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記事一覧

【小説】『恩送り〜pay forward』

【小説】『恩送り〜pay forward』

【恩送り〜pay forward】

人は、生きていると色々な人達から良くしてもらうことがある。

それは、無償の行為である。

例えば、親が子供にする行為は無償の愛である。

親の愛は、見返りを期待した行為でない。

そして、この無償の愛の行動は、親だけではない。

振り返ると僕は、大学、大学院と指導して頂いた恩師達から学恩を受けた。

大学時代の恩師にはご自宅に何度も呼んで頂き、論文指導をして

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【小説】恩送り Pay forward(第5話)完

【小説】恩送り Pay forward(第5話)完

【恩送り5】

おじいちゃんは、僕に言った。

「人は、一生貧乏すると願掛けしている訳ではない。もし上手くいかない時があっても卑下せず、前を向いて立ち上がって進んでいけばいいんだよ。」

「上手くいけばおごる事なく謙虚にすればいい。」

「上手くいっていない人を見ても、ただ今が上手くいってないだけなんだ。その一瞬だけを見て人を判断してはいけないよ。」

「それよりも、上手くいくように手助けしてやれ

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【小説】『恩送り Pay forward』(第4話)

【小説】『恩送り Pay forward』(第4話)

【恩送り4】

本は、著者の思いやメッセージ、思考がいっぱい詰まっている。

専門書なら著者が、何年も掛けて研究した成果が一冊にまとめられている。

本は、知識の宝庫だ。色々な情報が本から発しられている。

だから、私達は本から様々なヒントやアイデアを受け取れる。

それは、あたかも著者と対話をしているようなものだ。

本からの一文が、人生を変えてくれることもある。

実は、私達は本のタイトルや目

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【小説】『恩送り Pay forward』(第3話)

【小説】『恩送り Pay forward』(第3話)

【恩送り3】Pay forward

同じ地域に住んでいても一生会うこともない人もいる。

それに反して、外国で出会って共に時間を共有する人もいる。

同じ時代に生きていること自体が奇跡であり、生きている時代が違っていたら決して会うことはない。

本当に人とのご縁は奇跡である。

ご縁とは、人とのご縁だけではない。

本との出会いもあれば、映画や絵画、音楽、車や洋服、ペンやパソコン、自分の身の回り

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【小説】『恩送り Pay forward』(第2話)

【恩送り2】pay forward

他の人に恩を返す。

つまり、それは他の人に親切にする、良いことをすると言う事に言い換えれるだろう。

その恩の形は、有形、無形どちらでもある。

例えば、無形なら心に寄り添い、励ましたり、助けたりと言うことがあたるだろう。

有形なら物やお金をその人のために使うこともあるだろう。

学恩を返す事は、大きな意味では世の中のためになる研究、社会貢献や人類に貢献す

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【小説】『恩送り Pay forward』(第1話)

【恩送り〜pay forward】(第1話)
人は、生きていると色々な人達から良くしてもらうことがある。

それは、無償の行為である。

例えば、親が子供にする行為は無償の愛である。

親の愛は、見返りを期待した行為でない。

そして、この無償の愛の行動は、親だけではない。

振り返ると私は、大学、大学院と指導して頂いた恩師達から学恩を受けた。

大学時代の恩師にはご自宅に何度も呼んで頂き、論文指

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小説【黄昏のシンクロニティ】

小説【黄昏のシンクロニティ】

【黄昏のシンクロニティ】

人には、誰しも好きなものがある。

僕にも、御多分に漏れず子供の頃から好きなものがある。

それは、今なおずっと好きでいる。

僕にとってのそれとは、音楽と映画である。

僕が物心ついて初めて聴いた音楽は、ベートーベンの交響曲第5番、いわゆる『運命』である。

『運命』の出だしは、インパクトがあり、聴いたら誰もが『運命』と分かる有名なパートであり、曲である。

折しも、

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小説【珈琲と人生】

小説【珈琲と人生】

最近、コンビニでホット珈琲を買って車の中で飲むことが多い。

しかし、僕は元来珈琲が好きで、よく珈琲専門店に行って珈琲を飲むことが多かった。

多かったと過去形で書いているが、今も時間とタイミングが合えば珈琲専門店で珈琲を飲みたいと思っている。

さて、ここで言う珈琲専門店とは珈琲だけを飲ます店のことである。

つまり、サンドウィッチやスパゲティー、定食やランチ等軽食をやっていない所謂、喫茶店とは

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