いたくなっちゃった、このに。でも、このの論法、どっか違うって気もするんだけど、マダ反論できないヤ

そのひとまだ言ってた。『2000年の日本にみんなの作ってきたルールがある』

   う〜〜ん。2000年のルールねえ。それは重いヤ。どうこたえたの、その

『それを彼はヨシとし、わたしはアシとしてる』

   ずいぶん、ハッキリ言ったんだネ。今のつか子はどう思う?

みんなの作ってきたっていう「みんな」って誰なのかって、考えちゃう


             ( つづく ) 

    長野ゆうほ著「地球自転の音のない音」のプロローグ[3]


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