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#超短編小説
復習Tシャツ【毎週ショートショートnote】
やばい、この夏の試験を乗り越えなくては。留年が決まってしまう。
追い詰められたおれは、カンニングを実行することにした。
少し前にチャリティ番組で、不思議なアートが紹介されていたのを思い出す。写真をたくさん並べて、一つの絵をつくるというものだった。なるほど、その手法を使えば、書かれた文字も絵のように見えるはずだ。
試験官の目をごまかすことができるだろう。
おれは必死になってカンニングの道具を何
書くことへの向き合い方【ショートショートnote杯】
思いつくものから書いてみようと、参加した「ショートショートnote杯」でした。
すべてのお題を書いてみました。同じお題で2回書いたものもあります。
「君に贈る火星の」や「金持ちジュリエット」が難しいと感じました。「数学ギョウザ」も苦しかったなぁ。最後は意地でした。とりあえずって感じ。
書いてみて、読んでいただいた方からコメントもいただけて、嬉しい限りです。ありがとうございました😊
また、
金持ちジュリエット【短編】
ジュリエットは、大富豪の娘。
傲慢に育った彼女には、だれも正しい意見を伝えることができなくなっていた。
そんな彼女の日記には、お年頃の悩みがつづられていたのである・・・。
『わたし、鯉をしたわ。とうとう素敵な肩と出逢ったの。あれは、うちにGoToが入ってきた日のこと。そのGoToは岡根を撮って逃げた後だったわ。
そのときに対応して下さった刑殺官の肩に人目彫れしてしまったの。征服が似合う素敵なお肩
金持ちジュリエット【短編】
ジュリエットは、大富豪の娘。傲慢に育った彼女には、だれも正しい意見を伝えることができなくなっていた。そんな彼女の日記には、お年頃の悩みがつづられていたのである・・・。
『わたしは、お金持ち。そう、大富豪と呼ばれる家系の礼状として生まれてきたわ。
そして、たくさんの飯使いから「かわいい、かわいい」とちやほやされて育ってきた。
何不自由ない性活。
幼いころからたくさんの習い事をさせられ、好奇な女性と
数学ギョウザ【短編】
「学校に持って行くのは、どれギョウザ?」
「持って行く教科書ギョウザ?
国語ギョウザ、
理科ギョウザ、
社会ギョウザ、
図画工作ギョウザ、
体育ギョウザ、
音楽ギョウザ、
あれ、何か足りないギョウザ?
わかった、数学ギョウザ
忘れ物なしギョウザ
行ってきますギョウザ」
「行ってらっしゃいギョウザ」
文末や言葉のあとに『ギョウザ』をつけることが、インフルエンサーから流行り出したのは、い
違法の冷蔵庫【短編】
「はい、はい。ちょっとたてこんでいまして。納期は少し遅れる見込みです。、、、わかりましたよ。できるだけ、ご期待に添うように手配します。何分、人手不足で。」
男は、電話を切った。
そして、巨大な冷蔵庫を開けた。
「どれだったかな。これは違うな。これも違う。手前の方に置いたかな。いや、違うな。もっと右側だったかな。左だったかな。、、、これは凍らせたばかりのやつだ。」
ここは、悪の秘密結社のアジ
君に贈る火星の【短編】
「今日は、愛する君にプレゼントがあるんだ」
「わあ、嬉しい。何かしら」
「まずは、これ」
「嬉しい。バラの花束ね。ありがとう。すてきだわ」
「これは、特別なバラなんだぜ。とげがないだろ。金星で開発されたバラさ」
「黄色い花びらがたくさんついていて、太陽みたい。すてきだわ。貴重なのね」
「今日のプレゼントはどれも特別なものばかりなんだよ。次はこれさ」
「まあ、きれいな宝石」
「きれいだろ。これは金
アナログバイリンガル【短編】
「こちらが、キタムラ シェリー葉子さん」
上司に紹介された彼女は、グレーのスーツを着こなし、ぼくに向かって、颯爽と歩いて来た。スーツは、長身の彼女よりも少し大きく感じた。
彼女は、ニューヨークから帰国したばかり。今から通訳として、付き添ってもらう。取引先は、シカゴのIT企業・代表のジェイクだ。
「Hello, I'm Jake.」
彼女の本場ニューヨークの流暢な英語は、素晴らしく、商談は成立した
空飛ぶストレート【短編】
ぼくは、大実験×プロポーズという企画に参加することになった。
ぼくと彼女の間には防音のしきりがあり、背中合わせに立つ。ぼくは、プロポーズの言葉を前に向かって叫ぶ。その言葉を伝言ゲームのようにリレーして、地球を一周させて、すぐ後ろの彼女に届けるという実験だ。
ロマンチックな企画に、彼女はうっとりしていた。
計算は次の通り。
赤道の周長は、40075km。
声が飛ぶ距離は、1180m。
1周に
しゃべるピアノ【短編】
しゃべる携帯電話、しゃべる自動販売機、しゃべるカーナビ、、、、もう何がしゃべっても不思議ではない。
最近、駅前に「しゃべるピアノ」が設置されたらしい。
「おいおい、そこのねーちゃん、弾いて行かない?いい音出して、感動させるよ。まあ、あんたの腕次第だけどね。」
「何だよ。見てるだけかよ。貧乏人か?普通、いい音色を聞かせてもらったら、千円や二千円は置いていくもんだろ。」
「お兄さんはプロかい?